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ナギの親友物語

作者:カツヲ
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4話

「あんたもよくやるぜ。戦火の中こんなオンボロ船で帝国の第三皇女に会いにいくなんてよ」
ここは首都にある船着き場、ここではあらゆる船が色んな場所に飛んで行っている。そして今回なんとアリカ姫が帝国の皇女と会う事になった!しかも俺達含めナギさえ連れて行かないらしい。
ほんとに大丈夫か?アリカ姫は強い事は強いが、待ち伏せされてたら終わりだぞ。
「心配しておるのか?」
「?何の心配だ?」
アリカ姫を乗せた船は皇女と会う場所まで飛んで行った。ナギの頬に大きな紅葉を残して・・・ラカン笑いすぎ。
「これであいつらに迫れるか」
「どうでしょうね」
俺達はナギが見つけた証拠を持ってマクギル元老院議員との待ち合わせの場所に居た。ここでナンバー2に証拠を叩きつけて戦争拡大を止めて。あいつらとの決着を着けてやる!
「お待たせしました。マクギル元老院議員」
「ご苦労、証拠品は本物だろうね?」
「ハ・・・法務官はいらっしゃいませんか?」
なんだ・・・何か変だ。敵が何処かに居るのか?いや、紅き翼が4人も居る中仕掛けて来る様なバカじゃいはずだ。
「法務官は来られぬ・・・」
「は・・・?」
マグギルの言葉にガトウ含めて全員の顔が歪んだ。話が違うぞ!ガトウを見るがガトウも分らないと言う顔をしている。
「せっかくの勝ち戦だ。水を差すのもどうかと思ってね」
「ハア」
「おい、ナギ」
「ああ、分ってる」
ナギも分ってるのか・・・あれは偽者だ。そして恐らく本物のマグギル元老院議員はもう・・・
「君たちも無念だろうが、今回は手を引いてくれ・・・」
「待ちな!あんたマグギル議員じゃねぇな」
その言葉と共にナギが偽者に向かって「炎の矢」を撃った。
「ぶ!?」
そして相手が怯んだ隙に俺は腹に向かって拳をぶつけた。クリーンヒットだ!反撃を喰らわない様にすぐさまナギ達が居るところまで交代する。
「ちょ―――っ!?お前ら何やってんの!?元老院議員の頭燃やして、その後に腹殴るって!おまっ・・・」
「ガトウ落ち着けよ」
「そうだぜ、おっさん」
ナギと俺の攻撃を無防備で喰らっておいて、そいつは涼しい顔で炎払って話しかけて来た。
「よく分ったね」
白髪の髪に無表情な顔。身長はナギと同じくらいか?そんな事よりあいつ俺とナギの攻撃が全く効いてない。
「こんな簡単に見破られるなんてもう少し調整が必要だね。ちなみに本物のマグギル元老院議員にはご退場願ったよ」
「てめぇっ」
ナギが白髪に向って殴りかかった!すると何所に隠れていたのか左右に二人敵が現れた!
「ナギ避けろ!」
敵兵は両側から炎と水の攻撃を仕掛けた。それを寸前で避けたナギが此方に戻ってきた。
「強いぞ、やつら!」
「ハッ、生身の敵だ!政治家だ何だとより万倍!戦いやすいぜ!」
「油断すんなよ」
俺達があいつらに攻撃を仕掛ける少し前白髪が耳元の手を当てた!まさか!
「止めろ!ナギ!ラカン!」
「わ、わしだ!マグギル議員だ!紅き翼は反逆者だ!奴らに殺される!は、早く救援を頼むッ。軍に連絡をッ・・・」
「おおお!!」
ラカンとナギが慌てて突っ込むが、その行動は致命的に遅すぎた・・・
「君たちは少しやり過ぎた、退場してもろらよ」
白髪が余裕の笑みで攻撃を仕掛けてくる。それを寸前で避けたが、俺達はそのまま湖に落ちてしまった。
「くっそ!完璧にやられた!」
「昨日まで英雄呼ばわりが行き成り反逆者。人生は波乱万丈でなくちゃな♪」
「・・・・姫さんがやべぇ」
シリアスな中ラカンだけは何時も道理だった・・・その図太い性格がたまに羨ましいよ。
白髪の罠にまんまと嵌った俺達<赤き翼>は連合、帝国両方から追われる立場になった、しかも悪い事にアリカ姫が古代遺跡が立ち並ぶ「夜の迷宮」に捕まってしまった!
「来たぜ、姫さん」
「遅いぞ、我が騎士」
とかなりヤバイ状況なのだが正直この面子が居れば連合、帝国両方相手にしても案外なんとかなるもんで余裕でアリカ姫を救出できた。
「なんじゃこの掘立小屋ではないか!こんな物が<赤き翼>の秘密基地か!」
今俺達が居るのは、この俺が一生懸命作った我等が<赤き翼>の隠れ家である。うんでこの失礼な幼女は、なんとヘラス帝国の第三皇女である・・・
「ラカン、あの幼女燃やしも良いか?」
 「落ち着けよ、アレン」
 「誰が幼女じゃ!貴様無礼だぞ!」
「うるせぇ!人が頑張って作った家を掘立小屋とか言う方が失礼だろうが!」
 俺達が激しい口論を行ってる中、ナギ達がなにやら話していた。
「姫さん、助けたはいいが、こっからは大変だぜ?連合、帝国・・・あんたの国にも味方はいねぇ」
「残念ですが事実です。殿下のオスティアも・・・いや、最新の調査ではオスティアの上層部が最も黒可能性も・・・」
まじかよ・・・アリカ姫の国がこの騒動の主犯格かもしれないって・・・じゃあアリカ姫は自分の国の人達に捕まったのか・・・。
「なぁ」
「なんじゃ」
「お前何時まで人の上に居る気だ?」
この幼女俺が話しに気を取られている隙に勝手に肩車を強行してきた。
「妾が満足するまでじゃ!」
「まじかよ・・・」
これは厄介な奴に目を付けられたかもしれない・・・
「やはりそうか・・・我が騎士よ」
「その我が騎士ってなんだよ!俺は魔法使いだぜ?」
「連合の兵ではないのじゃろ?ならば主は私のものじゃ」
「な」
それはまたビックリ理論だな、流石のナギも驚いて言葉が出ない。
「連合、帝国、我がオスティア。世界全てが敵と言うわけじゃな。じゃが・・・主と主の<赤き翼>は無敵なのじゃろ?こちらの兵はたった八人だが最強の八人じゃ。我が騎士ナギよ!我が盾となり剣となれ」
「やれやれ、おっかねぇ姫さんだ。いいぜ。俺の杖と翼あんたに預けよう」
二人の儀式を祝福するかのように、夕日が二人を照らす。そしてナギたちを囲む仲間達・・・良い絵なんだが、俺の上には幼女が一人・・・絞まらないよ!

その後は色々有ったのだが、そこは大きく割愛して、ラカン曰く映画なら3部作単行本なら14巻の死闘の末俺達は何とか敵の本拠地である。その場所はなんと・・・オスティア空中王宮最奥部である「墓守り人の宮殿」だ!そして俺達はそこに敵を追い詰めた!
「不気味なくらい静かだな。奴ら」
現在俺達は本拠地に突入する為の最終準備が終るのを待ってる。
「なめてんだろ。悪の組織なんて大概そんなもんだ」
「確かに雑魚の敵を幾ら出したって高が知れてるのによくやるよ」
「墓守り人の宮殿」の前には凄まじい数の敵が召還されている、混戦部隊の面々はそれを見て強張った顔を浮べている。
「ナギ殿!混戦部隊、準備完了しました」
「おう」
「あんたらは外の人形や召還魔を抑えてくれれば、後は俺達がなんとかする。」
「頼んだぜ?」
「ハッ!それで・・・その・・・」
うん?なんだか様子が変だぞ?顔が赤い。熱でもあるのか?」
「ナギ殿、アレン殿。ササ、サインをお願い出来ないでしょうか!」
「「おういいぜ/任せろ」」
ナギが色紙にサインして俺に回してきた。折角だし名前も書いてやるか。
「名前は?」
「ハ?」
「お前の名前だよ」
「せッ、セラスです」
「セラスね・・・ほい」
俺の名前の横に名前を書いて渡すと嬉しそうに帰っていった。おっ、ガトウから連絡が来た。連合は間に合うか?
「連合の正規軍は間に合わない。帝国も同じだろ。決戦は遅らせる事は出来ないか?」
世界が滅びるかも知れないのに何やってんだよ!
「無理ですね。彼らはもう始めてます・・・「世界を無に帰す儀式」を・・・そして「黄昏の姫御子」は彼らの手にあります。私達がやるしかありません」
「ナギ、俺はアスナちゃんを助けに行く、他は任せられるか?」
「ああ、任せろ。野郎ども、行くぜ!!!」
ナギの掛け声と共に俺達は飛び立った。途中雑魚が邪魔をしてくるが、全て片付けて俺達は敵の内部に突入した。 
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