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MS Operative Theory

作者:ユリス
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MS戦術解説
  集団戦―――地上拠点攻略編➁

——ジャブロー戦に見る地上拠点攻略戦——

 地球連邦軍の本拠地が置かれていたジャブローは、天然の森林と岩盤に覆われた難攻不落の地下要塞だった。オデッサでの敗戦以後、劣勢が続いていた公国軍は、U.C.0079,11,30、形勢逆転をかけてジャブロー攻略戦を展開した。

 ジャブロー攻略戦は少々特殊な手順を踏んでいるが、大枠では前項で紹介した地上拠点攻略法を採用した。ホワイトベース(WB)隊を追撃していたシャア・アズナブル大佐指揮下のマッド・アングラー隊は、WB隊が入港したドックの位置の目星をつける。

 それ以前にも比較的小さな出入口は発見していたようだが、大部隊が進入可能な大規模ポートとなるとこれが初めてだった。この発見が、ジャブロー攻略戦開始の直接的なきっかけになる。

 シャア大佐の目的はWBが停泊する宇宙船ドックとMS工場の破壊で会った。この二つを破壊すれば、ジャブローの完全制圧はならなくても、連邦軍の宇宙への展開は鈍る。

 シャア大佐は特務部隊を率いてジャブロー内で破壊工作を行い、それと同時に大規模なガウの編隊による対地攻撃(対空攻撃を警戒してか、遠距離からのミサイル攻撃を行った)、次いでMS部隊が降下した。シャア大佐の指令は徹底していたようで、公国軍の攻撃は宇宙船ドックのあるAブロックに集中した。

 地上拠点攻略の基本戦法に、内部破壊工作も盛り込んだ理想的な作戦だったが、ドックとMS工場の破壊失敗や、初期の対地攻撃の不徹底によるMSの喪失(降下に成功したのは28機だという)などが続き、公国軍は撤退する。

 いかにMSでも空中での機動性は高くなく、対空攻撃の餌食になってしまった機体が多かったことや、戦力自体が少なかったことも失敗の原因だろう。圧倒的戦闘力で押しきれないことから、やはり事前攻撃で敵火力は徹底的に殺いでおく必要があるのだ。



——地上拠点攻撃におけるMSとその「相棒」——

 最強の起動兵器として誕生したMSは地上でも有効性を認められ、広範囲に投入された。公国軍が優れていたのはMSの(特に地上での)行動領域を大幅に拡大する、ガウ攻撃空母やド・ダイシリーズを開発したことだった。

 これによって地上でのMSは「歩兵」から「空挺兵」へと進化したと言っても過言ではない。MSのような高レベルの火力、防御力、機動力を持ち合わせた兵器の「空挺兵」化は、拠点攻撃の分野に大きな変化をもたらした。

 それまでの地上兵器は空中からの投下に著しい制限が課されていたし(投下すると簡単に壊れる)、航空機は地上目標を焼き払えても、地上に降りての制圧はできない。

 その点MSは航空からの降下、あらゆる兵器との戦闘、地上に留まっての制圧・占拠などの地上作戦全般をこなすことが可能なのである。これによって(理屈の上では)ガウとMSの組み合わせは、すべての地上戦に対応できる最強の運用形態となった。

 この組み合わせの強さが「理屈の上」の者であることを最悪の形で証明してしまったのが、ジャブロー戦であったことは前述した。この作戦は兵力が絶対的に不足していたうえ、航空戦力と降下部隊を囮に使った様なものだったので、これによって評価が下がるものでもない。

 しかし地上でのMSは「空挺兵」ではなく「航空機」化していく。ド・ダイを始祖とする、MSの搭乗が前提の航空機=サブ・フライト・システム(SFS)や可変MSなどがそれで、よほどの大規模拠点が目標でない限り、MSとSFSで編成された部隊が攻略戦のほぼ全課程を担当することになっていく。
 
 

 
後書き
次回 艦隊遭遇戦
 
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