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東方夢想録

作者:茅島裕
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博麗神社 編
博麗霊夢ルート
  第16話 心配

オレ、改め西行寺幾斗は自己悩みで大声を出してしまった
そんなことはどうでもいい。早く帰って霊夢に謝ろう
好きだ とか言ったのに数分後には いいから帰えれ なんて強く言ってしまったからな
星花も怖がってた。好きなものいっぱい食べさせてあげよう

そんなことを考えながら空を舞おうとした...その直後

?「めんどくせぇなんて大きな声あげてどうしたのよ」

ん?

オレは声の聞こえる方を向いた

「あぁ、霊夢帰ったんじゃなかったのか」

霊夢「心配で帰れやしない」
と声を若干震わせそう言った

怒鳴ったのが怖かったのだろうか?
声が少し震えてる

「ごめんな霊夢、怖がらせt....」

ドサッ.... ぎゅ~!!

霊夢はオレに近づき抱きついた
そして

霊夢「バカバカバカ」
とオレの腹部をポカポカと叩きながら言った

霊夢「心配、したん....だからぁ~!!! バカバ、カ...バカァ~...ぁぁ.....」

なんだ霊夢泣いてるじゃないか。へっ、オレも罪な男だぜ
ん!? オレこんなしゃべり方してたか? しゃべり方も変わってしまうのだろうか。考えることも

「ごめんな」

声をあげ泣き出す霊夢の頭を撫でてみる
霊夢の頭を撫でるのは初めてだったので少し緊張したんだ

空気を()んで星花はちょっと遠いところで待機している
オレが星花を見ると星花はニコッと笑みを見せた

「星花もおいで」

オレがそう言うと星花がこちらに来て
オレの横に立ち入った

「霊夢、落ち着いたか?」

霊夢「····んっ」
と鼻を(すす)

「あのな、オレ記憶が戻ったんだ。少しだけど」

霊夢「....やだ」

「は?」

霊夢「幾斗が...何処(どこ)かへ消えて行っちゃいそうでいやだ!!」

「そっか、でも心配すんな。そんときは直ぐ戻ってくるから」

霊夢は抱きつくのを止め、少し離れる
目を手で擦るとそっぽを向いて今さっきまでの出来事が嘘かのように強がる霊夢
いわゆるツンデレだ

霊夢「それで、何がわかったの....かしら?」

最後の『かしら』ってなんだ
強がる度が可笑しくなってるぞ

「名前と能力、それと....まだ曖昧(あいまい)なオレの過去」

霊夢「全部聞きたいけど、とりあえず帰りましょう」

「あぁ、了解」

星花をおんぶして飛ぼうとした、すると
霊夢が宙に浮いてこちらを見る
早く来いとでも訴えているのだろう

「ちょっと買い物して行く」

霊夢「早く帰ってきなさいよ?」

「了解」

それにしても泣いてるときの霊夢って言ったらスゴく可愛かったな
あんなのあまり見ない光景だ。普段デレデレなわけじゃないしな
あぁ、昔のオレは変態だったのだろう...なんか、萌えがわかった気がする、それ已然(いぜん)に萌えた

さて、買い物に行ってくるとしよう
星花を怖がらせてしまったし心配かけたから好きなもの買ってあげるとしよう
食べ物でもなんでも買ってやるぜ

オレは星花を背中に乗せ飛んで行った



 
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