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MS Operative Theory

作者:ユリス
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軍編制
  リガ・ミリティアとザンスカール帝国の編制①

——横のつながりで組織されたリガ・ミリティアと、縦割りで構成されたベスパ——

 現時点(アニメ的な意味で)における最後の宇宙戦争となった「ザンスカール戦争」。この戦争において、開戦から終戦まで組織的な戦闘を行った二大勢力が、神聖軍事同盟こと「リガ・ミリティア」とザンスカール帝国の国軍である「ベスパ」であった。

 リガ・ミリティアの原型は、U.C.0139、民間ネットワーク内で発足した「神聖同盟」構想に端を発すると言われている。

 つまり、官営組織ではなく民間が主体となって作られた組織であった。この団体が、マリア主義とギロチンの併用による恐怖政治を始めたサイド2・アメリアのガチ党を警戒して、U.C.0148に実戦的な組織として再編された。この時、すでに神聖同盟は神聖軍事同盟、つまりリガ・ミリティアへと改名したと言われる。

 リガ・ミリティアの最大の特徴は、任務や作戦に応じて人や物が行き来する、横型・循環型の組織だったことである。

 組織のリーダーはジン・ジャナハイムという人物だったが、この名は偽名で、複数のジン・ジャナハイムが存在していた、つまり「ジン・ジャナハイム」という上層部がリガ・ミリティアを動かしていたと言ってもいい。

 また、初期のリガ・ミリティアの部隊編制ハ、各地に複数の実戦部隊を分散して配備するというものであった。これはリガ・ミリティア特有の横のネットワークによって可能となったもので、戦力で劣るリガ・ミリティアが拠点や物資の消耗を抑えつつ、ベスパと長期戦を行なうには効果的な戦法であった。

 またリガ・ミリティアは、独自に新型MSの開発プロジェクトである「V(ヴィクトリー)計画」をスタートした。新型MSの開発には連邦軍の研究機関であるサナリィの元メンバーなどが参加し、後にはアナハイム・エレクトロニクス社(AE)の協力も受けている。これも必要な人員やコネクションを駆使できるネットワークを持つリガ・ミリティアだからこそ可能としたものであった。

 さらに戦争後期には、ムバラク・スターン将軍をはじめとする連邦軍との連携も進み、正規軍に近い編制を採る世になった。このように必要に応じて組織編制を柔軟に変更できるのがリガ・ミリティア最大の利点であった。

 対するベスパの前身は、サイド2に拠点を置くサナリィの一試験部隊であった。サナリィはMS及び周辺技術の開発を行う連邦軍参加の組織だが、サイド2駐留の試験部隊は実戦的な部隊だったため、僅かな組織改編によってザンスカール帝国国軍へと再編された。

 つまり、市民軍であるリガ・ミリティアとは異なり、ベスパハ最初から正規軍として編成されていたのである。ベスパは小規模な軍隊であったが、独力で新型MSや艦船を開発するなど、連邦軍以上の柔軟性と戦闘能力を保持していた。

 しかし、ムッターマ・ズガン大将やタシロ・ヴァゴ大佐などの指揮官同士が牽制し合っていたため、組織が艦隊ごとに分断されるという弊害も発生していた。





補足事項

——リガ・ミリティアと連邦軍の連携——

 ザンスカール戦争では連邦軍の一部もリガ・ミリティアと共に戦争に参加している。もっとも有名なのは、戦艦ジャンヌ・ダルクを率い、エンジェル・ハイロゥ攻略作戦の指揮を執ったムバラク・スターン大将である。

 また、リーンホースとリーンホースJr.の館長を務めたロベルト・ゴメス大尉も連邦軍人で、アメリカでベスパとの戦闘を繰り広げていたAAAA(フォーアヴェンジャーズ)隊のメンバーだったと言われている。

 リガ・ミリティアには、連邦軍人以上の技量を持つパイロットも多いが、艦隊戦や集団戦などは連邦軍に一日の長があるだけでなく補給線も確保しやすいという利点もあった。

 また、正規軍との連携ともなれば、民間組織のリガ・ミリティアの持つ国際法上の違法性もなくなるため、連邦軍の存在は戦闘能力だけでなく、法的にも重要なものであった。

 
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