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モンスターハンター ~厄災の狩人達~

作者:島原
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陽龍と陰龍
  宵と明けの明星

 
前書き
(´‘ω‘`)ようやくの本文更新構想がまとまりました。

(´‘ω‘`)どういった話になるかは…読んでからのお楽しみ。 

 
「どうやら、望まない形で決着がついちまったようだな…」

組んでいた腕を解いたハイド。
ガイルも遠方を見やる。

「最初のあの竜巻にゃ驚いたが、まさかガムロスとネヴィア同士で咆哮しあって途端倒れやがるんだもんなぁ…。」

「この世界はホント、私達の知らない事で溢れてるわねガイル。」

「ああ、ホントだ。…しかし、オマエのそのシンフォニーX姿久々に見るなァ。」

「バ、バカ言わないでちょうだい!一体誰を心配してのことだと思ってるの!」

ラトがガイルの耳をつねった。

「いでっ、いででで!分かったから!すまんかったラト!」

「まったく…昼間から酒を買いに行くなんて言い分が私に通用するとでも思った?」

「正直思ってたさ。どうしようもねぇくらいの呑んべぇだしな俺。」

「自覚があるならハイドさんと一緒に禁酒でもしたらどうなのかしら…。」

「そこで俺にも当てつけないでくれよラトさん…。」

高笑いをしながらガイル達は健闘を繰り広げた九人の英雄の元へ歩いて行った。



「ったく…しかし、お前に起こった突然の異変には肝を冷やしたぜ。今後ああいうのは勘弁してくれよな。」

エイジが肩を回しながらロギアに言いやった。

「ッハハハ…、すまなかったな皆。」

ロギアは太刀を杖代わりに再び立とうとしたがその場にへたり込んでしまった。

「ロギアさん!ムリなさらず!」

慌ててアルフレッドが支える。

「っと、すまんなアルフレッド。さすがにあんだけがむしゃらに斬ってたら体がギシつきやがった。」

「ん?何だ、お前結局刀には呑まれてなかったのか?」

頓狂な声を出しながらエイジが問う。

「呑まれてたには呑まれてたんだが正確には『太刀の意識が体を動かしていた』が近いかな?
ま、コイツとは二年の付き合いだ。そう簡単に牙剥かれちゃ困るってモンさ。」

「そういやお前、前に聞いた話じゃ並大抵が持ったら昏倒するって曰くつきの黒夢白現を元気ドリンコで抑えてたって話じゃないか。」

「ああ、そんときも太刀を使いこなすのに苦労したさ。何せ元気ドリンコの効果が切れたら即座にとんでもない眠気が襲ってきやがるんだ。ハハハ…」

「ロギア。」

突然の声の方にロギアが向き直るとそこには涙目のカルヴォが居た。

「カ、カルヴォ…」

「…私は何時だって君に振り回されていた。
私達の、『古龍バスターズ』の団長でありながらふと気を抜くと放蕩の旅。
戻ってきたと思ったら今度は別の村や街。」

「…すまねぇ。」

「今回のことだって、アルフレッドや皆が居てくれなかったら君はネヴィアに潰されていただろう。」

「カルヴォ…」

「だから、これからはせめて私達に いや、せめて私だけにでも何か一言が欲しい。
もう今回みたいな一件で君を失いかけるのはごめんだ。」

カルヴォの頬に一滴。水滴の軌跡が走った。

「それは、俺へのプロポーズと見ていいのか?」

「―――!」

「お前の気持ちに俺が気づいてないとでも思ったか?そりゃ、ワーノルドを団部屋に招待したときは客人の目の前だから抑えてたが。」

「それじゃロギア…!」

「ああ。言うまでもねえさ。というか言わせないでくれみんなの目の前で。恥ずかしいったらありゃしねぇぜ。」

「やったー!!」

「おふゥ!ちょっ、カルヴォ 苦しっ…」

「当ててるんだよ!」

「ハッハッハ!盛ってるねェ。」

遠くからガイル達が歩いてきた。

「父ちゃん、俺…父ちゃんに近づいたかな!?」

「んん?そうさなァ。俺がお前らに『ロギアを仲間だと心の底から言えるか?』と聞いたとき
アルフレッドと共に真っ先に走って行ったのがダイラスだったな。」

「おう!」

「その段階で、お前は父ちゃんを越えてるよ。俺なら助けにいかなったろうさ。」

「えっ…な、何で!?」

「狩りの世界は文字通り、狩るか狩られるかだ。
ホントなら余程腕に自信がない限り人を助けるなんてのは愚行なのさ。」

「で、でも!」

「ああ、そうだ。だからダイラスは父ちゃんを越えたって俺は言ったのさ。
誰かを守れるくらいに力をつけたからこそああやって走ったんだろう?」

「…。」

「なら上等じゃあねえか!お前は俺の自慢の息子だ、ダイラス。」

「…オウ!」

ダイラスは満面の笑みを見せた。

「事後調査などのもろもろの処理はハンターズギルド本部がやってくれるみたいですね。
さあ、帰りましょう。エイン村へ。」

アルフレッド達は帰路についた。









「…砂漠からの陰気が止みおった。」

「あら、ということは…。」

「ああ…どうやらやりおったようじゃの。あやつらは。」

グラビモスシェルターの中でジャノバとアルマが決着を感じ取った。

「歴史は一人ひとりが責任を持って紡ぐ物語か…。
アルフレッドめ、良い台詞を言うようになったものじゃ…。」

ジャノバは一人感傷に浸った後

「ギルド支部の皆よ、どうやら危機は去ったようじゃ。
村の皆も、今からエイン村へ帰るぞい!」

シェルター内は歓声で満ち溢れた。







北エルデ地方に存在する地図に明記された村、エイン村。
はるか昔より水晶と交易で栄えたこの村にはとある古記が残されている。

   ~十七年に一度その者は姿を現す~
 ~一方が羽ばたけば桜花は嬉々として咲き乱れ~
  ~もう一方が嘶けば世は混沌に包まれる~
~対極の龍は対極の咆哮を以て永久の眠りにつかん~
 ~九人の英雄は力を合わせ陰龍を突き伏せた~
   ~之を以てエイン村の英雄を記す也~

アルフレッド=ディエラ
ダイラス=レノベイア
エイジ=アデオン
ヴォルカノ=ロギア
カーネロス=ゼトロン
ワーノルド=ハルクトス
ノア=ジェー
マトレガ=ベルセルク







「アルゥー!狩猟に行くぞー!」

「分かったからその大声を何とかしてくれないかダイラス…」

「いいんじゃない?貴方低血圧気味なんだし、気つけにはちょうどいいでしょう?」

「ひどいこと言わないでくださいよアルマさん…。」

「ダイラス、行くなら私も…。」

「分かってるってマトレガ!何てったって俺とマトレガの仲だしな!」

アルと呼ばれた青年はかけていた眼鏡を拭きなおした。
青年の名はアルフレッド=ディエラ。顔立ちは整っていて背が高く、スラっとした体がゆえエイン村の
女性の間で話題に上がらないことはなかった。
彼は今、ハンターズギルド薬学部、調合学部、古龍観測学部、生態学部、兵器製造学部の総合学部長を務めている。
そんなアルフレッドも、エイン村のハンターズギルド支部で度々調査のため行動を共にしていたアルマと結婚し、悠々自適に過ごしている。

大きな声でアルフレッドを狩猟に誘ってきた青年はダイラス=レノベイア。
アルフレッドと比べると少し小柄にはなるがその分腕っ節がよく、幼少期から父親と共に狩りの現場に出かけては父親の勇姿を眺めて育ってきた。
その馬鹿力は健在で、最近の趣味は密林へ出向いてドスランポスを素手で仕留めることらしい。
現在マトレガと交際中だという。

「アルマさんも行く?」

「そうねぇ…ここのとこ夜中に貴方の相手しかしてなかったからそろそろ外で体を動かしたいわね。」

「アルマさん?」

「あら、ホントのことじゃない。この前も私から攻めたのにいつの間にか逆転されちゃってて…」

「ダイラス!行くならとっとと行こう!これ以上は僕の面子と信用がもたない!」

「(既に崩壊してたりするんだよなぁ…。)」

エイン村の千年杉は今日も碧々しく空をたたえる。 
 

 
後書き
(´‘ω‘`)よ、ようやく書き終わった…(ゲッソリ

(´^ω^`)23:30頃に書き始めて24:10分くらいに書き終わりました。

(´‘ω‘`)あ、余談ですがMH4買いました。(今更

(´‘ω‘`)なのでこれからはもしかするとそれを参考にしたストーリー展開にするかも(殴

(´‘ω‘`)ノシ 
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