| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

MS Operative Theory

作者:ユリス
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

フォーミュラ計画②

——「F計画」の誕生と推移——

 「F計画」はサナリィによるMSの小型化提言とほぼ同時にスタートしていたと考えられる。表向きは机上プランとして進められていたが、これはAEに対する牽制の意味もあったようだ。

 この背景には、AEがMS産業を独占状態に置くことを好まない地球連邦軍内の勢力の後押しがあったとされる。また、「F計画」の情報がAEに漏洩したとも言われる。



——「F計画」の目的と開始——

 「F計画」では、MSの性能を維持したまま、機体の小型化を達成することが求められた。単純な小型化では、性能の低下が避けられなかったため、これをクリアするための技術的な革新も求められていた。

 これは「(最低でも)性能は既存機の水準を維持したまま、小型かつ低コスト」という無理難題に近いものであった。この要請に対し、AEはRGM-109(ヘビーガン)を開発するが、本機の性能は地球連邦軍の要求を満たすものではなかった。

 MS開発の経験の乏しいサナリィであったが、木星支社から収集したメンバーを中核とし、AEの技師グループ、そしてアルマイア・グッゲンバイガ―教授をチーフデザイナーに迎えた計画を推進した。



——Fシリーズの開発——

 「F計画」で開発された最初期の機体として、実験機であるF90(ガンダムF90)が知られる(F90のFは、フォーミュラ―=規格とファイター=主力機という二つの意味を持つ)。

 F90は小型化を達成しただけでなく、シンプルかつ拡張性の高い本体に二十数種類もの「ミッションパック」を搭載することで、高度な汎用性の獲得を目指した機体であった。

 またF90は、ヤシマ重工から提供されたマイクロハニカム技術によりフレームの軽量化と強度を両立させるとともに、MS用にチューンされた2基の小型ジェネレーターを装備、さらにMSとしては初めてホロ・キューブ系コンピューターを搭載している。

 これは、数百万を超えるシナプス・プロセッサから構成され、拡張オプションであるミッションパックの管制に効果を発揮したと言われる。

 しかし、これに対するプログラムやアプリケーションの作成が困難であったため、擬似人格コンピューターを搭載することで対応した。U.C.0111,09にロールアウトしたF90は、翌月のコンペティションにおいてAEのMSA-120を下している。こうして、F90を基に「F計画」はさらなる進展を見せた。



——「F計画」の派生技術——

 AEが開発した小型MSを凌駕する性能を持つ「F計画」製のMSには、小型化と性能を両立させるいくつもの画期的な技術が投入されている。これらの中には以後の小型MS=第五世代MS(第二期MSとも呼ばれる)に採用されたものも多く、特にビーム・シールドと外装型ジェネレーターは、U.C.0120年代以降のMSの装備として広く使用された。


■バイオ・コンピューター

 パイロットの記憶や感情をも機体の操作に反映する、操縦サポート機構。サイコミュに代わるMSの制御機構の一種。


■改良型ミノフスキー・イヨネスコ型核融合ジェネレーター

 ミノフスキー粒子の擬似原子と縮退状態の燃料を利用した新型ジェネレーターで、従来型よりも小型かつ高出力を実現した。外装方式で搭載される。


■マルチブル・コンストラクション・アーマー(MCA)

 多機能装甲とも言われる。装甲材やフレームが、電子機器などの機能も併せ持つことで、機体の小型化に貢献した。


■ビーム・シールド

 ビーム・サーベルを綿状に展開する防御用装備。実体弾兵器だけでなく、ビーム兵器にも効果がある。


■マイクロハニカム技術

 Ⅰフィールドを利用し、異種結晶化結合を成長させる金属加工技術。強度に優れ、フレームや装甲を薄くできる。


■V.S.B.R(ヴェスパー)

 可変速式ビーム・ライフル。高速・高貫通力のビームと、低速・高破壊力のビームの使い分けが可能。



——「F計画」の成果——

➀「F計画」の頂点、F91

 F90で得られたデータを統合し、「現時点におけるMSの限界性能の達成」を目指して開発された機体が「F91(ガンダムF91)」である。

 F91はF90の特徴である拡張性を棄て、F90V(ガンダムF90ヴェスパータイプ)の基本的な構造を継承、さらにMCAやF90Ⅱ(ガンダムF90Ⅱ)などで試験されていたバイオ・コンピューターなどの最新技術を積極的に採用した機体であった。

 F91で得られたデータを基にF97(XM-X1 クロスボーンガンダムX1)が開発され、リガ・ミリティアのV系MSにも影響を与えた。

➁「F計画」系技術とリガ・ミリティアのMS

 「F計画」から派生した技術が普及したことは既に述べたが、ハードポイントによる追加装備の搭載技術も一部のMSに継承された。その代表がリガ・ミリティアのV系MSやガンイ―ジ系MSで、ハードポイントに搭載した火器の仕様や、拡張装備の設置など、様々な形で利用された。





補足事項

——「F計画」以後のAE——

 サナリィとのコンペティションに敗れ、次世代主力MSの開発から遠ざかったAEだが、「F計画」で開発されたF71の生産を請け負っている。また、非合法に入手したF91のデータを基にRXF-91(シルエットガンダム)やRX-99(AFX-9000 ネオガンダム)を開発している。

 その後、RGM-119(ジェムズガン)やRGM-122(ジャベリン)などの地球連邦軍の主力MSの開発と生産を受注していることから、「F計画」の技術を吸収していたことは間違いないが、先端技術の開発などでのサナリィとの差は明らかであった。


●F71(G・キャノン)

 サナリィが開発した支援用MS。生産のみAEが請け負ったが、サナリィの目指したクリアランスは確保できなかったと言われる。

 
 

 
後書き
次回 V計画 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧