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ソードアート・オンライン stylish・story

作者:黒神
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第四十四話 世界の結末

 
前書き
遅くなりました!今回は少し過激な描写があるのでご注意を下さい!!

そして後書きには色々な雑談があります!!

では、どうぞ!! 

 

「「うっ・・・ここは」」

ユイから転送され、不思議な感覚を味わいながら意識を沈めていたが周りが明るくなっていった事を感じ、キリトとシュウは眼を開けると何かの研究施設のような場所に出ていた。

「大丈夫ですか?パパ、おじさん」

「大丈夫だ。ユイ、ここが何処か分かるか?」

「分かりません。マップ情報がありません」

キリトの質問に子ども状態になっていたユイが申し訳なさそうに答える。
しかしシュウにはその発言がようやく本命に近づいてきた事を示しているように思えていた。本来ならマップ情報は存在し、ピクシーの機能を使えば表示されるはずだがそれも出来ないと言う事はこの場所は秘密の場所と取る事が出来るからである。
考えて周りを見てみるとある事に気付く。

「ん?リーファ・・・?リーファは何処だ!?」

その場にはキリト、シュウ、ユイの三人しか居らず、リーファの姿が見えなかった。リーファの兄であるキリトは彼女の身の危険を感じたのか逸早くユイに問いかける。

「どう言う事だ!?ユイ」

「正確には分かりませが、複数のプレイヤーを一気に転送したため混線が生じた可能性があります!」

「んじゃ、ここから二手に分かれるか。俺はここを見回ってリーファ捜索と須郷の悪行を裏付ける証拠を集める!キリトとユイはアスナを探してくれ」

「分かった。ユイ、アスナの居場所が分かるか?」

「えっと・・・こっちです!!」

ユイはアスナの居場所を感知したのかキリトの手を取ると急いで駆け始めた。

「キリト!死ぬなよ?」

「お前もやられるじゃないぞ?」

シュウはキリトとユイが見えなくなるまでその姿を見送っていた。

「んじゃ、俺も行動を開始するとするか」

ここが敵の本拠地である以上、無意味な事は避けたいと言うシュウの考えだったのか足音をあまり立てずに且つ、急ぐようにその場から消えた。

~~~~~~~~~~~~

「・・・あれ?私、どうなったの?」

リーファは転送され、目を開けてみるとALOでは見た事のない場所に横たわっていた。

「お兄ちゃん?修也さん?」

リーファは起き上がり、キリトとシュウの事を呼びかけるが返答はなかった。周りを見渡すも人影らしいものは目に付かなかった。その代わりに実験等で使われる機械のようなものがうっすらと見えていた。
ここではリアルではないため、慣れによる視界確保は難しいようだ。

「私だけ別の所に飛ばされちゃったのかな。とにかくここに居ても仕方ないから、移動してみようかな」

まずは明かりを確保するためにその場を移動し、あわよくば脱出しようと柱のような機械を目印に移動を試みた。しかしその柱に触れた途端・・・

「えっ!?」

リーファに反応したのか機械が作動し、ホログラムのようなものが映し出された。そこは良いが、映し出されたのは人間の大脳だった。

「これって・・・人間の脳?と言う事はここって何かの研究施設なの?」

「まあ・・・そう言う事になるかな」

第三者の声が聞えると同時に周りが明るくなった。
リーファは誰かに見つかった事を察し、逃げようとしたが片足に触手のようなものが絡みつき、宙吊りにされてしまった。
そして彼女が見た物は赤い色をした大きなナメクジだった。

「君、誰?何でこんな所にいるの?」

「ナ、ナメクジが喋った!?」

「酷いね。まあ、こんな姿じゃそう呼ばれても可笑しくないか」

リーファは抵抗するために腰に差してあった刀を抜刀しようとしたが、触手は一本だけじゃないのか、体からさらに触手を伸ばし、両手を封じ込め、刀を奪った。

「刀で斬ろうとするなんて、酷いお嬢さんだ」

「いきなりこんな事して何もされないって方が可笑しいでしょ!?モンスターの癖に」

リーファの言い分にも納得は行くがこのナメクジにはさらに上の理由があるみたいだった。

「外見はこんなんだけど、これでも人間でここの研究員なんだけどなぁ?まあ、それはいいとして。こっちは無関係者に知られたくない事が山ほどあるのでね。それで君はこんな所で何やってるの?一応、ここは機密の場所なんだけど」

「何でそんな事を言わないといけないの!!」

「ふぅ~ん。なら・・・身体に直接聞こうかな?」

「な、何を?・・・ひゃっ!?」

リーファはナメクジの質問を断ったが、その途端ナメクジは手首と足首を縛っている触手をさらに腕と足に渦巻状に絡ませるように伸ばし始めた。アバターと言えど、やはり感覚システムは存在するのかリーファはスライムを浴びるような変な感覚を味わうと同時に、身の危険を察した。
リーファは如何にかしてその触手から逃げ出そうともがくが、それも無駄な努力だった。

「や、やめて!いっ、嫌ーー!!」

「暴れない、暴れない。なら話して貰えるかな?ここに来た理由」

ナメクジの質問にリーファは身体を少し震わせていた。
ALOでもリアルでも経験した事の無い事に肉体恐怖と精神恐怖が一気に襲い掛かれば、そうなる事は眼に見えていた。

「(・・・ゴメン。お兄ちゃん、修也さん)。グランド・クエストの頂上に辿り着いて、転送されたらここに居ました・・・」

「へぇ~、面白い話だね。グランド・クエストは普通のプレイヤーには開けられないように設定していた筈なんだけど?まあ良いや。話してくれて、ありがとう。システムをもう一度チェックし直す必要があるなぁ。さてと・・・」

リーファの話を聞いたナメクジは彼女を放す所か、さらに触手を絡め始めた。

「な、何で!?話す事は話しました。放して下さい!!」

「ん~?俺は話して欲しいって言ったけど、誰も君を放すなんて一言も言ってなぁ?悪いけどここを見られた以上、君を見過ごす訳には行かないしねぇ」

ナメクジはリーファの豊満な胸を強調させるかのように触手を絡め、その姿を堪能し始めた。

「嫌だぁ。こんな格好・・・嫌だよぅ」

リーファは自分の姿に涙を流し始めた。

「良いねぇ、その表情。気分がそそられるねぇ。でもまだまだ序の口だよぉ?これからもっと気持ち良い事するんだから。アミュスフィアじゃ脳をいじくる事は出来なくても、脳波を通して精神破壊による支配する事は可能だからねぇ」

人間の脳は脳波、つまりショックにより崩壊する事が多々ある。
このナメクジはリーファに今まで経験した事の無い【屈辱】と【恐怖】を脳波を通して、脳のコントロールを崩壊させようとし、尚且つ自分はそれを楽しもうとしているみたいだった。

「さてと・・・まずはそのおっきい胸から堪能しようとしましょうか」

ナメクジの触手の一本がリーファの服の胸の部分に掛かった。それを下ろせば上半身は晒されてしまうことになるだろう。

(初めての経験はやっぱり好きな人が良かったな・・・)

「修也・・・さん」

この時悟ったのか、リーファはシュウの笑顔を思い浮かべていた。

「助けて!修也さーん!!」

「それは好きな男性(ひと)の名前?あはは!無駄無駄。こんな所に来るなんて英雄(ヒーロー)じゃあるまいし・・・」

「リーファァァァ!!!」

ナメクジの声を遮り、第三者の声が響く。
その途端出入り口の自動ドアが吹き飛ぶとそこから一つの影が飛び出ると・・・

「その汚ぇ手を・・・放しやがれ!!You trash(散れ)!!」

見えない斬撃がリーファの絡めていた触手を切り落とした。

「ギャァァァ!!?」

ナメクジにもペイアブソーバがあるのか斬られた痛みに悶えていた。
そして宙吊りになっていたリーファも解放され、地面に叩きつけられる瞬間、彼女を温かい何かが包んだ。目を開けると信じていた人が安堵の表情で見ていた。

「あ、あぁ・・・」

「すまねぇ、リーファ。見つけ出すのが遅れてよ?無事で良かった」

「修也さん!!!」

彼女を抱えていた人物・・・シュウを見た瞬間、リーファはシュウに抱きついた。

「修也さん!修也さん!」

「おいおい。感動の再開はまだだ」

シュウはリーファを下ろし、悶えているナメクジを見据えた。

「俺の仲間が随分と世話になったみてぇだな?」

その表情は怒りに満ちており、今にも左手に携えた閻魔刀で殺すぞと言わんばかりだった。
修也と言う名を聞いていたナメクジはハッと何かを思い出した。

「修也・・・まさか結城修也!?」

「そう言う事だ。俺はこの理不尽に満ちた世界を変えに来た男だ」

ナメクジは痛みを柔げるために、触手を使いペインアブソーバを元に戻そうとしたがその触手に閻魔刀が突き刺さる。

「ギャアアア!!!」

「逃げんなよ・・・テメェには地獄すら生温い、すぐに楽になれると思うなよ?ゆっくりと・・・細切れにしてやる。リーファ、目と耳を塞いでろ」

リーファが目と耳を瞑り、数分後・・・シュウの合図で空けると彼女を痛めつけようとしたナメクジは跡形も無く消えていた。
シュウは閻魔刀でまるで獲物を解体するように細かく切り刻んで言った。その断末魔はとても中学生のリーファには聞かせられるようなものではなかった。

「他愛の無い。少しは抵抗しても良かったものを」

「修也さん・・・来てくれたんですね」

「当たり前だ。仲間を見捨てるほど俺は腐っちゃいねぇよ」

シュウの仲間と言う言葉がすこしリーファの胸に刺さるが次の言葉でそれもなくなった。

「ましてや好きな女を見捨てるなんて死んでも出来ねぇよ。んで返事は決まったのか?リーファ」

「修也さんって本当に口が上手ですね」

「悪かったな。て言うか何で敬語になってん「でも・・・」・・・!?」

シュウが敬語になっているリーファに口を開いている途中でそれを背伸びをした彼女の柔らかい唇によって遮られてしまった。
しばらくして離れるとリーファは顔を赤らめながら答える

「私はそんな・・・修也さんの事が大好きです」

リーファの告白にシュウは呆然としていて、思考を取り戻したのは数分後だった。倫理コードは無論NOを押していた。

「何て言うか・・・リーファが大胆なの事には少し驚いたな」

「あっ!酷いですよ!私だって勇気を振り絞ったんですから!!」

「でも・・・俺もそう言う所もリーファの良い所だ」

シュウは先程のお返しなのか、リーファを抱き寄せて再び口を塞ぐ。咄嗟の事に驚くがリーファは表情を和らげ、目を閉じ、それを味わった。
その後、シュウは研究所のコンソールを使用し、須郷の悪行を裏付ける実験報告書を見つけるとこれを自分のPCに移動させた。
その途中でリーファが何故こんな事を出来るのかと聞いてきたがそれは明かすことはなかった。そして二人はキリトの活躍を信じて、ログアウトした。 
 

 
後書き
閲覧、ありがとうございました!!

最近提督に着任した黒神です!あれは中々楽しめますね。女の子達も可愛いし、システムも面白いので人気が爆発するのも分かります!!読者様の中にやっている方がいらっしゃれば、是非お話したいですね♪

そしてこの後の話なのですが番外みたいなものを書きたいのですが、アイデアがいまいちピンと来ません><。読者様の中で見てみたいと言う話があれば感想でご提案下さい!!その時に一言でも良いので労いの言葉を入れてくれると嬉しいです!!

では提督話とアイデアを含めた感想と指摘、よろしくお願いします!! 
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