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ハイスクールD×D ~THE GAME~

作者:もっちー
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第一章
  お見舞い、頑張ります!

自宅ー夕方―


あれから丸一日が経ち

幸い森は自宅からそう離れていなかったおかげで、無事帰って来れたのだけど...

高熱が出てしまい、学校には行けませんでした。

やっぱり神器の同時使用はやっぱり無茶だった。

ピンポーン

インターホンの音が鳴り響く。

「誰かな?」

壁を這うようにして玄関に向かい、誰が来たか確認すると...

「見舞いに来たぞ優!」

オカ研のみなさんが全員お見舞いに来てくれました。

「大丈夫ですか?」

「結構辛そうね」

「心配しましたよ」

「肩を貸そうか?」

「・・・・これ・・」

子猫ちゃんからフルーツの入ったバスケットを受け取る。

「あ、ありがとうございます!どうぞ入ってください」

―――――

オカ研の人たちが入ると、いつも広く感じていた部屋がとても狭く感じる。

この前衝動買いしたソファーが役に立つとは思わなかった。

シンプルに真っ白で汚れたら目立つけど、結構気に入ってる。

「今お茶を」

「いいわよ、病人は大人しくしてなさい」

僕は強制的にベットである。

「台所をお借りしても?」

「はい、どうぞ好きに使ってください」

「あっ私も手伝います!」

「僕も手伝います」

朱乃先輩とアーシアちゃん、木場くんは台所へ

「本当は昨日来ようと思ってたんだけど、悪魔の仕事でな」

「今日来てくれたんだから十分だよ。クッキーが台所にあるんですけど食べます?」

「そういえば昨日食い損ねたんだよな」

「楽しみだわ」

朱乃先輩たちが紅茶と一緒におしゃれな赤いリボンでラッピングされている袋を持ってきてくれた。

「これでよろしいですか?」

「はい」

全員が一枚ずつ取り出す。

見た目は丸く黄色で微かに香る甘い匂い。

「どうぞ」

同時に口に入れると・・・

「「「「「「!?」」」」」」

体がびくりと震える。

「どうしたんですか!?美味しくなかったですか?アーモンドパウダーとか混ぜてみたんですけど・・・」

「うめえ!!」「すごく美味しい...」「すごく美味しいです!」「今度作り方を教えていただきたいですわ」「美味しいよ」「・・・・」

噛んだ瞬間に伝わる程よいサクサク感と口いっぱいに広がる絶妙な甘さ。

「なんだか女として負けた気がするわ...よく見たら寝巻きも水玉とかで可愛いし...」

「へ?何って言ってるんですか?」

リアス先輩が変に落ち込んでしまった。

「はい...ちょっと自信失っちゃいます」

「私もまだまだですね」

アーシアちゃんや朱乃先輩まで・・・

あれ?子猫ちゃんは?

「あっ!もうクッキーがない!」

イッセー君が袋を逆さまにして無いことをアピールしている。

「・・・・早い者勝ちです・・」

子猫ちゃんの手には僕のクッキーがいくつかある。

「分けてくれよ子猫ちゃん!」

「嫌です」

子猫ちゃんは次から次へとクッキーを口に入れていく。

「き、気に入ってくれたならまた焼きますから。落ち着いて二人共!そ、そうだ!いいものがありますよ」

「「?」」

「ショートケーキ作ったんですけど、興味本位で作っただけなのでそのまま残ってるんです。捨てるのも勿体無いし、学校にも大きくて持ってけないのでどうしようかと思ってたんですよ。」

こ、これで大丈夫かな?

「「「「「「ゴクリ」」」」」」

「えーと、冷蔵庫にあるんですけど。朱乃先輩お願いできますか?」

「は、はい構いませんよ」

ど、どうしたんだろう?みんなそんなに真剣な顔つきでケーキを待ってる。

「お待たせしました、今切り分けますね」

「僕はいらないので6等分して皆さんで分けてください。」

朱乃先輩がとても綺麗に6等分してくれる。

すごいな朱乃先輩、ズレがほとんどないや。

「「「「「「いただきます」」」」」」

またも同時に口に運ぶ。

今度はなぜか皆さん恐る恐る食べてるけど

「うまい!」「家のシェフより上手いんじゃないかしら?」「うう、自信が」「これほどのものを興味本位で・・・」「才能とは恐ろしいね」「・・・おいしい」

良かったー皆さん美味しそうに食べてくれて

「自分で召し上がったことは?」

「実はなくて心配だったんですよ」

「では一口でもどうぞ」

「ありがとうございます」

「ふふ、変な人これを作ったのはあなたですよ。はい、あーん」

「じ、自分で食べれますよ////」

「いえ、病人は無理なさらないで下さい。それに私たちは優くんをお見舞いに来たのですから」

「そうですけど...」

「はい、あーん」

「あ、あーん////」

うん、甘さもちょうどいいしスポンジも柔らかく口の中で溶けるようだ。

「俺も風ひこうかな?」

イッセー君、人前でこれはかなりきついよ・・・ううみんなの目線が痛い

「ありがとうございます////」

頭が沸騰しそうだ。

「と、ところで優君の親御さんは?」

アーシアちゃんが咄嗟に質問してきた。

「いないです、一人暮らしですよ」

「そうなの?大変ね」

「一人は慣れてるので平気です」

「本当に平気なの?」

「平気ですよ、ニーズヘッグやラードゥンもいますし」

ニコニコと笑う僕が嘘をついていると思ってるのかな?

「だって今がこんなに幸せですから、ちょっとの寂しさ位平気です」

「・・・改めて言うわ!私の眷属になりなさい」

眷属になるってことはイッセー君やリアス先輩の仲間になるということ。

・・・ダメだやっぱり巻き込みたくない、この人たちが悲しむ姿や傷つく姿なんて見たくない。

「ごめんなs「優!お前なんか余計なこと考えてないか?」え?」

イッセー君が真剣にこちらの目をまっすぐ見る。

「優は他人ばっか優先するからな、俺らのことを考えて断ってないか?」

「そ、それは・・・」

「お前はお前を大事にしろ!誰かの為じゃなくていいんだよ!自分に正直になっていいだよ!」

「ダメだよ、そんな身勝手なマネは僕にはできない。これが僕の生き方だ、変える気はないんだ」

「なら・・・俺が変えてやるよ!自分で変えられないなら俺が変えてやる!俺は、俺たちは友達だ!部長も朱乃先輩もアーシアも木場も子猫ちゃんもお前が大好きだからな」

「僕は・・・」

本当にいいのかな?

「俺は将来ハーレム王になる男だからな、不可能はない!」

オカ研のみんなの顔を見回す。

みんなこちらの目をしっかり見てくれる。

「「「「「「!?」」」」」」

大粒の涙が頬を伝いポトポトと落ちていた。

「ご、ごめんなさい!嬉しくてつい」

裾で何度も何度も拭っても涙は止まらない。

「大丈夫か?」「流石私のイッセーね」「ふふ、可愛い」「ハンカチどうぞ!」「一件落着かな」「・・・泣き虫」

「ありがとう」

心の底から笑えた気がした。

「「「「「「/////」」」」」」

みんな赤面してどうしたのかな?


とある森の中―深夜―


体を無理やり動かしティーンベルと戦った森に来た。

「・・・あった」

刹月華(せつげっか)を見つけ持ち上げる。

劣化の能力は解除することもできるけど・・・

「お待ちしておりました」

「!?」

驚いて振り返ると巫女服の小柄な少女がいた。髪は日本人らしい黒で地面まで届くほど長い。顔はまるで人形のように整っている。

「君は誰なんだい?」

目の前にいるのに気配が薄い

「私の名は炎帝(えんてい)と申します。その刹月華の兄弟にして対極に位置しております。」

「兄弟?」

「私は刀です」

「刀?君はどう見ても人間の女の子にしか見えないよ」

「ではお見せしましょう」

彼女の周りを炎が包みこむ。

現れたのは炎の模様が描かれた鞘に収まった刀。ここからでも熱気は伝わる。

「お分かり頂けましたか?」

人間の姿に戻る。

「うん、でも君はなぜここに?刹月華を取りに来たの?それとも僕の命を?」

「いえ、どちらでもありません」

「私どもの主様は神楽様でありましたが・・・」

「神楽君の刀・・・」

「遺言に従い、あなたを今この時から主として認めます。」

跪いてしまう。

「頭を上げてください!そういうのはいいですから・・・一つ質問してもいい?」

「はい」

「この刹月華は最初から妖刀だったの?」

「その刀の真の名は雪と書いて雪月花(せつげっか)でございます。我らは二つで一つの存在でしたが、ティーンベル

という男の手に渡ってから妖刀へと変わりました。」

「なら解除してもいいかな?」

「危険です。おやめください」

「心配してくれるの?ありがとう。でも僕はもっと力がいるんだ、頼ってばかりはやっぱりまだ僕にはできないから」

屍龍の魔手(アンフェス・インフルメント)とフォレスト・レザレクションを発動する。

雪月花は再び禍々しいオーラを放つ。

「ラードゥン頼める?」

(仰せのままに)(我は!?)

右手で雪月花をギュッと握り同化が始める。

「うっ、やっぱり結構きついね」

瘴気のようなものが体にまとわり付く。

「雪月花・・・」

先程まで無表情だった彼女が悲しそうに顔を歪める。

「受け止めてあげる。だから少しだけおやすみ」

完全に同化に成功する。

「炎帝はニーズヘッグとよろしくね」

「かしこまりました。雪月花のこと感謝しております。」

彼女は刀になり、今度は左手で掴み同化する。

「さあ早く帰ろう。夜は冷えるからね」

早く学校に行きたいなー

そんなことを考えながら森を後にした。 
 

 
後書き
今回、お見舞いイベントを書いたのですけれど楽しんでいただけたでしょうか?

それはさておき恒例の解説タイムです。

今回は妖刀について解説していきたいともいます。

この作品の妖刀は、はぐれ悪魔と類似した考えです。では炎帝が妖刀にならずに済んだのですが・・・

ずばりティーンベルは一刀流、神楽は二刀流ということです。

自分に逆らう刀をわざわざ2本使う意味がありません。

今回の解説はこんなもんですね・・・短くて申し訳ありません。

能力などは後日解説したいと思います。

今回のお見舞いイベントのアーシアの質問が無理やり入れた感が否めないです。

ていうか朱乃先輩以外全然イベントが...

ヒロインは決まっていないのでアンケートに参加お待ちしております。

では( ´ ▽ ` )ノ 
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