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ヴァルハラ

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伝言

「ヤァ、コンニチハ」
と、誰かの声
「て、テメー、何・・・で・・・」
スキンヘッドの男は、血を吐きながら言った
「アナタ達はもう用済みなんデスヨ、だからもう死んでいただいて結構デスヨ」
と、誰かが言った次の瞬間
ズバァッ!
男の腹がまっぷたつに切り裂かれた、崩れ落ちて行く男の上半身、そしてトドメとばかりに顔面に刀が突き刺される
ピシャァァ!
大量の血が吹き出した
俺・・・御伽勇真(おとぎゆうま)は、目の前で起きていることが理解出来なかった、いや、したくなかった
男は死んだ?殺された?何故?
俺は男を殺したヤツを見た、ソイツは、俺より髪が長く、後ろで束ねている、体の線は細かった、一瞬女性かと思ったが、顔つきや声からして間違いなく男だ、年齢は俺より上だろう
そして男は言った
「初めマシテ、勇者様、私はクラウンと申しマス」
男・・・クラウンはヘラヘラと笑った
俺はクラウンを睨みつけ言った
「何で・・・何で、その男を殺した・・・ッ」
「何でと言われましテモ、用済みダカラ、って言ったじゃないじゃないデスカ、人の話はちゃんと聞かないと駄目デスヨ」
そうか、コイツが今回の黒幕・・・ッ!!
「テメェ、何者だッ」
「そーデスネェ、マァ、覇王の眷属、とでも言っておきまショウ」
ッ!?覇王!?コイツが・・・?いや、違う、コイツは眷属だと言っていた
「で、その眷属様が、俺に何の用だ」
「マァ、そんなに怒らないで下さいヨ、今日はただ伝言を伝えに来ただけデスヨ」
「伝言だと?誰からだよ」
「バカデスネェ、覇王様からに決まってるじゃないデスカ」
クラウンはヘラヘラと笑ってから、「コホン」と空咳をして言った
「「さっさと強くなれ、俺と同じ位にな、じゃないと俺の眷属共に殺されるぜ、ユーマ」、だそうデスヨ」
俺はクラウンの言葉に驚いた、何で・・・何で、俺の名前を知ってるんだよ・・・
クラウンは、俺を指差して言った
「アー、私からも一つ言っておきマス、・・・覇王様の邪魔をすれば殺す・・・以上デス、デハ、ごきげんヨウ」
そして足元に魔法陣を出現させた、しまった!帰る気か!
「逃がすかよッ!」
俺は走り出そうとするが、体に力が入らなかった、クソッ!力を使い果たしたことを忘れてた!!
カッ!
と、魔法陣が輝くと、もうその場にはクラウンは居なかった
チッ!逃げられたか・・・
って、また忘れるところだった、シロンは・・・
「・・・」
気絶してた・・・ 
 

 
後書き
なんだかシロンが空気になっていく・・・・・・ 
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