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演劇やってたら魔王になっちゃいました!

作者:ユウスケ
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3話 これはニコポに入るのかしら?BYエリカ

エリカ視点

私を抱えて、ビルの窓を割りながら逃げ込んだ魔王アロウン。
一体何が……!?
彼の腕の中から出て、割れた窓から外を見る。

ワーー!

なんだ!?ガス爆発でもしたか!?

逃げろ!逃げろーー!!

さっきまで自分が居た場所に出来たクレーターを中心に人々が逃げ惑う。
そして、クレーターの五十メートル上空に強大な力と存在感をふりまいている存在が目に入る
まさかアレは……。

「神……か」

「!?」

私がまつろわぬ神を見ていると、後ろから声が聞こえて振り返るとそこには
凄まじい闘気を放ち、不適に笑う魔王が立っていた。
どうしてだろうか?
私は誰もが恐怖するであろう、今の彼を見ても恐怖を感じない。
むしろ私は……。

「久しいな、神殺し。私が貴様に敗れた以来だ」

「悪いな。俺はお前を忘れた」

割れた窓の外から私達を見下ろし、話しかけてくるまつろわぬ神。
その姿は、下半身が蛇で上半身が人間の女神だった。
その話掛けてくる女神に対して、挑発で言葉を返す、魔王。
二人からとてつもない圧力を感じる。
まったく、分かっていたけど本当に規格外な存在なのね。
この場の空気を作り出している二人にどくついていると、二人が突然姿を消し……。

ドォーーーーン!

耳を思わず塞いでしまう程の爆音がこのビルよりもさらに上の方から響いた。
まさか!
私は、ビルの窓から外に飛び呪文を唱える。

「駆けよ!ヘルメスの長靴!」

魔術によりビルの屋上に到達し、上空を見上げると……。
巨大な龍が真っ二つとなり、塵に還る光景だった。

「なるほど!貴様には私が生み出す、魔獣も竜も紙屑同然か!?
このバケモノめ!!」

「当然だろ?俺は大魔王様なんだからな!」

竜が塵になると、神は右手から青色の閃光を放つ。
それに対し魔王アロウンは神の放つ閃光を紅の剣で切り裂きながら突っ込んでいく。
そして……お互いの距離が数センチとなったところで、魔王アロウンは神を
ザン!という音と共に己の剣で切り捨てた。

「がっ……!?」

こうして、まつろわぬ神と神殺し、カンピオーネの戦いが終わった。
殺された神は粒子となりこの世から消え去り、魔王が私の居る屋上に
降り立ち私を真っ直ぐにじっと見て来た。
その真剣な表情に思わずドキドキし、彼の口から出るであろう言葉に無意識に
期待していると……。

「女。しばらく寝るから…後は……頼む」

と、言った瞬間、ドサリと音を立てて眠ってしまったのだ。
え…?
一瞬倒れこんだ彼に唖然とした私。
でも、すぐに再起動して、なによそれ!?と憤慨してしまった。
あれだけ雰囲気だしておいてそれは無いでしょ!と怒っていると
ふと気付く、自分の気持ち。
あれ?まさか私……。
いやいや、リリーの小説じゃあるまいし……。
でも……。

………。

悪い気分じゃないわね。それに好きになっちゃったものはしょうがないし。

少し悩んだり考えたりしても結局行き着いた答えは同じ。
だったらさっさと受け入れる事にして、私は自分の泊まっているホテルに彼を連れて
行きベッドに寝かせた後、私は裸になって、彼と同じベットにはいる。

とりあえず、私にここまで運ばせた罪を償ってもらおうかしら。

明日朝、隣に眠る裸の私に驚く彼を楽しみに目を閉じて静かに眠った。


お休み、アロウン。






















ちなみに私はいつも寝る時は裸で寝ているの、別に痴女ではないので勘違いしないように。

って、私は誰に言っているのかしら?
 
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