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ハイスクールD×D 新訳 更新停止

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第1章
旧校舎のディアボロス
  第27話 ぜ・っ・た・い・に・ブ・ッ・コ・ロ・ス!

 
前書き
タイトルはとあるアニメの短気なお姉さんのセリフをパクりました(少しアレンジしましたが)。
 

 
 私は明日夏兄に言われた通り、教会の裏の林に来ていた。
 待ち伏せるのならこの辺だよね?
 私が辺りを見渡していると…。

「ハァ~、退屈ぅ……何でうちが見張りなんて……」

 ゴスロリを着た堕天使がいた。

「それにしても、あの人間ムカつくわねえ!うちの手をこんなにしやがって!」

 よく見ると、片方の手と腕に包帯が巻かれていた。
 明日夏兄が付けた傷みたいだ。
 とりあえず、話し掛ける事にした。目的は陽動(倒しても良いし)だし。

「暇そうだね?」
「おっ!来たなぁ!初めまして(わたくし)…」
「一人称うちじゃないの?」
「なあッ!?盗み聞きしてたのかよテメェ!」
「……あんな目立つ待ち伏せ初めて見た……」
「こんの野郎!兄貴に似て可愛くねえな!」
「……別に貴女に可愛く魅せる気なんて無いし」
「ムッカ~!?」

 ……単純……。
 等と目の前の堕天使をからかっていると、この場に魔方陣が出現した。

「ずいぶんとお楽しみの様ね?千秋」
「あらあら、楽しそうですわね?」

 魔法陣から部長と副部長が現れた。

「おっ!やっと来たなあって、ずいぶんと少ないわね?」
「……本命はもう乗り込んでる」
「ウッソォッ!?ヤダッ!マジッスかぁッ!?」
「……表から堂々と」
「しまったぁッ!裏からこっそり来ると予想してたのにぃ!」

 堕天使が地団駄踏む。

「……単純」
「うるせえ!まあどうせ、あの男以外三下なんだろうし、何人邪魔してもモーマンタイじゃね?うん決めた問題無し。なんせ、本気で邪魔になりそうなのはそっちの二人だけだもんねえ。ウフ、わざわざ来てくれて、アッザ~ス」
「………」

 あまりにも部長と副部長以外に対しての過小評価に呆れて声も出なかった。
 ……倒した方が楽かも。

「無用な事だわ」
「え?」
「私は一緒に行かないもの」
「へぇ、見捨てるって訳?まあ、とにかくアレよぉ。主であるあんたをぶっ潰しちゃえば、他の下僕っちはオシマイになる訳だしぃ」

 つくづく私達の事を舐めていた。

「出でよ♪カラワーナ♪ドーナシーク♪」

 そこにスーツを着た男女の堕天使が現れた。

「何を偉そうに」
「生憎、またまみえてしまったようだな、グレモリー嬢」
「まあ、貴様には借りがあるからな」

 女堕天使が私の事を睨みつけていた。

「我らの計画を妨害する意図が貴様らにあるのは既に明白」
「死をもって償うがいい!」

 そう言うと、堕天使の二人は飛び上がる。ゴスロリの堕天使も二人に続く。

「朱乃」
「はい、部長」

 そう言うと副部長は雷を生み出して自分に当てると制服から巫女服に変わる。
 わ、スゴく似合う。でもイッセー兄の前でその格好は止めて下さい。イッセー兄の目が釘つけになります……。
 なんて思っていると…。

「何!?うちと張り合ってコスプレ勝負ぅ!」

 ゴスロリの堕天使がそうツッコム。

「フッ、ハッ!」

 副部長は魔力を練ると、この辺一帯を結界で覆う。

「結界だと!?」
「クッ!」
「コレって、かなりヤバくね!?」

 堕天使達が皆動揺していた。

「うふふ、この檻からは逃げられませんわ」

 まさに堕天使達は籠の中の鳥であった。
 ……それにしても、指を舐める仕草が官能的過ぎる……。

「貴様ら最初から!?」
「はい、貴殿方をお掃除しに参りましたの。ごめんあそばせ」
「うちらはゴミかい!?」

 堕天使達が一ヶ所に集まる。

「大人しく消えなさい」
「フン!精々余裕ぶっているがいい!」
「儀式が終われば、貴様ですら敵う存在ではなくなるのだからな」
「やはり、あのシスターから神器(セイクリッド・ギア)を奪うつもりなのね?」
「そう言う事って訳」
「でも、上を騙している……」
「……まあねぇ」
「故に貴様らは全て殺す」
「あんたの下僕っちも、今頃ボロカスになってるだろうしね。特にほら、レイナーレ姉様にゾッコンだったあのエロガキ」
「ッ!?」
「あいつなんてとっくに…」
「イッセーを甘く見ない事ね。あの子は私の最強の『兵士(ポーン)』だから」
「『兵士(ポーン)』?ああ、あんた達、下僕をチェスに見立ててるんだっけ?『兵士(ポーン)』って前にズラっと並んでいるやつの事よね?」
「フフ、要するに捨て駒か」
「あらあら、うちの部長は捨て駒なんて使いませんのよ」
「フン、貴様はよほどあの小僧を買っている様だが、能力以前にあいつはレイナーレ様には勝てはしない」
「だって元カノだもんねぇ♪」
「ッ!?」
「レイナーレ姉様からあいつの話を聞いたわ。もう大爆笑♪」
「ッ!!」
「フハハハ!言うなミッテルト!思い出しただけで腹が捩れる!」
「………」
「まあ、酒の肴にはなったがな」
「……………」

 堕天使達が一通り喋った後、部長に光の槍を投げ付ける。
 それを部長が全身から溢れ出る魔力で弾き飛ばす。

「弾いただと!?」

 堕天使達の顔が驚愕に染まっていた。
 ……部長、かなりキレてますね?
 部長の顔からは憤怒の表情が読み取れた。

「笑ったわね?私の下僕を笑ったわね!」
「「「っ!?」」」
「あらあら、怒らせる相手を間違えた様ですわね」

 ……そうですね、副部長……。
 このまま行けば、部長が堕天使達を一掃するのはもう決定事項となっていた。
 ……でも……。
 この内に蠢くドス黒い物を吐き出さないと、どうにかなりそうだった。

「……部長……」
「何かしら千秋?」
「この三人の命、私が貰っても良いですか?」 
 

 
後書き
すいません今回は会話だけになりました。
次回が千秋の無双演舞です。 
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