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神への資格

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プロローグ


プロローグ

この世は壮大な地球のように廻り、そしてまた同様に輪廻も、ごく当然のことであるかのように人間の生と死の狭間を行き来する。しかしながら、人が死んだ後に輪廻の輪を経て、またこの地に―誰もが当たり前に暮らしている広い地球に必ずしも、産み落とされるとは限らない。稀に上手いこと全ての条件、自らの底知れぬ素質が重なり合い、『生き物』ではない存在に転生することがある。
 生前の記憶はあれど、その時の姿とは間逆。つまりは男ならば女、女であれば男…この変化に、深い意味など無い。けれど不思議なもので、動物でも植物でもないはずの存在には、“形”が必要である。だからこそ生前の記憶を持ち、雰囲気や性格などのその人物を象徴する部分は、消えずに残る。
 更には、この口では表現できぬ存在は様々な力を行使することが出来た。例えば、けして治ることがないと言われるどんな病も癒し、穢れに纏われし魔の物が人間に取り憑きようものなら、その身を賭けて浄化を行う。
 そのような口で何かに例えることが出来ない存在を人は、何時しか『神』と呼ぶようになった。天から舞い降りて来る、人々の飢えや生活も裕福にしてくれるとさえも、言われた。崇められれば崇められるほど『神』は存在を大きくし、土地によって色々な神が生まれ、『神』の家として形は違うが沢山の建物が建てられる。そこに人は集まり、『神』の為に歌を歌い祭りを開く。
 だが自分達人間とは異なり、不思議な力を使われて崇められている存在が、皆元は彼らと同じ人間であったと誰が信じようか。人の間であっても、尊敬してしまう人物が居たらファンになる、『神』を崇める気持ちはそれと一緒なのだ。
 だからと言って、やはり誰でも『神』になれる訳ではない。相当な訓練を積み、世界に住まう『悪』の穢れを取り除いてこそ、新の『神』になれる。なりたい、という願いのみならず、自らを鍛え上げ弱音を上げることのない者こそ、なることを許された称号。ましてや欲深い者などが絶対になれる筈がない。何故なら厳しく大変な職なのだ。生半可な、一切の努力をして来なかった者には、遥か高見。神に一歩ですら、近づけないだろう。
 これは己と格闘しながらも、互いに信頼するパートナーと共に、究極の『神』の存在になるべく修業をする、見習い天使男女二人の物語である。
 
 

 
後書き
初めまして!
(でん)です。
こちらのサイトで練習という形で初めてお話を投稿させて貰いました。
文章能力が0で、長編を書くのも初めてです。
このお話はオリジナルで書いてます。
こんなまだまだヒヨッコの身ですが、少しでも多くの方に読んでいただけたら幸いです。
更新は毎日は無理なので偏ってしまうと思いますが…
どうぞ宜しくお願いします。 
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