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ソードアート・オンラインー不幸を呼ぶ者ー

作者:波亜多
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蒼の片手剣

薄暗い迷宮区に蒼が舞う。
あくる日、俺は迷宮区に連れてこられていた。
おなじみの黒ローブのmobにまとわりつくのは全身を蒼で包むナギサだ。
右手にもつ細身の蒼い片手用直剣が閃き、少しずつ、だが確実に敵のHPを削っていく
<閃光>もかくや、という敏捷性だ
実物は見たことないが。
イエローに達した体力に、死神は単発垂直切り<ジャッジアッシュ>を放つが、ナギサはそれを難なく回避
四連剣技<ホリゾンタルフルーレ>をクリティカルヒットさせる。
レベル的には俺より上か?飛び散るポリゴン塊を見ながら思う。
元々俺は攻略組の中では言うほどレベルが高いわけではない。と言うより、平均ど真ん中、ソロとしては最低層である。
そんな俺が最前線でソロを張れているのには死んでも良い、という考えの他にも理由があるにはあるのだが、あまり公にはしたくない。
「今度はザインが前衛だよ」
ナギサがこちらへ来ながら言った。
俺は連戦で消耗した彼女のHPバーを見て考える。
レベルなんて関係ない
これまで目の前で死んでいった奴等も、みんな立派な攻略組だったんだから。
今はこいつを死なせない
それだけだ。
「おう」
決意を新たにし、意図して端的に答えた。 
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