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天才少年と電脳少女

作者:ザクロ
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見つけた、君を

俺は探しているうちに、あることに気付いた
この世界では、簡単に宙に浮けるのだ
俺は早速飛び上がり、上へ上へと上がる。だが、一向に一番上は見えない。むしろないのだ
電脳世界の言う名の機械の中、そこは、人間では考えられないほど広いのだ。
あるかないかの信号で決まるこの世界は、俺の脳味噌でも解明できないところもある

俺は、またウィンドウの中をのぞいた、その時
ウーウーウーウーウーウーウーウーウーッ!!!
突然、大きな音でサイレンが鳴った。ここはどうやら会社のパソコンのようだ。そこにウィルスが侵入したため、サイレンが鳴っているのだ。もし、普通のウィルスなら消されてしまうが、セブンウィルスなら消えない
当たりなのか?
俺は少しの希望をもって、しばらくパソコンに居座った

消えていくデータ、俺はその中に興味深いデータを見つけた
「人体・・・・・再生・・・・」
俺はすかさず、そのデータをつかんだ。だが、案外期待外れだったため、すぐに捨てた
だが、その次の瞬間、白かったはずの電脳世界の壁が真っ赤に染まっていった
いったい、何が起こっているのだろうか
俺の予想では、データの破壊だけでなく、パソコン自体の破壊までも行っているのだろうと考えた
さらに、電脳世界が揺れる。地震のような感覚だ
グラグラグラグラグラ・・・・・
崩れゆく電脳世界の中、俺は、とある声を聞き逃さなかった
「こんにちわ、私、ナナと申します!あなたのパソコンを、破壊させてもらいました!」
「・・・・・ナナ・・・・・?ナナ、おい、ナナ、ナナ!!!」
ガッシャーーンッ!!ドーーーーーンっ!!
だが、俺の叫びもむなしく、パソコンはことごとく破壊され、俺は下へと落ちていった
あぁ、俺はなんでこんなことをしてるのだろう、俺はなぜ、こんなに取り乱してしまったのだろう。冷静になれ、落ち着くんだ
だが、どうしようもないくやしさは、消すに消せなかった
その時だ
ドサッ
俺は何かの上に落ちた。見ると、人の腕だった
「大丈夫ですか?あなたが私を呼びましたか?」
それは、紛れもなくさっきの声と一致する
そう、俺の目の前にいるのは、俺が探し求めたセブンウィルス、ナナだった・・・・  
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