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八条学園騒動記

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第七百五十話 練習中にまた話をしてその四

「そうだ」
「そうなのか」
「そしてだ」
 フランツにさらに話した、二人並んでグラウンドを走っているが二人共話しながらであってもかなりの速さである。
「なくなったからな」
「わかっていないことも多いか」
「人気があったが」 
 このことは事実だがというのだ。
「アフリカ系の人がメジャーに入られる様になるとな」
「どんどんメジャーに入ったんだな」
「サチェル=ペイジもそうだったしな」
 今話している彼もというのだ。
「それで人気が落ちて人もいなくなって」
「衰退したか」
「急速に衰退した」 
 二次大戦が終わりアフリカ系の選手が受け入れられる様になってだ。
「そうなって一九六〇年にだ」
「なくなったか」
「解散した」
 そうなったというのだ。
「そして歴史で言われる存在になった」
「そんなリーグがあったとか」
「それで記録はな」
 これはというのだ。
「本当にな」
「ないんだな」
「もうな」
 そうだというのだ。
「これがな」
「そうか」
「しかし研究の結果だ」
 黒人リーグそしてサチェル=ペイジを学問として学んでというのだ。
「そうしたこともだ」
「わかったか」
「そうなった」
 こう言うのだった。
「それで六〇〇勝はしていてな」
「完全試合は三回か」
「少なくともそれだけはしている」
「そうなのか」
「そして還暦近くまで投げたこともな」 
 現役だったこともというのだ。
「事実だった」
「そうか」
「しかしだ」
 ここでタムタムはこうも言った。
「まだわかっていないことも多い」
「あの人については」
「そうした状況だ」
「そうなんだな」
「そして今あの人みたいな活躍はな」
 これはというのだ。
「連日ダブルヘッダーまで先発で連投はな」
「ないな」
「そんな起用はない」 
 ピッチャーのそれはというのだ。
「シリーズの様な大事な戦いでもな」
「誰もしないな」
「若しだ」
 それこそとだ、タムタムは言った。
「そんな起用をすればな」
「監督が批判されるな」
「そうならない筈がない」
 それこそというのだ。
「どう考えてもな」
「日本でもシリーズ四連投があったな」
 杉浦忠が行った、そして南海ほーうすを日本一にした。
「そうだったな」
「それどころか七戦のうち六戦投げて日本一にした人をいた」
「そうなのか」
「チームをな」
「誰なんだ、一体」
「杉下茂だ」 
 まずは名前から話した。
「この人がだ」
「七戦のうち六戦投げてか」
「中日を日本一にした」
「尾張星系のチームだったか」
「そのチームをな」
 まさにというのだ。 
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