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八条学園騒動記

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第七百五十話 練習中にまた話をしてその三

「だからな」
「そちらは言えるか」
「はっきりとな、だが」
「だが?どうした」
「流石に二千勝はな」
 そこまで勝ったことはというのだ。
「なかったみたいだな」
「流石にそうか」
「ああ、俺が読んだ資料によるとな」
「二千勝はしていないか」
「六〇〇勝はしていたみたいだが」 
 それでもというのだ。
「流石にな」
「二千勝はしていないか」
「千勝もな」
 二千勝の半分のというのだ。
「それもない」
「そうなんだな」
「だからな」
 それでというのだ。
「与太話だ」
「そうだったんだな」
「四十勝でもな」
 シーズンにというのだ。
「相当だしな」
「今している人はいないな」
「それを毎年はな」
「それだけでも凄いな」
「これを十年連続でもな」
「それはしているか」
「していた、だがな」 
 それでもというのだ。
「そんな人でもな」
「二千勝はか」
「していないみたいだ」
 通算でそれだけ勝ってはいないというのだ。
「どうも」
「そうなんだな」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「与太話だったみたいだ、ただ完全試合はな」
「していたか」
「何度かな」
「完全試合を何度もか」
「わかっているだけで三回だ」
 それだけというのだ。
「達成している」
「三回もか」
「わかっているだけでな」
「それだけで三回は凄いな」
「若し最初からメジャーに入っていれば」
 黒人リーグではなくというのだ。
「サイ=ヤングすら超える」
「そこまでの人になっていたか」
「おそらくな」
「そうなのか」
「ただ黒人リーグも人気があった」
 タムタムは当時のことも話した。
「だから興行としても成り立っていた」
「そうだったんだな」
「確かに差別によって存在していたが」
「それでもか」
「人気があったことは事実だ」
 そうであったというのだ。
「これがな」
「そうなのか」
「そうだ、しかしだ」
「しかし?」
「本当に記録の保存がな」
「いい加減だったか」
「メジャーと比べるとな」
 どうしてもという口調で言うのだった。 
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