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ドリトル先生と不思議な自衛官

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第九幕その九

「ブレザーもトレンチコートもで」
「ブーツもランドセルもだし」
「何を見に着けるのか」
「そう思うとね」
「本当に軍隊は否定出来ないわ」
「そうだよ、軍隊を否定せずに向かい合って学ぶ」
 先生は穏やかですが確かな声で述べました。
「僕はそれがいいと思うよ」
「そうだよね」
「先生はあらゆるものに対してそうだけれど」
「そうした考えだけれど」
「僕達もいいと思うよ」
「それでね」
 皆も笑顔で賛成します、そしてです。
 カレーを食べてそれからはです、先生は皆と一緒に博物館に入りました。その中にイギリスのコーナーもあってです。
 そこで海軍のことも書かれていましたがふとこんなことを言いました。
「ホーン=ブロワーに憧れていたね」
「ああ、あの海軍の」
「海の男ホーン=ブロワーね」
「若き海軍士官からはじまって」
「提督にまでなる」
「あの人に憧れないイギリスの子供はね」
 皆に笑顔でお話しました。
「そうはいないね」
「そうだね」
「昔は特によね」
「憧れない筈がないよ」
「あの人には」
「本当にね」
「軍服もね」
 イギリス海軍、ロイヤル=ネービーのです。
「憧れだよね」
「ネルソン提督も着ていたあの軍服だね」
「ネイビーブルーの」
「あの軍服いいよね」
「恰好いいわ」
「そうだね、軍服に憧れるのは」
 このことはというのです。
「よくあることだね」
「恰好いいからね」
「普通に憧れるよね」
「着たいとも思うね」
「そうなるわね」
「そうだね、軍服はね」 
 実際にというのです。
「やっぱり恰好いいよ」
「そうだね、ただね」
「今の海軍の軍服って黒だよね」
 オシツオサレツがここで言いました。
「ネイビーブルーじゃなくて」
「そうなってるね」
「どの国もよね」
 ガブガブも言いました。
「今は海軍の軍服は黒ね」
「夏は白でね」
 チーチーはこの季節の海軍の軍服のお話をしました。
「冬は黒だね」
「何で変わったのかな」
 ダブダブは思わず首を傾げさせてしまいました。
「不思議だね」
「海軍さんならね」
 それならとです、ポリネシアも言います。
「やっぱりネイビーブルーでしょ」
「それが変わるなんて」
 それこそと言うジップでした。
「ちょっとわからないね」
「金色は金モール、ロープだね」
 ホワイティはこのことはわかっていました。
「船に付きものの」
「けれどどうして黒になったか」
 老馬も首を傾げさせます。 
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