| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

スーパー戦隊超決戦

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八話 人の姿でその九

「それもかなり」
「もう一目でわかるわよね」
 泉もそれはと言ったことだった。
「流石にね」
「丸わかりだよね」
「ドクターマンって」
「そうだね」
「私服か。しかしどんな私服なんだ」
 野々村はこのことが気になった。
「一体」
「想像出来ないよね」
「ああ、ドクターマンの私服か」
「マントとあの恰好がインパクトあって」
「それもかなりな」
「俺達みたいな服着るなんて」
 鈴樹は首を傾げさせつつ言った。
「想像出来ないよ」
「俺もだ、どんな服なんだ」
「正直普通の服を着ているとは想像出来ないな」
 虹野も言った。
「あの人だ」
「そうだよね」
「ああ、俺もそうだ」
 こう渡嘉敷に答えた。
「とてもな」
「そうだよね」
「ただ記憶をなくしていないか」
 虹野はドクターマンの今について話した。
「果たして」
「そうね、ギアの結末を聞いたら」
 夏目が応えた。
「それなら」
「そうだな」
「ええ、今はわからないけれど」
「記憶を失っていてもな」
 そうなっていてもというのだ。
「おかしくないな」
「ええ、そうよね」
「というかね」
 泉はここでこう言った。
「あの人あの時は自分自身をね」
「あっ、何かね」
 渡嘉敷もはっとなって応えた。
「失っていたね」
「それで死にに行った様な」
「そんな風だったね」
「ゼットとは全然違って」
 自分達の敵だった彼とだ。
「孤独でね」
「もう自分が誰かもわからなくなって」
「息子さんに何か言われても」 
 そうされてもというのだ。
「もうね」
「自分を見失っていて」
「死ぬ場所に行って」
「死んだ風だったね」
「そうだったわね」
「何かさ」
 鈴樹はまた考える顔で話した。
「あの人孤独だよね」
「そうだな」
 虹野もそれはと応えた。
「どう見てもな」
「最初からそんな感じで」
「機械が部下でな」
「それで最後になると」
「その機械も皆倒されてだ」
「そうなってね」
「最後はな」
「本当にね」
 まさにというのだ。
「完全に孤独になって」
「終わったな」
「そんな風だったね」
「孤独か」
「俺さ、一人でいるって怖いんだよね」
 鈴樹は眉を曇らせて話した。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧