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ドリトル先生と不思議な自衛官

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第四幕その三

「朝になったら銀世界が見られるよ」
「ううん、そうなるとね」
「ちょっと大変だね」
「基地に行くにしても」
「足元には注意だね」
「こうなることは想定していたよ」 
 先生は落ち着いて声で述べました。
「雪が積もることもね」
「そうなんだ」
「先生としては」
「お天気のことも頭に入れていて」
「そうだったのね」
「うん、舞鶴は寒いし」
 それにというのです。
「雨や雪もね」
「多いんだね」
「そうなんだね」
「この通り」
「だから住むと」
 舞鶴にというのだ。
「寒さとね」
「このことにもだね」
「注意しないと駄目なのね」
「雨や雪が多いことも」
「そうだよ」
 湯舟の中に入りながらお話します、外は雪ですがお湯はとても温かくて気持ちいいものでした。皆も一緒に入っています。
「頭に入れることだよ」
「成程ね、思えばね」
 ここでホワイティが言いました。
「僕達も雨や雪には慣れてるね」
「寒さにもね」
「慣れてるね」
 オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「イギリスでね」
「そうだね」
「イギリスって雨多いからね」
「凄くね」 
 チープサイドの家族も言います。
「ステッキの代わりに傘を持つ」
「そう言われてる位だしね」
「しかも日本より緯度が高いから」
 だからだと言うトートーでした。
「冬は特に寒いんだよね」
「だから雪も多いんだよね」
 ジップが続きました。
「これがね」
「だから慣れてるのよ」
 ガブガブはきっぱりとした口調で言いました。
「雨や雪にはね」
「寒さにもね。好きでなった訳じゃないけれど」
 それでもと言う老馬でした。
「慣れてると困らないね」
「こうしたことも経験ってことね」
 ポリネシアはこう考えました。
「要するに」
「そうだね、気候のことも経験だね」
 チーチーがポリネシアに応えました。
「そのうちの一つだね」
「本当に経験は強いね」
 ダブダブもこのことについて思いました。
「最大の教師の一人かもね」
「うん、舞鶴に最初に来た人は戸惑うそうだから」
 先生は皆に応えました。
「その気候にね」
「そうだね」
「けれど慣れてると戸惑わない」
「学問も落ち着いて出来る」
「そうだね」
「その通りだよ」
 まさにというのです。 
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