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暗殺教室 in Hero

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緑谷出久の暗殺教室6 テストの時間

生徒達の前にはマッハで大量に見える殺せんせーが

殺達「さて、始めましょうか!」

一同(何を!?)
 
殺1「学校の中間テストが迫って来ました」
 
殺2「そうそう」
 
殺3「そんなわけでこの時間は」
 
殺4「高速強化テスト勉強を行います!」
 
殺5「先生の分身がマンツーマンでそれぞれの苦手科目を徹底して復習します」

そう言って勉強が始まった。出久は理科を担当されている。
 
寺坂「下らね...ご丁寧に教科別にハチマキとか......ってなんで俺だけNARUTOなんだよ!!!」
 
殺ナルト「寺坂君は特別コースです。苦手科目が複数ありますからねぇ」

渚「そんなに増えてて疲れないの...?」

殺せんせー「1体外で休憩させています」

渚「それむしろ疲れない!?」

出久(国語6人、数学8人、社会3人、理科5人、英語4人、休憩1人…NARUTO1人...先生速くなってるよな...前の薬の影響?...でも成長しすぎだ...暗殺者としてはきついな...でも...)

殺せんせー「緑谷君、ここは理解したそうですね。ではどんどん進めますよ」

出久「はい!(生徒の身としては心強い!)」

-----

授業後の職員室では...

學峯「初めまして、殺せんせー」

なんと理事長自ら、会いにきていた。殺せんせーは初めて会うため、最初は分からなかったが、烏間からの説明で媚びを売り始める

殺せんせー「にゅや!?こ、これはこれは山の上まで!!それはそうと私の給料、もうちょいプラスになりませんかねぇ...」

その無様な姿を見ている生徒が2人...

渚(先生...)

出久(本当に給料で困ってるんだな...)


學峯「こちらこそすみません、いずれ挨拶に行こうと思っていたですが...」
 
今まで腰を掛けていた理事長であったが、少し申し訳なさそうな表情を浮かべて椅子から立ち上がり、殺せんせーの前に立つ。
 
學峯「あなたの説明は防衛省やこの烏間さんから聞いていますよ。まぁ私には...すべて理解できる程の学は無いのですが、
 


なんとも悲しいお方ですね。世界を救う救世主となるつもりが、世界を滅ぼす巨悪となり果ててしまうとは」

出久(っ!?ど、どういう事だ!?救う!?...そもそも殺せんせーはどういう出生なんだ...?)

學峯「この学園の長である私が考えなくてはならないのは、地球が来年以降も生き延びる場合、つまり、仮に誰かがあなたを殺せた場合の未来です。率直に言えば、ここE組はこのままでなくては困ります」
 
殺せんせー「...このままと言いますと、成績も待遇も最底辺という今の状態を?」
 
學峯「はい。働き蟻の法則を知っていますか?どんな集団でも20%は怠け、20%は働き、残り60%は平均的になる法則。私が目指すのは、5%の怠け者と95%の働き者がいる集団です。E組のようにはなりたくない、E組にだけは行きたくない、95%の生徒がそう強く思う事で、この理想的な比率は達成できる」
 
恐ろしい存在だと出久は思う。合理的であるが、非情...慈悲がない...
 
殺せんせー「なるほど合理的です。それで、5%のE組は弱く惨めでなくては困ると」
 
殺せんせーは納得していない。だが學峯は雇い主だ。黙って聞いている。
 
學峯「今日D組の担任から苦情が来まして、うちの生徒がE組の生徒からすごい目で睨まれた。殺すぞと脅された...とのことです」

渚「ええぇ...」

出久「まあ怖かったのは確かだろうな...」

渚「え゛!?」

學峯「暗殺をしてるのだからそんな目つきも身に付くでしょう。それはそれで結構。問題は、成績底辺の生徒が一般生徒に逆らう事。それは私の方針では許されない。以後、厳しく慎むよう伝えてください」
 
理事長がそう言って職員室を出ようとすると、殺せんせーに向かって何かを投げつけた。それは、知恵の輪であった。
 
學峯「殺せんせー、一秒以内に解いて下さいッ!」
 
殺せんせー「え、いきなりぃぃぃ!?!?」

殺せんせーは慌てて知恵の輪を解こうとしたが、一秒後には知恵の輪に触手が絡まっていた。

出久(先生ぇぇぇぇ!!!!)

學峯「噂通りスピードはすごいですね。確かにこれならどんな暗殺だってかわせそうだ。でもね殺せんせー、この世の中には、スピードで解決出来ない問題もあるんですよ。では私はこの辺で」

そして職員室を出た時に、2人は鉢合わせてしまった。

學峯「やあ君達!中間テスト期待してるよ!...特に緑谷君...君にもね」

最初は偽りの笑顔で言ってきたが、出久に対しては目を細めて軽い笑み。渚は自分がエンドのE組だと思い出されていたが、出久は...

出久「...期待してるのか...?」

E組にいる期間が短いために気づいていないのか、それとも學峯の中身を察したのか...


そして職員室で俯いている殺せんせーは、密かにメラメラと燃えていた...



昨日の學峯の影響か、先日より分身が増えている殺せんせーに生徒達は驚いていた。ワンツーマンだったのが、1人に対して3人となっていた。分身が雑なためか、偽物が多く混ざっていた。例えば○ッキーマ○スのかぶりものとか、ドラ○○んとか...

殺せんせーは頑張るが、生徒達は...

三村「勉強はそれなりで良いよ...」

矢田「なんたって暗殺すれば100億だし」

殺せんせー「にゅや!?そういう考えをしてきますか!?」

岡島「俺たちエンドのE組だぜ?」

三村「テストなんかより、暗殺の方がよほど短なチャンスなんだ...」

出久「えっ...えっ...み、みんな。殺せんせーが僕らのために頑張ってるんだから、応えないの...?」

木村「まあ有難いけどさ...緑谷はヒーローになりたいから頑張るのはわかるけどさ...」

矢田「100億あったらなんでもできるじゃん?」


出久「......そうかな......100億あっても、




なりたい自分になれないと思う」

出久の鋭い言葉がE組に刺さる。反論しようにも、出久は自分達とは違く、立場が同じでも最初から全力で、最後まで諦めていないのだ...

殺せんせー「緑谷君はどうやら持っているようですね...しかしそれ以外に暗殺をする資格はありません...外で話しましょうか、全員校庭へ出なさい。烏間先生とイリーナ先生を呼んでください」

顔に罰を浮かべた先生はそう言って、こうして全員が校庭に。


殺せんせー「全員揃いましたね。ではイリーナ先生、プロの殺し屋として伺いますが、あなたはいつも仕事をする時、用意するプランは一つですか?」
 
殺せんせーがビッチ先生に触手で指差しながら質問した。
 
イリーナ「いいえ。本命のプランなんて思った通り行くことの方が少ないわ。不測の事態に備えて、予備のプランをより綿密に作っておくのが暗殺の基本よ。ま、あんたの場合規格外すぎて予備プランが全部狂ったけど。見てらっしゃい、次こそは必ず「無理ですねぇ。では次に烏間先生」」
 
イリーナの言葉を遮りにして、殺せんせーは烏間先生に話を振った。イリーナは歯軋りをしていた...
 
殺せんせー「ナイフ術を生徒に教える時、重要なのは第一撃だけですか?」
 
烏間「第一撃はもちろん最重要だが、次の動きも大切だ。強敵が相手では、第一撃は高確率でかわされる。その後の第二撃・第三撃を、いかに高精度で繰り出すかが勝敗を分ける」

前原「結局何が言いたいんだよ...」
 
殺せんせー「先生方...そして同じクラスメイトである緑谷君は自信を持てる次の手があるから自信に満ちた暗殺者になれる。対して君達はどうでしょう?」
 
殺せんせーは話しながら自分の体を回転させていた。あまりの速さに竜巻が起こる。
 
殺せんせー「“俺らには暗殺があるからそれでいいや”と考えて勉強の目標を低くしている。

それは、劣等感の原因から目を背けているだけです。

もし先生がこの教室から逃げ去ったら?

もし他の殺し屋が先に先生を殺したら?

暗殺という拠り所を失った君達には、E組の劣等感しか残らない。そんな危うい君達に、先生からのアドバイスです。

 



第二の刃を持たざる者は...暗殺者を名乗る資格なし!!

 
殺せんせーの回転は、そ本校舎から見えるほど大きな竜巻になった。竜巻が止むと、校庭が綺麗になっていた...
 
殺せんせー「校庭に雑草や凸凹が多かったのでね、少し手入れをしておきました。先生は地球を消せる超生物、この一帯を平らにすることなどたやすいことです。もしも君達が、自信を持てる第二の刃を示せなければ、相手に値する暗殺者はこの教室にいないと見なし、校舎ごと平らにして先生は去ります」
 
渚「第二の刃.........いつまでに?」
 
殺せんせー「決まっています、明日です。明日の中間テスト...クラス全員50位以内を取りなさい」
 
一同(はぁ!?!?!?)
 
殺せんせー「君達の第二の刃は、先生が既に育てています。本校舎の教師達に劣るほど、先生はトロい教え方をしていません。自信を持ってその刃を振るって来なさい。ミッションを成功させ、恥じることなく笑顔で胸を張るのです。自分達が暗殺者であり、E組であることに!」


出久(...やってやる!!)


中間テスト当日になって...全員がペンというナイフを持った...!!





この学校の問題はまるで凶悪なモンスターである。解こうとしても、問題が容赦なく襲ってくる。

杉野「ナイフ一本じゃ殺せねえよ!この問4!!」

ほとんどの者が焦りに焦っている。しかし殺せんせーの教えを思い出し、目の前にいるのは正体不明のモンスターではないと分かった。

E組全員がペンをすすめていることに、本校舎の監督が驚く。カッ、カッ、カッ、っとペンの音が鳴り止まずに問題を進められている。

これならいける。誰もが思っていた...しかし、

渚(これ...は...!?)

正体不明の問11のモンスター...何も見えない。何も分からない。そんなモンスターが凶悪な手を振りかぶって来た。


殆どの者はやられてしまった...

そう...殆どの者は...


-----

烏間「……これは一体どういう事でしょうか。公正さを著しく欠くと感じましたが」
 
『おっかしいですねぇ?ちゃんと通達したはずですよぉ?烏間…先生?伝達ミスではないのですかねぇ?』

テストが終わり、今回のテストの問題に対しての抗議を本公社の教師に問いかけていた。


潮田渚
合計点数315点
187人中106位

磯貝悠馬
合計点数367点
187人中69位

寺坂竜馬
合計点数230点
187人中160位


烏間「伝達ミスなど覚えは無いし、そもそもどう考えても普通じゃない。テスト2日前に、出題範囲を全教科で大幅に変えるなんて」
 
『わかってませんねぇ?うちは進学校ですよ。直前の詰め込みにもついていけるか試すのも方針の1つ。本校舎のクラスでは、なんと理事長自らが教壇に立たれ、見事な授業で変更部分を教えあげてしまわれました』
 
烏間(あの理事長...!自分の主義のためにそこまでやるか!余計な妨害をしてくれた...!暗殺対象にE組から去られたら元も子も無い!)


E組、そして殺せんせーは理事長の策略にまんまとやられてしまったのだった...

-----

殺せんせー「...先生の責任です。この学校の仕組みを甘く見すぎていたようです...君達に顔向け出来ません」
 

出久(殺せんせー…でも僕は...貴方のおかげで...)

その時、誰かが殺せんせーにナイフを投げた。
 
殺せんせー「にゅやっ!?」
 
カルマ「いいの〜?顔向け出来なかったら、俺が殺しに来んのも見えないよ」
 
殺せんせー「カルマ君!!今先生は落ち込んで...え?」
 
カルマ「俺ら問題変わっても関係無いし」
 
赤羽業
国語 98点
数学 100点 
英語 99点
社会 99点 
理科 98点
合計点数 494点
187人中5位

杉野「すげえ...!」

磯貝「数学100点かよ...!?」

渚「カルマ君...今俺“ら”って...」

カルマ「成績に合わせてさ、せっかくだからもうちょい先行ってみましょう、とか言って、あんたが余計な範囲まで教えてくれてたのは俺だけじゃないじゃん。俺より真面目に取り組んでて、せんせーも、教えがいがあります、ってどんどん進めてたし」


殺せんせー「にゅや...!緑谷君...!」

出久「は、はい。殺せんせーがそうしてくれたおかげで僕もなんとか...」

緑谷出久
国語 100点
数学 100点 
英語 100点
社会 100点 
理科 98点
合計点数 498点
187人中2位

茅野「100点4つ!?!?」

岡島「やっば...!」

カルマ「前のクラス戻るより暗殺の方が全然楽しいし…で?どーすんのそっちは?全員50位に入んなかったって言い訳つけて、ここからシッポ巻いて逃げちゃうのぉ?それって結局さぁ...殺されんのが怖いだけなんじゃないの?」

出久「僕も抜ける気ありません。先生は生徒を置いていく薄情者だったんですか...?」

殺せんせー「えっ、い、いや!」

2人に乗っかるように先生に遠慮なく言い始める生徒達。
 
前原「...なーんだ!殺せんせー怖かったのか!」

片岡「それなら正直にいえばよかったのに」

不破「ねー、怖いから逃げたいって」

殺せんせー「...!?...にゅやぁぁぁぁ!!逃げるわけありません!!期末テストであいつらに倍返しでリベンジです!!!」




 
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