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ドリトル先生と桜島

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第七幕その十

「かなり使っていただろうね」
「城攻めは鉄砲で足りても」
「その威力を知ったら」
「その時は」
「実際城攻めで使ったら」 
 そうしたらというのです。
「大坂の陣でそうしていたね」
「そうそう、冬の陣」
「さっきお話に出たけれど」
「使っていたからね」
「実際に」
「大坂城のお堀は広くて」
 それでというのです。
「砲弾は城内に中々届かなかったけれど」
「それが届いたね」
「しかも大坂城の実質的な主淀殿さんがいた場所に」
「それで淀殿さんが肝を冷やして」
「停戦を申し出たんだね」
「そこで大坂城の内堀まで埋めたね」
 停戦の時にというのです。
「淀殿さんは外堀だけと思ったら」
「幕府の文面よく読まないで」
「勝手に解釈して」
「それでだったね」
「これで大坂城は殆ど丸裸になって」
 本丸だけになってというのです。
「それまでの天下一の守りがね」
「全くなくなって」
「戦うとしたら外でするしかなくなった」
「そうなったね」
「あれはもう何が何でもね」
 それこそというのです。
「家康さんは豊臣家を大坂から出したかった」
「それで大坂を幕府のものにしたかった」
「そうした考えだったんだよね」
「先生が調べたところ」
「そうだったね」
「そうだったけれど」
 それがというのです。
「まあね、淀殿さんがね」
「ああした人で」
「全くわかってなくて」
「何もかもで」
「それでね」
 そのうえでというのです。
「ああしてね」
「夏の陣になって」
「それでだね」
「豊臣家は滅んで」
「前にお話した通りになったわね」
「それを見てもわかる通りにね」
 まさにというのです。
「大砲もね」
「役に立つ」
「日本でも」
「それがわかったら」
「沢山造って」
「そのうえで」
「使っていたね」 
 先生は言いました。
「おそらくだけれど」
「沢山造ったらね」
「その分安くなるしね」
「それがものの原理だしね」
「そうだから」
「それでね」
 そのうえでというのです。
「僕もそうだったと思うけれどね」
「成程ね」
「そこは戦い方の違いもあったかもね」
「ちょっと色々観るべきかも」
「学問の対象かもね」
「戦争はないに越したことはないけれど」
 それでもと言う先生でした。
「こちらもまたね」
「学問だね」
「その一環だね」
「そのことは事実だね」
「やっぱり」
「そうだよ。戦争即ち軍事もね」
 この分野もというのです。
「科学や組織についてのね」
「学問になるんだね」
「その重要なテーマに」
「そうなるんだね」
「文化にもね」
 こちらにもというのです。
「なるよ、ランドセルや制服だってね」
「あっ、そうだったね」
「元々軍隊からだったしね」
「そうしたものが出たのって」
「元はね」
「詰襟の学生服もブレザーもセーラー服もだよ」
 学校の制服もというのです。 
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