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オズのボームさん

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第十一幕その七

「そんなこと言う人って自分は何だと思っているのかしら」
「何でも出来ると思っているんじゃないかな」
「人の努力を否定して」
「そしてね」
「人は努力で伸びるものなのに」
「それを否定したらね」
「私その考えは大嫌いよ」
 オズは眉を曇らせて言いました。
「そんなこと言って何になるかっていうと」
「ならないね」
「なる筈がないわ」
「だからだね」
「そんな考えはしないし」
 それにというのです。
「他の人にもそんな考えを持っていたらね」
「間違っていると言うね」
「そうするわ、今だってね」
 整頓もというのです。
「ちゃんとよ」
「駄目と思わないでね」
「やっていったからよ」
「終わりが見えてきたよ」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「駄目な人は何をしても駄目か」
「違うね」
「最初は駄目でもよ」
 出来なくてもというのです。
「努力したらね」
「出来るね」
「そうなるのよ、エジソンさんは最初から何か発明したかしら」
「していないね」
「ダ=ヴィンチさんも最初から描いていないわ」
 この人もというのです。
「関羽さんだって最初から大きくてもね」
「武芸を身に着けたね」
「それでお強いのよ」
 そうなっているというのです。
「本当にね」
「関羽様は努力家なんですよ」
 中国人の神宝はこのことをよく知っています、それで言うのでした。
「青龍偃月刀を使うことも」
「鍛錬でよね」
「備えました、馬術も学問も」
「そういったこともね」
「努力されて。本を暗誦出来るまで読まれるんですよ」
「そこまで読み込むとなると」
「努力ですよね」 
 神宝はオズマに尋ねました。
「そうですよね」
「その通りよ」
 オズマは新法に笑顔で答えました。
「まさにね」
「そうですよね」
「関羽さんが何も努力しなかったら」
「あそこまでにはなっていないですね」
「絶対にね」
「そうですよね」
「あの人はお強くて学問があって物凄く義理堅いけれど」
 それでもというのです。
「そうなったこともね」
「努力の賜物ですね」
「その通りよ」
「そうですよね」
「モーツァルトさんも努力の結果だから」
「努力しないと何にもなれなくて出来なくて」
「駄目な人は何をしても駄目なんてないのよ」
 絶対にというのです。
 こうしたお話をしてでした、皆で整頓をさらにしていきました。そうして五時になるとドロシーは笑顔で言いました。 
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