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ドリトル先生と幸せになる犬

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第九幕その八

「まず鳴くね、今のご家族も言ってたけれど」
「けれどだよね」
「今のご家族はすぐにふわりに応えるのよね」
 チープサイドの家族が言ってきました。
「そうよね」
「今の人達は」
「前の家族の人達は無視して」
 ダブダブは彼にしては珍しく怒っています。
「そして五月蠅いって怒鳴ったけれど」
「けれど鳴くには何かあるからね」
 ホワイティは生きものの立場から述べました。
「無駄吠えにしても」
「そうそう、人から無駄吠えと思っても」
 ポリネシアはホワイティに応えました。
「何かあるのよ」
「そうなんだよね」
「だからどうして鳴くか考えないとね」
 オシツオサレツもこのことはわかっています、
「ちゃんとね」
「そうしてどうするかだよ」
「ふわりは無駄吠えしていないよ」
 同じ犬のジップは誰よりもこのことがわかっています。
「ちゃんと家族の人達を呼んでるよ」
「あと自分の居場所を知らせてるね」
 トートーにもわかりました。
「私はここだよってね」
「それに応えて時には教育でスルーする」
 老馬はこのことを指摘しました。
「ちゃんとしてるね」
「いつも応えていたら絶対に自分の要求に応えると思って」
 こう言ったのはチーチーです。
「自分が家族で一番偉いとか思うんだよね」
「犬は順番付ける生きものだから」
 ガブガブはこのことをちゃんと知っています。
「一番偉いと思ったら家族ではよくないからね」
「うん、公平でも順番を付けるならね」 
 それが犬の習性だからとです、先生も指摘しました。
「ふわりがご家族の娘、妹さんであるならね」
「ちゃんとだね」
「その立場でいてもらう為にも」
「鳴くといつも応えるんじゃなくて」
「時にはスルーする」
「それも必要だね」
「犬の習性を知って教育する」
 こうも言う先生でした。
「このこともね」
「大事だよね」
「やっぱりね」
「若しそれが出来ないなら」
「ふわりの前の飼い主の人達みたいになりかねないね」
「まさにああはなるまいだね」
 反面教師、ふわりの前の飼い主の人達はそうだというのです。
「何があっても」
「だから犬のことをちゃんと知る」
「ふわり自身のことを」
「よく見てよく勉強して」
「そしてよく教えることだね」
「可愛がる、いや遊ぶだけじゃないんだ」 
 犬と一緒にいることはというのです。
「正面から対して向き合ってね」
「認めてそして教える」
「理解して」
「それが大事だね」
「ふわりの動画観てもわかるね」
「ご家族の人達はちゃんと対して」
 ふわりと、というのです。
「理解して接して」
「教育して」
「お互いに成長していってるね」
「まさに家族の関係だよ」
 文字通りと、とです。先生は言いました。 
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