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ドリトル先生と幸せになる犬

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第九幕その七

「だからね」
「豊臣秀吉さんがお百姓さんでも」
「その能力が凄いとわかって」
「それで重く用いた」
「そうなんだね」
「そうだよ、そしてね」
 そのうえでというのです。
「悪い人も見抜いて成敗したんだ」
「うん、そこも信長さんだね」
「やっぱりそうするよね」
「織田信長さんだと」
「そうするね」
「悪人には容赦しない人だったからね」 
 そうした人だったからというのです。
「実は家臣にも領民にも優しくてそんなに怒らないで無闇に人を殺したりしなかったけれど」
「よくかっとしてすぐに殺すイメージあるけれど」
「実際はそうじゃなくて」
「無闇な殺戮はしない」
「そんな人だったのね」
「そうだったんだ、ちなみにお酒も飲まなかったし」
 下戸だったというのです。
「酒乱でもなかったよ」
「お酒もかなり飲みそうだけれど」
「それで酒乱そうだけれど」
「違ったんだ」
「お酒も飲まなかったの」
「そうなんだ、お酒もね」
 これもというのです。
「飲まなくてね」
「意外だね」
「それはまた」
「けれど織田信長さんのそのお話からもわかるね」
「生きものは外見じゃなくて性格で」
「そしてその性格は相や目の光に出るんだね」
 動物の皆も頷きました、そしてです。
 先生は論文を書いていってお家のパソコンでもそうしました、ですが論文が一段落したところでユーチューブのある動画を観ました。
 それはふわりの動画でした、ふわりは家族の人達がおもちゃをお部屋の端に置くとすぐにケージから飛び出て。
 それを取って家族の人達の前に持って来ます、そして。
 そのおもちゃで尻尾をぴこぴこと振って遊びます、家族の人達が取ろうと思ったものもすぐにケージから出てです。
 そのものを取って咥えて家族の人に差し出します、他にもです。
 ピンクのリボンやピンクと白のチェック柄の女の子の服を着た動画やお散歩の動画、ご飯やおやつを食べる動画にです。
 家族の人達と一緒に遊ぶ動画もあります、どの動画もです。
 視聴数が普通に何万もあってコメントも千以上あります。動物の皆はその動画自体だけでなく視聴数やコメントも観て言いました。
「凄いね」
「ふわり大人気だね」
「可愛いとか頭いいってコメントばかりで」
「皆名犬って言ってるね」
「実際に名犬だしね」
「人気あるわね」
「うん、人気出ると思ったけれど」
 先生も笑顔で言います。
「やっぱりだね」
「この外見でね」
「頭も抜群によくて」
「性格はその外見や頭よりもさらにいいから」
「家族思いだし」
「しかも公平だしね」
「うん、ちょっと空気を読まないで鳴いたりすることもあるけれど」
 先生はふわりの欠点にも気付きました。
「家族を呼んでよく鳴くね」
「トイプードルって結構鳴くよね」
「元狩猟犬だしね」
「小さい犬ってよく鳴くし」
「それでね」
「その中でも結構鳴くね、家族に振り向いて欲しいと思ったら」
 その時はというのです。 
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