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ドリトル先生の競馬

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第三幕その八

「ジャガイモはおかずだからね」
「肉じゃがはありますし」
「フライドポテトやマッシュポテトも食べるね」
「ジャーマンポテトもありますが」
 それでもとです、ホフマンは少し残念そうに言いました。
「主食でないことが」
「君にとっては寂しいんだね」
「どうしても」
 こう先生にお話しました。
「あとウルスト、ソーセージですね」
「それもだね」
「ベーコンやハムも」
「そうしたものがだね」
「ドイツにいた時より食べなくなりました」
 そうなったというのです。
「他のものを色々食べる様になりました」
「和食とかかな」
「はい、ただスパゲティは」
 こちらはといいますと。
「色々あっていいですね」
「スパゲティが好きなんだね」
「大好きです」
 実際にとです、ホフマンは先生に笑顔で答えました。
「ですからよく食べます」
「日本のスパゲティは美味しいよね」
「凄く、それでイタリア料理は」
「全体としてだね」
「大好きです」
「ピザやグラタンも」
「オリーブに大蒜に」
 それにというのです。
「トマトがいいですね」
「ドイツでもよく食べていたかな」
「お父さんもお母さんもイタリア料理が好きでして」
 ホフマンは先生に明るい笑顔でお話しました。
「イタリアにも毎年みたいに行ってまして」
「一家でイタリアが好きだね」
「大好きです、今は日本にいますが」
「またイタリアに行きたいんだね」
「そう思っています、じゃあ後は」
「そろそろ部活も終わりだね」
「馬を厨舎に戻します」
 こう言ってでした、ホフマンも顧問の武田さんも他の部員の人達もでした。
 馬を厨舎に戻したそのうえで後片付けをして部活を終えました、先生もそのお手伝いをしてそれが終わってからです。
 家への帰路につきました、もうすっかり日が落ちて今にも夜になりそうです。その街の中を歩きながらです。
 動物の皆は先生にこうしたことを言いました。
「イタリア好きみたいね、彼」
「それも随分と」
「ご両親もそうらしいし」
「スパゲティも好きで」
「イタリア料理全体がね」
「ドイツ人ってそうした人多いね」
 チーチーがここで言いました。
「イタリア好きな人が」
「イタリア料理も観光も好きで」
 ポリネシアも言います。
「トマトやオリーブもっていうから」
「イタリア料理って確かに美味しいしね」
 ダブダブも大好きです、それで今言うのです。
「彼が好きなのもわかるよ」
「けれどドイツ人のイタリア好きって」
「かなりよね」
 チープサイドの家族が見てもです。
「私達がイタリア好きなことよりも」
「ずっとだね」
「何でそこまでイタリアが好きなのか」
 ホワイティは首を傾げさせています。
「ちょっとわからない位だよ」
「だから毎年凄い数の人が旅行しているのね」
 ガブガブは旅行のお話をしました。
「ドイツから一千万位の人が行ってるって聞いてるわ」
「一千万って凄いよ」
 しみじみとした口調で、です。トートーは言いました。 
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