| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

政策

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第四章

「自分達が気に入らないと暴れるしな」
「本当にどんどん会社党になってきてるな」
「進歩してねえどころか劣化して先祖返りしてるぞ」
「あんなので支持得られると思ってるのか」
「テレビしか観てない年寄りならともかくな」
 テレビは意図的な、立憲社会党の支持者が多いと言われていて彼等に都合の悪い情報は流さない。それでテレビしか観ない層の知ることは限られていると言われている。そしてその層が老年層であるというのだ。
「俺達はネットで情報得ているからな」
「だからわかるんだよ」
「今時あんなので支持得られるか」
「昔でもネットあったら支持得られてないぞ」
「お花畑が政治語るな」
「あと腐った奴多過ぎだろ」
 彼等の怪しい人間関係や資金源についても指摘される。
「そういうのでよく政権獲得とか言えるな」
「絶対に無理だ」
「無理だっていうか票入れるか」
「それで支持されるか」
「政策もまともなビジョンもないのにな」
「しかも胡散臭い奴ばかりだってのにな」
 それこそと言うのだった。
「今後もっと支持落ちるぜ」
「ぜったいにな」
「そうなるからな」
 こう言ってだ、彼等は立憲社会党を何があろうとも支持しないどころかその実態の喧伝を行った。するとだった。
 立憲社会党の支持率はさらに落ちた、だが彼等はまだわかっていなかった。
「また支持率が落ちている」
「どうしてなんだ」
「与党への追及が足りないのか」
「審議拒否が短かったのか」
「支持層の組合も離れていっている」
「というか組合の構成員自体減っていっている」
「これはまずい」
 危惧は抱いていた、それは。
「次の選挙負けるぞ」
「衆院選も参院選も」
「そうなっては大変だ」
「何とかしなければ」
「与党への反対の声を強くしなければ」
 こう言って活動を強めた、だが支持率は下がるばかりだった。そしてさらに支持率を落としていくのだった。


政策   完


                2019・5・14 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧