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地味娘と思えば

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第二章

「それならね」
「本当にいいの?」
「じゃあ双葉さんに告白するの」
「それで告白は成功したら」
「その時は」
「交際するから」
 堂々と言う幸太郎だった、それで早速だった。
 敦美に告白した、すると敦美がびっくりして彼に問い返した。
「えっ、私にって」
「うん、僕と付き合ってくれるかな」
「私でいいの?」
 幸太郎を見てそれで問い返した。
「あの、私本当に」
「地味だっていうのかな」
「人付き合いも上手じゃないし」
 自分ではこう思っているのだ。
「何もかも地味だけれど」
「いやいや、そんなの関係ないから」
「関係ないの」
「僕は双葉さんだからなんだ」
 敦美に笑顔で言うのだった。
「だからだよ」
「交際したいの」
「そうなんだ」
 まさにというのだ。
「だからね」
「これからなのね」
「うん、いいかな」
「私でよかったら」
 敦美は幸太郎の押しに負けた、それでだった。
 彼の酷薄に頷いてだった、彼との交際をはじめた。すると。
 敦美はまず眼鏡を外した、そしてコンタクトに替えたが楚々とした大きな黒い目が姿を現した。これにはだった。
 クラスの男子達も彼女とあまり話さない女子のグループもびっくりした。
「何っ、美人!?」
「目がとても奇麗よね」
「よく見れば眉の形もいいし」
「色白だし」
「お鼻の形もよく見れば」
 整っているというのだ、可愛らしい感じに。
 その顔立ちにまず驚いただ、だが話はそれで終わりではなかった。
 今度は髪型が変わった、長さと色はそのままだが。
 ぼさぼさではなくセットされて前も左右に奇麗に分けられてヘアピン等のアクセサリーも付けだした。
 これにだ、クラスメイト達はまた驚いた。
「嘘、髪型も変えると」
「そうしたら美形度さらにアップ」
「っていうか美少女?」
「髪型まで変えたら」
「もう何ていうか」
「顔立ちも実はいいだけに」
 誰が見ても見違えていた、すると次第に女子が彼女に声をかけることが多くなってきていた。そしてだった。 
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