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オズのファイター大尉

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第五幕その二

「お池の中に自由に入られるし」
「それではだね」
「うん、今からね」
「お池の中に入って」
「おもちゃを探し出してね」
「拾って来るんだね」
「そうしてくるよ」
 こう言って実際にでした、ジャックはお池の中に入って暫くしてブリキの兵隊さんの人形を持って来ました、それは青いマンチキンの軍服の兵隊さんのお人形でした。
 そのお人形を見てです、男の子は言いました。
「このお人形だよ」
「君がお池に落としたのはだね」
「そうなんだ、けれどね」
「うん、これでね」
 まさにと言うのでした。
「戻ってきたね」
「有り難う」
 男の子はジャックからお人形を受け取ってお礼を言いました。
「お陰で助かったよ」
「お礼はいいよ、困った時はお互い様だから」
「だからなんだ」
「いいよ、そしてね」 
 それでと言うジャックでした。
「兵隊さんはもう二度とね」
「お池に落とさない」
「そのことを守ってね」
「そうするよ」
 男の子はジャックと約束しました、そうして一行と手を振って別れました、そしてその後でなのでした。
 一行はまた黄色い煉瓦の道を歩いていきますが暫くして今度は小さな女の子が巻貝の貝殻を持って困ったお顔になっていました。
 その女の子にです、神宝が尋ねました。
「どうしたのかな」
「ええ、実は学校で本を読んでいてね」
 女の子は神宝に答えました。
「巻貝の貝殻の一番上に穴を空けて」
「そうしてどうするのかな」
「その穴から貝殻の入り口に糸を通す方法があるってあったけれど」
「それがわからないんだ」
「こんなのどうすればいいのかしら」
 女の子は神宝に困ったお顔で言いました。
「一体」
「あれっ、これ何処かであったお話だよ」
 カルロスはふと気付きました。
「ええと、何であったかな」
「ちょっと思い出せないわね」
 恵梨香もそこは、でした。
「何かのお話であったと思うけれど」
「童話だったかな、神話だったかな」
 ジョージもこの辺りを思い出せません。
「そんなお話であったよね」
「何か方法があった筈だけれど」
 ナターシャも考えるお顔で言います。
「どうしたのかしら」
「あっ、これは簡単だよ」
 オズの国一の知恵者と言われるかかしが言ってきました。
「僕にはわかったよ」
「えっ、かかしさんわかったんですか」
「巻貝の貝殻の一番上に空けた穴から入り口まで糸を通す方法が」
「具体的にどうするか」
「わかったんですか?」
「そうなんですか」
「うん、まず糸を蟻に持ってもらって」
 そうしてというのです。
「巻貝の一番上に空けた穴に入ってもらって」
「そうしてなの?」
「蟻に貝殻の入り口まで行ってもらうんだ」
 そうすればいいというのです。
「これで出来るよ」
「蟻さんになの」
「そう、持ってもらってね」
 糸をとです、かかしは女の子にも答えました。
「そうしたらいいから」
「それじゃあ」
「そう、それじゃあだね」
「今から蟻さんを見付けてそうしてもらうわ」
「早速だね」
「そうしてみるわ」
 女の子も頷いてです、そしてでした。 
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