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オズのファイター大尉

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第三幕その四

「じゃあこの街にいる間はね」
「この姿でいて、ですね」
「過ごしていいですね」
「あちこち歩いて」
「そしてお店の中に入って」
「美味しいものを食べて」
「そうしましょう、さて何を食べようかしらね」
 このことについても考えるドロシーでした。
「一体」
「ううん、そうだね」
 ここでこう言ったのはトトでした。
「広東料理とかどうかな」
「あれね」
「うん、どうかな」
「そうね、広東料理はね」 
 そのお料理と聞いてこう言ったドロシーでした。
「中華料理の中でも一番バリエーションが豊富で」
「美味しいよね」
「特に魚介類がね」
 それを使ったお料理がというのです。
「いいし」
「勿論お肉を使ったのもいいし」
「お野菜もね」
 こちらを使ったお料理もというのです。
「大好きだし」
「それじゃあね」
「皆もそれでいい?」
 神宝達にも尋ねました。
「広東料理で」
「どうしようかしら」
 ナターシャは五人のリーダー格として四人に尋ねました。
「ここは」
「いいんじゃない?」
 カルロスは広東料理でいいとしました。
「広東料理で」
「魚介類丁度食べたいところだったし」
 ジョージはこのことから賛成しました。
「僕もいいと思うよ」
「麺類と炒飯に点心があるし」
 恵梨香は具体的なお料理の名前を挙げました。
「だったらいいんじゃ」
「うん、皆で食べよう」
 最後に神宝が賛成と言いました。
「だったらね」
「決まりね、じゃあ広東料理のお店に行きましょう」
「ムシノスケ教授に教えてもらったけれど」 
 ここで言ってきたのは大尉でした。
「中国の皇帝も広東料理お好きだったんだね」
「乾隆帝ですね」
 神宝がすぐに答えました。
「清の」
「ああ、その人だったね」
「乾隆帝は美食家でして」
 それでとです、神宝は大尉に答えました。
「それでなんです」
「かなりの美食家でだね」
「都の北京から何度か広東まで行って」
「かなり離れてると聞いたけれど」
「はい、当時は行き来だけでかなりの時間がかかりました」
 実際にというのです。
「ですがそれでも」
「遠い旅をしてまでだね」
「そうしてです」
「広東料理を楽しんでいたんだね」
「そうなんです」
「そこまで好きだったんだね」
 大尉もしみじみとして言いました。
「そして美味しいんだね」
「そうなんです、中国の料理の中でも」
「広東料理はだね」
「特に有名です」
 そうだというのです。 
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