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オズのファイター大尉

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第二幕その七

「油断はしないけれど」
「わかっている場所ね」
「ええ、そこまでの道もね」
「じゃあドロシーがいれば」
「楽しく安全な旅になる様に出来るわ」
「そのことをお願いね」
「この子達の為にも」
 神宝達を見ても言うドロシーでした。
「そうしてくるわ」
「そのこともお願いするわ」
「それにこの人達もいるし」
 トトはドロシーの足元でかかしと樵達を見ました。
「今回の旅も色々あるだろうけれど」
「安心出来るっていうのね」
「かかしさんと樵さん、大尉がいてくれると」
 この三人の人達がというのです。
「心強いよ、ジャックもいるし」
「そうね、オズの国一の知恵者と勇者とね」
「剣士だよ、そしてオズの国一陽気なジャックがいるし」
 暗い雰囲気になっても場を明るくしてくれるというのです。
「オズの国一の冒険家のドロシーもいて」
「顔触れはかなりのものね」
 オズマもこのことを認めます。
「確かに」
「だから安心出来てるよ、確かに油断は駄目だけれど」
「それじゃあね」
「今からね」
「冒険を楽しんできて」
「そうさせてもらうね」
 トトはオズマに明るい声で答えました、そしてです。
 一行は冒険の旅をはじめました、そうして世界樹があるマンキチンの国へ向かう黄色い煉瓦の道を歩きはじめました。
 すぐに王都を出て緑の世界を歩きはじめました、そこで大尉は五人の子供達に対してこんなことを言いました。
「君達は世界樹には行ったことがなかったね」
「はい、そんなものがあることもです」
「今回はじめて聞きました」
「オズの国には色々なものがありますね」
「そんな木もあるんですね」
「雲に届くまでの高さの木が」
「そうだよ、オズの国にはね」
 まさにというのです。
「そうした場所もあるんだ」
「物凄く大きな木も」
「そうしたものもあって」
「そこの葉やお花がワインを美味しくする」
「そうなんですね」
「それもオズの国なんですね」
「そうなんだ、そして世界樹の実は色々な果物で」
 それでというのです。
「中に入れば好きなだけ食べられるよ」
「そのこと聞いて楽しみにしています」
「色々な果物が食べられるなんて」
「一体どんな場所か」
「考えるだけで楽しみですし」
「早く行ってみたいです」
「そうするといいよ。色々な生きものも暮らしているしね」
 世界樹の中にです。
「本当に凄い木だよ」
「そういえば世界樹は」
 ここで神宝が言いました。
「北欧の方の神話で出ますね」
「外の世界の欧州の北の部分だね」
「はい、世界の中心に生えている木で」
「物凄く大きいんだね」
「その木みたいなものですね」
「僕も北欧神話のことはムシノスケ教授から聞いてるよ」
 オズの国きっての学者であるこの人にというのです。
「外の世界のこととしてね」
「そうなんですか」
「うん、根っこに蛇達がいて葉の上に鳥や鹿達がいるんだね」
「神話ではそう言われていますね」
「オズの国の世界樹でもいるよ」
 そうした生きもの達はというのです。
「けれどトネリコの木かというと」
「違いますか」
「具体的にどんな種類の木かはね」
 そうしたことはといいますと。 
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