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オズのファイター大尉

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第一幕その四

「自分からあまりね」
「食べないのね」
「うん、進んではね」
「やっぱり熱いものが好きなんだ」
「そういえばオズの国の中華街でもね」
 ここで樵も言いました。
「出て来る食べものは殆ど全部温かいものだね」
「中国では本当になんです」
「温かいものじゃないと食べないんだね」
「お刺身はあって最近はお寿司や冷たい甘いものも食べますけれど」
 アイスクリーム等もというのです。
「けれどです」
「基本は暖かいものね」
「そうなんです」
「それも文化だね」
「昔、漢代の時は冷たいものも食べたそうですが」
 その頃はというのです。
「お刺身とか」
「そういえばお刺身はね」
「元は中国のお料理だったわ」
 ジョージと恵梨香が言いました。
「元はね」
「そう聞いていたけれど実際になんだね」
「けれどそれがだね」
「衛生的なお話でって聞いたわ」
 カルロスとナターシャも言います。
「火を通したものでないと食べない」
「そうなったってね」
「そうなんだ、火を通した方が安全だから」
 神宝は四人にもお話しました。
「中国では温かいものしか食べなくなったんだ」
「そうなんだね、道理で温かいお料理が多い筈だよ」
 樵も納得して頷きました。
「中華料理はね」
「はい、ですから冷やし中華とかは」
「あの麺もだね」
「本当は中国ではないんですよ」
「そうなんだね」
「それが僕は日本に来てから食べる様になって」
 神宝自身のお話もしました。
「そしてお国でも」
「中国でもだね」
「最近では食べますね」
「そうなったんだね」
「随分変わりましたね」
「時代と技術によってお料理も変わるってことだね」
「お寿司の御飯は温かくないですが」
 ある程度冷やしています。
「中国でも食べる様になりましたし」
「そこも変わったね」
「そうですね、あとです」
「あと?」
「中国は広いですから地域によってお料理が変わって」
 それでというのです。
「使う食材や味付けは色々ですね」
「その地域によってだね」
「中華街でもそうなっていますね」
「うん、北京とか広東とか上海とかあるね」 
 樵もその通りだと答えます。
「あと四川もね」
「四大料理って言われています」
「それでだね」
「それぞれの味が楽しめるんです」
「それもいいんだね、じゃあ今日の夜は何を食べるのかな」
 樵は食べないですが神宝達にこのことを尋ねました。
「それで」
「何を食べるかは」
「それは」
「どうしようかな」
「そう聞かれても」
「考えが」
 五人共どうにもと言うのでした。
「今すぐには」
「思いつかないわね」
「そうだね」
「ううん、何にしようか」
「何を食べようかな」
「そうしたことを考えることも面白いよね」
 かかしが五人の今のお顔を見て言ってきました。 
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