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許されない罪、救われる心

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9部分:第二話 部活からその一


第二話 部活からその一

                第二話  部活から
 如月はラクロス部である。それで今部活の練習の為に部室に入った。そこではもう一年の他のクラスメイト達が陽気な顔で話をしていた。
「こんにちは」
「こんにちは」 
 如月はその彼女達に挨拶をした。それから自分のロッカーに向かい着替えにかかるがここで彼女はその彼女達の話を聞くのだった。
「何か凄い娘が入って来たわね」
「そうね」
「確か」
 そしてだった。如月に顔を向けて言ってきた。その彼女にだ。
「ねえ、あんたのクラスだっけ」
「そうだったわよね」
「確かね」
「えっ・・・・・・」
 声をかけられてだった。如月は無意識のうちに嫌な顔をした。
 そのうえでだ。こう彼女達に返した。
「何?」
「何って。ほら、転校生の娘来たでしょ」
「そうでしょ?」
 こう彼女に言ってきた。
「ほら、あんたのクラスにね」
「何とか言ったじゃない」
「椎葉のこと?」
 無意識のうちに暗い顔になって彼女達に返した。如月は今普段の部活で着るジャージに着替えている。彼女達はもう既にジャージを着ている。
「あいつのことよね」
「ああ、椎葉っていったの」
「あの転校生って」
「そうよ。それがどうかしたの?」
「あの娘凄く頭いいんだって?」
「そうだったわよね」
「そうみたいね」
 声も自然に憮然としたものになっていた。
「聞いた話だと」
「入学テスト殆ど満点だったらしいじゃない」
「それって凄くない?」
「凄いわよね」
「ねえ」
 こう話してだった。彼女達はまた言う。
「ラクロスも頭使うしね」
「そうそう」
「参謀が入ったってやつ?」
「そんなのわからないわよ」
 ジャージに着替え終えた。そのうえで彼女達に返す。
「まだね」
「わからないっていうの?」
「そうなの?」
「そうよ」
 如月はまた彼女達に話した。部室の中は真ん中にプラスチックの机と椅子があり壁には縦長のロッカーが並んでいる。如月達はその中で話をしている。
「そんなの。わからないわよ」
「わからないって」
「そうかしら」
「あんたが一番わかると思うけれど」
「ねえ」
「だから。知らないわよ」
 何故知らないのかはあえて言わなかった。
「そんなのは」
「転校してすぐだからよく知らないのかしら」
「そうよね」
「それってね」
 彼女達はそれを聞いてだ。今はこう思ったのである。
 そのうえで再び如月に言った。
「じゃあ何かわかったらね」
「教えてくれるかしら」
「いいかしら」
「わかったらね」
 返答は憮然としたままだった。
「その時はね」
「何かわからないけれど」
「その時は御願いするわね」
「ええ」
「何でも今日から来るらしいし」
「そうね」
 このことも話される。
 
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