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遊戯王GX~鉄砲水の四方山話~

作者:久本誠一
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おまけ 鉄砲水の軌跡

 
前書き
 さんざん予告した結果ハードルの高さが限界まで振り切れた後語りです。時系列順に原作キャラについて→ストーリー→初出キャラ(単発or2話程度しか出番のないキャラ除く)の順でつらつら書いてあるからよっっぽど暇な人だけ読んでね。
 なお感想付き設定資料集、という名を借りた反省会のようなものなのであくまで全話読み終えた人を対象に書いてます、ネタバレ配慮等は一切ないので当然ここから読み進めることは推奨しませんのであしからず。 

 
原作キャラについて

 ここからは表題通り、原作キャラについての反省。
 ……なんというか、バランス悪いというか格差大きいですね。三沢と万丈目の2人が大優遇、十代とカイザー、それにエドが優遇、吹雪とオブライエンがまあ普通からちょっと不遇気味……で、あとは全員不遇に両足突っ込んでる程度の描写だったと個人的には反省してます。斎王やコブラといった敵キャラならまだいいんですが、問題なのはそれを味方キャラでやっちゃってるんですよね。
 公式から強化貰ったにもかかわらずそれを披露する場に恵まれなかった剣山と翔も大概ですし、OCG化の機会に致命的に恵まれなかったせいでデュエルが語られることすらなかったジムやレイもあんまりな扱いでした。ですが特にひどいというか申し訳ないと思っているのは、なんといっても明日香です。まさか個人成績の勝ち星0のままストーリー全部終わってしまうとは。サイバー・エンジェルはサイバー・エンジェルで出番が1戦しかなく美朱濡どころか荼吉尼すら出ていないままという恐ろしく中途半端な有様ですし……何度か繰り返した覚えがありますが、別に明日香や機械天使が嫌いなわけではないんです。なぜか出番を作れなかっただけで。

1期前半(入学~ノース校特別試合戦)
ストーリー総括

 みんな大好き入学編。当初GX自体セブンスターズまでで最終回にする気だったんですってね。となるとこのあたりですでに全体の半分ぐらい消化していた?
 それはともかく読み返してみての感想としては……まあ、よくこれ見てついてきてくれる人がいたもんだなあと。5年以上経てば私自身の感性も変化するのでしょうが、それを差し引いてみてもまだまだ稚拙。文章というより字の塊。というかこれだけ前の自分で書いたもの見直せって何の拷問?しかもこれ書くためだけにそれを自分からやるとかMっ気でもあるのか私は。あとこの頃はまだ、私自身執筆を始めて間もない時のあれですので物書きのセオリーがよく分かってない感が強いですね。三点リーダー(……←これ)の使い方とか人数分だけ律義に積み重ねてた「」とか。そういったものの相乗効果で余計にやってらんない気分になる負の無限ループ。
 とまあいつまでもけちょんけちょんのボロッカスにしていてもきりがないですので、もう少しストーリー的な部分を語りましょう……と思ったけどこの辺はよく考えると原作なぞってるだけだからノース校が一大勢力になったことぐらいしか話すことがなくそれすらもできない絶望。よーし次行くぞ次。

初出オリキャラ(登場順)

1、遊野清明(ゆうのあきら)
 ダークシグナーとして手に入れた不老の体と人間枠を超えた身体能力、そしてカードの精霊召喚術を持つ一応主人公。まずメタ視点での話ですが、彼を書く上で個人的に意識していたことは「隙あらば負ける主役」でした。いろんな敵に突っ込んでいってはいや負けるのかよ、というところで負ける。とは言いつつも実際読み返してみると負けてもストーリーに影響ないところで勝っている場合もなんだかんだいってそれなりにあるので、もうちょっと黒星付けとけばよかったかなーなんて思ったり。でもその点を別にすればあの微妙にずれた彼ならではの感性はなんのかんの私も変に気負うことなく自然体で書くことができ、個人的には動かしやすい、いいキャラでした。一人称が僕なのは主役を書く上でのただのこだわり。散々書けたので割と満足。
 それと彼を語る上で外せないのが、時代と共にデッキ内容が変化しまくっていった点。ベースがこの作者の愛用デッキということもあり時代の変化と共にその軸は【シーラカンス】→【魚軸グレイドル】→【壊獣】→【水属性軸壊獣グレイドル】と私自身思いもしなかった形でガンガン変わっていきました。そして増えていく嫌がらせ要素。やっぱこれ敵の使うデッキだよ。なんのかんのライフ調整はしやすかったのでそういう意味でだけは向いていたのかもしれませんが、はいお前のモンスターリリース!寄生!とかやっぱ味方の使うムーブじゃねえ。楽しかったけど。
 で、ここからはキャラクターとしての裏話。結局本編では匂わせる程度しかできませんでしたが、彼の幼少期から中学生ぐらいまでの時期はなかなかに荒れてました。まあ子供は基本残酷だし、生まれてすぐに起きた大事故で奇跡の生還者になったなんて経歴と生まれで目をつけられてない方がびっくりするわ。まして原作時点ではやたら治安の悪いことに定評がある童実野町育ちだし。
 そして生き抜くためにあくまで徹底抗戦の構えをとった彼はその後、常に1対多での喧嘩に適応した結果の戦闘スタイルが素手の暴力のみならず口先、凶器、不意打ち上等卑怯万歳の姿勢を身に着け、メインウェポンはその辺の工事現場からかっぱらってきた鉄パイプ。その日々が本編でのやたら折れない闘争本能と時折見え隠れする危険思想、あと壊獣グレイドルなんて理不尽極まりない嫌がらせデッキを生き生きとぶん回す姿の原点になっている、というお話。でも実際それぐらいの気骨がないとあの世界でモブとしてならともかく我を張って生きていくとか無理そう。
 その後、まあKC城下町だし機会には事欠かないであろうデュエルモンスターズに出会いその世界に魅入られ、闘争心の行き場がリアルファイトからカードに移ったことで本編開始時の穏やか成分強めの人格を維持することに成功。無頓着な父親に代わり家事技能もメキメキと伸ばし、デュエルアカデミアへの進学を志し勉強期間の少なさゆえに怪しいものだった筆記試験も辛うじて通過。そして1話へと繋がることに……なお入学後も校内で堂々と商売を始める、どうせ誰も来ないからと寮の壁をぶち抜き大部屋を作る、備品漁りのため立ち入り禁止の廃寮に平気な顔して出向くなど本性は今一つ変わっていない模様。
 修学旅行時は童実野町に戻ることを嫌がっていたそぶりも見せたものの、そこから卒業までには精神的にも成長して吹っ切れたのか卒業後は実家のケーキ屋『YOU KNOW』にて仕事を続ける日々を5年間送っていた。
 ……が、最終的には闘争本能と冒険心を抑えきれずにデッキ片手にどこかに旅立つことに。きっと元気にやってるよ、たぶん。
エースモンスター:霧の王(キングミスト)

2、ユーノ
 メタ視点担当。元々こちら側の世界の人間で、清明の初期デッキ【シーラカンス】要素は本来こちらが主体。
 で、彼ですが。正直、実はあまり語りたくないキャラだったり。どうせ終わった今だからぶっちゃけられますが、完全に持て余している様子が読み返しているだけでも手に取るように伝わってくる人。もっと正直な話をすると未来の知識持ちだけど歴史がどう変わろうがあまり介入したがらない、そもそも私自身彼が何をしたいのかもよく分からない(考えてない)とコンセプトの時点で割と失敗したキャラで、後述のチャクチャルさんにはサポーターとしての彼に失敗した際に蓄積したノウハウが詰め込んであったり。そういう意味では決して無駄ではなかったキャラクターですが、まあそんなもん本編で連載と並行してやるなって話ですね。
 最後は闇落ちした清明を救うために退場。ただその前の空白期間が長く、そこで彼がいなくても本編が問題なく回ることがよく分かったうえでの決定でした。ある意味私の力量不足に振り回された作中1番の被害者。すまん。
エースモンスター:霧の王

3、河風夢想(かわかぜむそう)
 メインヒロイン兼ラスボス。名前の夢想は後に明らかになるもう1つの名前、(うつつ)との対比であると同時に無双の言い換えでもあり、要するに主人公がコンセプト上不可能な何があろうと必ず勝つ、を体現させたお方。もっと言うと公式チートの俺TUEE系。
 最序盤こそ独走していたヒロインレースに後述の葵ちゃん、及びなぜかチャクチャルさんまで顔を出したり出さなかったりし、しかも良かれと思って付けた語尾のキャラ付けがやっぱり若干使いづらい(ちゃんと意味があるものだから消すこともできない)、葵ちゃんの補完役としての異様なまでの使い勝手の良さ、そもそも最強キャラ自体がストーリーに絡ませづらいという怒涛の三重苦によって中盤からはやや影が薄くなりつつも要所要所できっちりヒロインムーブをぶちこんできたやればできる子。
 デュエル面に関しては、どれだけ好き勝手に追い込んでも墓地肥やしの隙と召喚権さえ渡せば余裕の逆転可能という点からあまり悩む必要がなく、最強キャラとしてとても書きやすいデッキでした。あとドラゴネクロの口上は個人的に一番のお気に入り。
エースモンスター:ワイトキング、冥界濁龍 ドラゴキュートス

4、ノース校四天王
 一応それなりに出番もあったので記述。もとはと言えば万丈目が選び抜いたノース校の精鋭4人衆。先鋒から順に飯田(いいだ)(初代)、和田(わだ)(2代目)、天田(てんだ)酒田(さけだ)鎧田(よろいだ)
 ぶっちゃけ名前の由来からしてサンダー四天王だし全員○○田にしようとか、○○の部分も一番だから飯田、サンダー四天王の十だから英語にしてテン、なら天田……とかそういうレベルで、ほぼモブキャラに毛が生えた程度にしか思っていなかったことが非常にわかりやすく見えてくる人たち。名字だけで下の名前すら未設定だし。唯一大将の鎧田のみは例外で、彼だけ名前の由来が使用デッキBFの代表シンクロ(当時基準)であるアーマード・ウィングであったため翼というちゃんとした個人名をつけた覚えがあります。でも名乗る機会は最後まで訪れなかった。
 彼らもまた実際書き分けもできないくせに登場人物ばかり増やしたがる私の悪い癖の産物で、世代交代含めると計5人もいたくせにきちんと私の中で個性あるキャラクターとして成立したのが大将の鎧田と参謀の天田しかいなかった印象。反面この2人に関しては要所要所で出番もセリフも少ないなりに用意できただけに色々惜しい。

5、
 ……ここに三沢大地って書こうかとよっぽど思ったけどさすがに悪ノリが過ぎるので自粛。空気ネタはTPOを弁え、用法用量を守って使いましょう。

期後半(セブンスターズ)
ストーリー総括

 原作に沿いつつもちょっとずつオリジナル色が濃くなってきた時期。その反動でセブンスターズと銘打ちながらきちんと1話使って描写したメンバーが半分ぐらいしかいないという。
 それと思い出深いのが当時は失楽園もOCG化されておらず、4000しかないライフのもとで揃えるまともなサポートもうまみもない(時期の関係上アーミタイルが出せない)三幻魔が揃うまで悠長に待ち構えるなんて絶対に無理だときっぱり判断した結果苦肉の策として影丸会長は原作通り十代に画面外で倒しておいてもらい、第二ラウンドとして三幻魔それぞれに自身特化デッキを作ってもらい分割して戦うというなんだかよく分からないことにした点。今となっては昔のことなので正直私もよく覚えていませんが、ちょうど直前にチャクチャルさんの存在が受け入れられたことで私自身が精霊の擬人化という概念に対して何らかの手ごたえを感じていた時期だったのかもしれません。
 それとは別に印象深い回はターン35のバレンタイン回。生まれて初めて1話丸々ラブコメに挑戦してみた回なので印象も強いですが、それだけに読み返していて一番精神的にきつかったです。内容が云々以前に自分で書いたラブコメを、それも5年近く前のものを読み返すことそれ自体がもはや拷問の域。

初出オリキャラ

6、チャクチャルさん
 終身名誉サブヒロインその1。でも男女の区別はないタイプの神様で、どうせならこっちこそ女神にしておけばよかった感は否めない……さすがにあざとすぎるから今のままでいいや。本名は地縛神 Chacu Challhua(チャクチャルア)
 動かしてみて初めて分かったユーノの欠点を解消したサポートキャラ……というとなんだかぽっと出みたいですが、この神様については精霊の代表ポジションとして最初からここで出そうという構想自体はありました。霧の王もこの立ち位置の有力候補ではありましたが、デュエル面での切り札にしてフェイバリットカードであるあちらにそれ以上の役割を負わせるのは何か違うだろうと迷った末こちらを選択。結果的にはデュエル内での出番自体が少なめなため空いた時間で清明のフォローに回ったり補足をしたりと大事な戦いではほぼ必ず切り札として呼び出されていたあちらとは別方向に個性を出すことができ、最低でも5000年という年の効と知識量から清明だけではどうにもならないような場面も解決に導くブレイン担当としてよきコンビに。
 とはいえこの神様についてもキャラクターとしては正直なところまだまだ手探りでしたが、ターン49で清明を自分の正式な使い手と受け入れ呼び方をマスターに変えてからは書きながらこっちが驚くほどすらすら言葉が出てくるようになり落ち着くところに落ち着くとはこういうことを言うんだなあとしみじみ感じた記憶。

7、富野
 転生者狩りの狩りがやりたかった、という一発ネタだったはずの人。サンダー四天王もそうですが、基本的に私の出す登場人物は名字だけだと出番少な目、どころか下手すると1話限り、下の名前まで決まっていたらそれなりにレギュラー化させるつもりで考えてます。ただ彼を軸とした転生者狩りの面々はもう少し設定を練れば現の正体やエクストラ勢の開放といった話を進めるための設定として使えるんじゃないか、と思い直し最終的にはそれなりに出番が生まれることに。
 使用デッキが【レッド・デーモン】なのは……なんででしょう。もはや覚えてません。ですが初出時には思いもよらなかったことにその後漫画(フィール)版からのアビスベリアルカラミティ3兄弟、AVからのスカータイラントとたくさんの派生に恵まれたことを考えるとぴったりのチョイスでしたね。ある意味書けば強化が来るジンクス第一号とも。
エースモンスター:レッド・デーモンズ・ドラゴン

8、稲石(いないし)
 ……この人なんで準レギュラーなの?
 いや、というのも上記の富野やサンダー四天王はなんだかんだ言いつつもう1回ぐらいは出番作るかな?と思いながら出したキャラでしたが、この幽霊に関しては本気でふと書きたくなった単発ホラー回のオチ要因でしかなかったはずでした。そんな一発キャラ中の一発キャラであるにも関わらず何も考えずに舞台を例の廃寮にしたせいで、あ、これアムナエル戦でもう1回行くんだから顔出ししとこ→隼人の卒業回にも強化イベントが後付けでいいから欲しいな、この人に任せとこう→あ、ここで出番作れば話がスムーズに(以下略)の流れでいつの間にか存在感があるどころかストーリー的にもかなりの重要キャラに。なんで?
 ちなみに完全な後付けとはいえ現の魂の片割れにして夢想の出来損ないという重要な設定が付いてしまったのでここに書き捨てておきますが、この人実は性別不詳なんですよね。頑なに性別を断定できる外見描写は避け、会話にも地の文にも彼や彼女といった単語は一切使って……ないはずです。あったとしたらそれはミスです。で、この人の大元である2人はどちらも女性。まあつまり、そういうことです。以前とある方からの感想で「彼」と呼称されているのを見たときはPC前でガッツポーズしてた覚えがあります。ただひとつ問題があるとすれば、それが本編に何一つ影響を与えない死に設定であったことぐらいでしょうか。ならここに書く必要もないですが、せっかく動いてくれたキャラクターなので書き手としてのせめてものけじめ、あるいは供養とでも思っておいてください。この後語り自体がそういうノリで思いつくままに書き連ねてます。
エースモンスター:ゴーストリック・マミー(多分)

9、男
 結局名前一文字も出てねえんでやんの。さすがにこれだけじゃ誰のことだかさっぱりなので補足しておくと、現関係のイベントを進める際よく顔を出していた青眼使いの転生者狩りです。その界隈ではかなりの古株であり生前の現とも親交が深かったらしく、彼女のエースたるドラゴネクロをまだ夢想であった彼女に渡したのも彼。彼は彼なりに色々とドラマがあったのでしょうが、そのへんは特に描写されることもなく最期は現相手に人生最後の大勝負を挑んだ末に静かに消えていきました。ただ肝心の現がその時期は砂漠の異世界に飛んで行った清明にいっぱいいっぱいな時期だったせいで今一つそれどころじゃなかったという。一時の夢のように後に禍根を残さず退場できた、という点ではいかにも彼女関係のキャラクターらしいといえるかもしれませんが。
 ちなみにこの人も書けば強化されるの体現者の一人。黙ってても強化される青眼をこう称するのはなんか間違ってる気がしなくもないですが、この人初登場時にはまだカオスMAXすらいなかったのよ。
エースモンスター:青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)

10、三幻魔
 一応擬人化したので。三幻魔と銘打ちつつもほとんどラビエルの話になります。前述のように融合できない都合上3体を一度に使う戦術上の理由が全くありませんでしたので3分割し……たことは果たして良かったのか悪かったのか。ハイペースで更新できるならともかく私のペースだとリアルタイムで読む人はダレてなかったかな。ただここだけの話、書く側にとってはすごい楽なんですよねこの形式。少なくとも連戦が続く間はストーリー構築に全く脳味噌使わなくても半自動で話が進んでくれるし。
 そしてラビエルですが、ホントにコイツ何であんなキャラになったんでしょう。稲石さんはいつの間にか準レギュラーに居座ってましたが、こっちはこっちで当初はその予定もなかったのになぜかライバルポジションに鎮座することに。ウリエル、ハモンとアカデミアサイドが2連勝した以上ここらで意外性が欲しかったのと、うちの主人公特有の負け癖が変な形で噛み合った結果相打ちにしただけで因縁を3期まで残そうなんてつもりは全くなかったんですがねえ。それでも4期ラストでの再登場が割と好評だったことを考えると、それもまた決して無駄ではなかったのでしょう。
エースモンスター:三幻魔

2期(光の結社)
ストーリー総括

 とりあえず破滅の光に絡めておけば割と何やってもいいんじゃないかと調子乗り始めたあたり。起きたイベントを見返してみるとなぜかタイタンが出てきたりなぜか恒例行事となったノース校との親善試合が挟まったりなぜか三沢推しがピークに達したりとオリジナル色がだいぶ強まってきてますが、新キャラを絡めてストーリーを作るのではなく前に出たキャラの再登場を重点しているあたりがまだまだ過渡期。清明のデッキに強化イベントが入りグレイドルの力を手に入れたのもこの時期ですが、それよりも何よりも葵ちゃんの加入が一番この話のその後に影響を与えたイベントでした。
 印象深いデュエルはフランツ(アバター)戦ですかね。ラーを倒すと本命のアバターが出てくる構図は前から決めていましたが、その少し前にOCGでもスフィアモードが解放されたことはいいアクセントになったと思います。不死鳥まで解放済みだとさすがに完成されすぎていて逆にアバターの存在感が霞みそうなので、何かとちょうどいいタイミングでした。

初出オリキャラ

11、(あおい)・クラディー
 終身名誉サブヒロインその2。たまに頂いた感想等を見る限りではオリキャラの中でも一番人気が高かった気がします。しっかり者の後輩キャラ(女)が書きたい!毒舌だけど根はいい娘が書きたい!ニンジャ!という欲望のハイブリッドから生まれた色々と業の深いお方。反面私の書きたい要素が詰め合わさった娘ですので、裏を返せば何をさせるにしてもすっっごい書きやすかったです。
 ただそんな彼女も、初期のころは設定に悩んでいました。その名残がエースモンスターとしてチョイスした銀河眼の光子龍です。彼女、当初は転生者狩りからのスパイにしてもいいように意識していたんですよね。なのでレッド・デーモンズや青眼と同じくライバルの使う3000打点ドラゴンである銀河眼をエースとし、もし清明がシンクロやエクシーズを躊躇なく使い始めるようなら正体を明かしその隠された効果であるエクシーズメタ能力によって戦いを挑む、なんてのもちょっと考えてました。まあ没になったのでこの設定墓場に放り込んでおきます。
 あと彼女を描写するにあたり意識していたことは、「(清明には)信用も信頼もしているが恋心はない」「安易にデレさせない」この2点です。いや、これ常に意識しておかないと本気でヒロイン食っちゃいそうだったので。その結果たまに見せる彼女なりのデレ描写は毒舌な性格も合わさり非常にわかりにくいものになりましたが、とある感想によるとそれもまた彼女の魅力として捉えていただいたりもしたので人生どう転ぶかわからないものです。
 名前通りのハーフですが、それが何かの役に立ったり生かされることはついに最後までなかった。ちなみに母方が日本人の血です。
エースモンスター:銀河眼の光子龍(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)

12、後輩
 本来単発キャラをここに乗せる気はなかったですが、こいつに限り今でもちょっと悔やんでいることがあるので例外措置。誰かというとターン37、葵ちゃん初登場回のワンショットキル食らって退場したかませです。入学当初の葵ちゃんに勝ったと思しき描写があり、腕前はそれなり……と言いたいところですが、多分相手するのがめんどくさくなった彼女がわざと手を抜いたんだと思う。
 で、なんでこんなのにわざわざ専用スペースを割いたのかというと。彼が葵からアンティで奪おうとしていたカードはカオス・ソルジャー-宵闇の使者-でした。しかし当の本人はそれ以降、最初から最後まで宵闇を出したどころかドローした描写すらないです。これ何がやりたくてそんなチョイスをしたのかというと、本来彼は光の結社の先兵としてもう1度清明ないし葵にリベンジを挑む予定でした。その際考えていたデッキが【カオス・ソルジャー】……今思えば馬鹿馬鹿しい一発ネタですが、遊戯王界隈では割と知名度の高い例の世界に1枚しかないステンレス製の通常モンスター版カオス・ソルジャーをバニラサポートガン積みで専用デッキ組んで、なんてのを考えてました。なぜお蔵入りになったのかというと彼が一時退場した直後に公式がカオス・ソルジャーの強化を打ち立て、突如超戦士をはじめとするニューフェイスにより儀式軸が文字通り別物の強さを得て生まれ変わりこれが俺の激レアカード、カオス・ソルジャー(ステンレス製)だぁ!とかやらせるのがなんか馬鹿らしくなったからです。でもやっぱりやってみればよかったかな。
 ……あれ、そうするとこんなのも書けば強くなるの系譜?いや書いてなかったけど。

13、天下谷(あまがい)
 ストラク3箱の代行天使使い。修学旅行の行き先を賭けて夢想と戦った1発キャラ……かと思いきやその後もデュエル描写こそなかったものの日常パートでたまに出番のあったお嬢様。卒業アルバム作成委員会所属なあたり、割と面倒見はいいのかもしれない。
 彼女に関しては、原作回のプリンセス・ローズを見ていてふと思ったコテコテのお嬢様キャラが書きたい欲の化身です。本当にそれだけでストーリーに絡ませるつもりは全くありませんでしたし事実全く絡んでませんが、それだけに気楽かつ自由に書けた気がします。ですわ口調楽しかった。やっぱ突き抜けたキャラはそれだけで一定の刺激になりますね。
エースモンスター:マスター・ヒュペリオン

14、(あそぶ)
 転生者狩りその3。名字なのか名前なのかは不明な漫画(フィール)版【レッド・デーモン】使い。富野だけではどうも進まない話を無理矢理動かすために急遽導入されたテコ入れ要因でもあり、レッド・デーモン対決がふとやりたくなって出てきた要因。彼を描写し続けてつくづく痛感したことは、私の人物描写の幅の狭さです。もっと危険人物らしさ、やべーやつっぽさを出したかったのですが、どうしてもただ痛いだけの奴との壁を越えられなかった印象。そこを突き抜けることができるかどうかで物書きとして一皮むけるのかもしれませんが、まだ私が動く時ではなかったようで。猛省。
エースモンスター:琰魔竜 レッド・デーモン

3期(異世界)
ストーリー総括

 砂漠の異世界から覇王の世界まで。この辺の清明は基本的に本編よりちょっと外れた場所を動いてますね。本編の裏側、みたいな話を書きたかったのもありますが、それ以上に十代が覇王堕ちするまでの鬱展開を描写したくなかったという方が大きいです。砂漠の異世界では中途半端に引き分けという形で終わってしまったラビエルとの因縁にケリをつけさせ……た代償にその後アーミタイルが1ミリも出てこなくなるというとんでもない欠陥を抱え、覇王の世界では海の向こうからずっと待ちわびていた壊獣が来日。情報公開当初は同じ水属性ということもあり同時来日するバージェストマを組み込むつもりでしたが、やはりあの豪快さに惚れ込み急遽予定変更。本編で十代が手に入れたE-HEROと同じく清明が闇落ちして手に入れたデッキにもかかわらず当然のような顔をしてしれっと浄化後も居座り、そのまま清明側のメイン火力として定着するというお話的にはよく分からない立ち位置に。
 印象深いデュエルとしては、長い因縁を消化したラビエル戦も捨てがたいですがやはりラストのユベル戦。十代の今後を考えると清明がいくら気合い入れようが勝ってはいけないデュエル、どこまでなら粘っていいのかの線引きに悩んだ覚えがあります。結局は一応主役であることを踏まえ最大限の譲歩として第3形態まで引っ張りだしましたが、まあ妥当なところでしょう。でもレインボー・ダークはリリースで始末する。
 そのほか思うところがあるのは、覇王関連ですかね。E-HEROは敵役としてのスペックがなかなか高いので、演出や選出にもうちょっとこだわればもっといいデュエルが作れた気がする。

初出オリキャラ

15、明菜(あきな)・クラディー
 シスコンの姉にしてフィジカル面では作中最強。ドテンプレな超ハイスペックで妹LOVEのお姉ちゃんキャラが書きたかった。
 この人も私の中ではなかなかの曲者で、最初は登場回のあとがきにもある通り黄昏の忍者シリーズにもっとやる気があれば出番が比例して増えていくというだけの葵ちゃん強化イベント専用キャラでした。でもそこに本物のくノ一としての身体能力を付与した結果便利屋として、特有のハイテンションを付与した結果状況を明るくするムードメイカーとしての立場としても定着することに。一発キャラだからこそ濃くしようと思ったら濃いからこそ定着したというよくわからない逆転現象の結果存在感を放つことになった人でした。
 スレンダー体系で毒舌家、母方の血が色濃い黒髪の妹と出るところは出て引っ込むところは引っ込んだニコニコ明るく父方の血が強い金髪の姉といろいろ対照的な2人ですが、まあこれは深く語るまでもないテンプレといえばテンプレ、よくいえば王道ですね。
エースモンスター:黄昏の忍者将軍―ゲツガ

16、The(ザ・) despair(ディスペア・) URANUS(ウラヌス)
 砂漠の異世界の主。一応断っておきますがあそこが精霊世界における天王星だなんて話は原作ではどこにも出てきません。ユベルへの復讐心を胸に清明に同行し、力及ばず敗れたもののその能力のヒントを与えることには成功した……と言えば聞こえはいいけれど、要するに相性いいかな?と思って入れてみたけど最終的にはやっぱり使いづらくて抜けていったカード。唐突に出てきたけれど単発でしか出番のなかったカードには大体そんな理由がありますが、ストーリー的な意味を持たせられただけ一番優遇されているので代表として特筆。
エースモンスター:The despaia URANUS

17、憑依するブラッド・ソウル→魔人ダーク・バルター
 ユベルの影響で砂漠の異世界に現れたカードの精霊で、使用デッキは自身の効果を最大限に生かすための【捕食カウンター】→純【捕食植物】。単発かと思いきや覇王の世界でも再登場したリサイクル系キャラ。辺境の大賢者やバックアップ・ウォリアーはそれぞれ1話しか出てないのになーんでそのあたりの味方キャラ差し置いてこっちが優遇されてんですかね。
 まあ真面目に話をするとまず本人が悪魔族ということもあり悪役として使え、その後融合体の設定を絡めることでもう1回進化した悪役として出番が作れる、という割と貴重な立ち位置のカードではあるんですよね。ハ・デス軍周りはバックストーリーがわりとパック単位でしっかりしているのでなおさら組み込みやすく、中でも大賢者を憑依先に選ぶあたり知性派っぽかったこいつに白羽の矢が立つことに。
 話は変わるけどそろそろあの三つ巴の戦争の行方を誰か教えてくれませんかね。切り込み隊長もハ・デスも最近はすっかり身内にかかりっきりで、タイラント・ドラゴンなんて開戦以降どこで何やってんのかすらさっぱりだし。いい加減に竜魂の城から出てこいや。
エースモンスター:憑依するブラッド・ソウル→捕食植物(プレデター・プランツ)キメラフレシア

18、暗黒界の鬼神 ケルト
 公式設定の邪悪なりに誇り高き大物感溢れる暗黒界とGXで覇王の部下でしかなかった今一つ大物感のない暗黒界をすり合わせた結果生まれたユベルの影響論。この辺の設定に困ったらとりあえずユベルのせいにしとけ感は2期の光の結社の系譜であり、4期のダークネスにそのまま受け継がれます。そしてさらに時を経るとドン・サウザンドのせいへ。
 そしてこのケルトですが、暗黒界のトップであるグラファは古狸系の胡散臭さ重点にすることは割と早くから決まっていて、じゃあ誇り高さの要素をどこに持ってくるかということで荒っぽいながらも色々考えてるあのようなキャラ付けになりました。ケルト、ラチナ、グラファの3体はGX放送後に新規登場した暗黒界ということで本編には影も形も出てきていない都合上なおさら出しやすく、じゃあ攻めのケルトと守りのラチナのどちらを味方側に置くか、と考えた結果見た目が騎士っぽいという理由だけでこちらを選択。1歩違っていればラチナとケルトの立ち位置は真逆だったかもしれません。
エースモンスター:幻影騎士団(ファントムナイツ) シャドーベイル

19、暗黒界の龍神 グラファ
 清濁呑み込む器を持つ暗黒界の元君主。魔神レイン以上の暗黒界のトップが存在し、なおかつそれが本編未登場というこの状況は話を作る上で大変やりやすかったです。【暗黒界】使いの人には申し訳ないですが、執筆中に新ストラクチャーデッキ、デビルズ・ゲートR発売決定!とか出なくてよかった、あと今更カラレス収録決定とか言われても正直反応に困る時期でしたからそれもなくてよかった、とこのあたりの執筆中は1日ごとに安心していた思い出。普通なら杞憂で済むような話ですが、コズミック・ブレイザー・ドラゴンやデス・キマイラ・ドラゴンすらめでたく収録される最近の事情を考えると正直いつ出てきてもおかしくない時期でしたからね。
 本人のキャラクターとしては、正直暗黒界最強の肩書きを頼りにちょっと便利屋にしすぎたかなあと。この辺のさじ加減は難しいものです。

(ダークネス)
ストーリー総括

 ここにたどり着いたときには、私としても色々と感慨深いものがありました。いや、エタらずにちゃんとここまでこれたんだなあって。別に実際そんなことはないんでしょうが(というより単に母数が多いだけ)失踪に定評のあるGX二次、なんて前評判を聞いて書き始める前は正直ちょっと怖かったんですよね。実際書き始めるとこれはこれで楽しいものなので、迷ってる人はぜひ投稿を始めてみましょう。この4期というくくりの中でなんといっても印象深い回は現戦……と、万丈目対エドですね。
 まず後者の話からすると、当初は無難にダスクユートピアガイと白黒アームドを出す程度で終わらせるつもりでした。ほかにやりたいことも特になかったし。が、その少し前に公式からのデュエリストへの挑戦(と私は受け取りました)こと悪魔合体の申し子、アームド・ドラゴン・カタパルトキャノンが爆誕。「やあぁーってやろうじゃないかオラァァ!」と本気になった結果として前後で2話に分けるほどなっがい回になってしまいました。楽しかったのは間違いないけれど後書きにも書いた通りまだ出したりないモンスターはいっぱいいたので、あれでもまだちょっと消化不良ですが。
 で、現戦の話です。あの終わり方そのものは、かなり初期から決めていました。ですがそれってどうなんだろう?と自分でもここにたどり着くまでに散々迷い、それでも最終的に初志貫徹する形で決まった彼らの恋の、そしてデュエルの結末でしたが、私がこの作品に込めてきた思いを全て出し切ることができた回だと私自身は自負しています。試合に勝って勝負に負けて、最後の決まり手は未来への思い。後悔はありません。

初出オリキャラ

20、『彼女』

 本編開始前にダークネスの罠により死傷者4人の自動車事故を引き起こす原因となり、自責の念から唯一の生き残りであった当時の清明に自らの生命力をすべて受け渡し、死してなお残った後悔や悲しみの残留思念をダークネスに分捕られた転生者狩り。すべての始まりとなったこの人が最後のオリキャラ紹介枠になるこの流れ好き。現の名前は本来、彼女の本名でした。
 ……ならば本編ラスト、自らを現と名乗り愛する者との戦いを経て自らの意志で散っていった彼女の人格は夢想と現、厳密にはどちらのものだったのか?どちらのものでもあり、どちらのものでもないんでしょう、多分。身もふたもないけれど、こういう話はあまりはっきりさせない方がいい気がします。これに関しては、聞かれても答えませんよ私は。





 よし、こんなところですかね。改めまして、最後に一言ご挨拶を。
 これまで長らく遊野清明の物語に付き合っていただき、ありがとうございました。私1人だけでは、これだけ長い期間1つの話を書き続けることなどできなかったでしょう。幾度となく頂いた感想、指摘、応援、あるいはお気に入り登録。そういったものの1つ1つが、執筆者としての私をつくる血であり肉でした。
 この物語はここで幕を引きますが、またよろしければ次の作品でお会いしましょう。 
 

 
後書き
最新作の1話は明日、つまり2019年1月1日のこの時間に投稿します。皆見てね(宣伝)。 
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