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オズのトト

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第十一幕その九

 お伽の国でもです。
「その分本当に便利になったわ」
「連絡をするにもですね」
「凄いものが出来たわ」
 携帯のことを言うのでした。
「お陰で凄く便利になったわ」
「そういえばドロシーさん達も最初の頃は」
「携帯とかなかったね」
「テレビもなかったし」
「飛行船とかもね」
「潜水艦も最初なくて」
「今と全然違っていたわ」
 五人で言うのでした。
「あの頃のオズの国は」
「魔法使いさんの危急はあったけれど」
「携帯とかとても」
「コンピューターだって」
「もう何もかもが」
「そう、あの頃と比べたら」
 それこそとです、ドロシー自身言うのでした。
「オズの国はかなり変わったわ」
「そして携帯とメールで」
「あっという間にやり取りが出来るから」
 例え離れていてもと言ったドロシーでした、
「便利になったわ」
「そうですよね」
「凄く便利になって」
 ドロシーは恵梨香に笑顔でお話しました。
「こうしてオジョにもね」
「すぐに行けますね」
「そうよ、それとね」
「それと?」
「私達がここまで来るのに乗って来た飛行船を使って」
「あっ、お空も飛べて」
「オズの国のお空も冒険出来る様になったわね」
 ドロシーにとっても驚くべきことだったのです、オズの国のお空は。
「鳥さん達だけでなくお魚も泳いでて」
「飛ぶみたいにして」
「フェニックスもいたしね」
「雲の上に精霊さん達の宮殿があって」
「天使のお城もね」
 まさに天空の城です、オズの国のお空には他にも竜に乗った郵便局員の人達もいて皆の為に働いてくれています。
「あるでしょ」
「はい、それこそですね」
「そうした国に行ける様にもなったから」
 だからというのです。
「余計に凄いと思うわ」
「今のオズの国は」
「これからもっと凄くなるわよ」
「そうですよね」
「ええ、じゃあ明日はね」
「はい、その飛行船でオジョさんのところに行って」
「皆でパーティーを楽しみましょう」
 その真ん中の高い山でというのです。
「そうしましょう」
「わかりました」
「皆が集まるから」
 それでと言ったトトでした。
「本当に凄いパーティーになるね」
「お祭りかしら」
 恵梨香はトトにくすりと笑って言いました。
「そちらになるかしら」
「お祭り?」
「そう、それにね」
 またトトに言うのでした。
「明日は」
「ああ、そっちになるんだ」
「だって皆が揃うから」
 だからというのです。
「賑やかに遊んでだから」
「集まる数も多いから」
「盆踊りみたいなね」
「日本のお祭りかな」
「夏のね」
 恵梨香はトトに盆踊りのこともお話しました。
「太鼓の音に合わせて踊るの」
「日本の踊りをだね」
「そうなの、浴衣を着てね」
「浴衣って何かな」
「日本の夏に着る着物なの」
「そんなのもあるんだ」
 トトもそれを知ったというお顔で頷きます。 
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