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オズのトト

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第九幕その九

「そうした性格ってこともね」
「知ってるんだ」
「そうなの、聞けばね」
 それはといいますと。
「面白くてね」
「オズの国は小人さん達も多いけれど」
 ドロシーが恵梨香に言ってきました。
「実際にいい人達が多いわ」
「そうなんですね」
「コロボックスやキジムナーには合ったことがないけれど」
 それでもというのです。
「会いに行きましょう」
「わかりました」
「勿論北海道の生きもの達にもね」
 彼等にもというのです。
「そうしましょう」
「明日からですか」
「皆でね、それもお仕事だしね」
 どういった山があるのか調べて回る、ドロシー達が今回オズマに頼まれているお仕事の重要なものの一つです。
「だからね」
「それじゃあ」
「明日は次の山よ」
「どの山ですか?」
「それはね」
 ドロシーは少し考えました、ですがその考えがまとまらずそれでこう恵梨香に言ったのでした。
「ちょっと今は」
「決まらないですか」
「夜にお話して」
「飛行船の中で」
「それで決めましょう」
 その時にというのです。
「今は決められないから」
「わかりました」
 恵梨香はドロシーのその言葉に頷きました。
「それじゃあその時に」
「そういうことでね、それでお昼を食べてだけれどデザートは」
「何にしますか?」
「南国だからね」
 沖縄だからというのです。
「トロピカル系がいいですね」
「じゃあパイナップルだね」
「マンゴーもいいよね」
「沖縄にあるし」
「それにしよう」
「そうね、そういったのがいいわね」
 ドロシーは沖縄の生きものの皆の提案に頷きました。
「それじゃあね」
「うん、パイナップルやマンゴー」
「そっちだね」
「そうしましょう」
 こうしてでした、ドロシーはデザートはそういうものを出しました。そしてそれを食べてでした。
 皆は沖縄の生きもの達と別れました、そしてです。
 この山での冒険を再開しましたがその木々を見てでした。トトはあらためてこうしたことを言いました。
「沖縄って木からして違うんだね」
「そうなの、沖縄はね」
 恵梨香がトトに答えます。
「かなり違うの」
「本土って言ってたけど」
 トトは沖縄の生きもの達の言葉を思い出しました。
「本州とか四国のことだね」
「九州もね」
「そうした地域が本土なんだ」
「日本ではそう言うことがあるの」
「それで本土の方の木とは」
「また違うの。ただね」
 こうも言った恵梨香でした。
「桜はあるから」
「そうなんだ」
「桜がないと」
「日本人としては」
「いてもたってもいられないから」
 だからだというのです。 
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