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オズのトト

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第八幕その八

「こうしたものもあるんだ」
「柿だね」
「そう、食べものも豊富だからね」
 今度はトトにお話します。
「いいんだよ」
「憩いの場に最適だね」
「皆のね」
「何というか柿ってね」
 トトは教授が食べているその柿を見てこうしたことを言いました。
「日本的っていうか」
「そうした果物だね」
「そう思ったよ」
「うん、実際に柿はね」
「日本の果物だよね」
「原産地だよ」
 日本がというのです。
「だから日本の山にもあって」
「こうしてだね」
「食べられるんだよ」
 そうだとです、教授は柿を食べつつトトにお話しました。
「トトも一個どうかな」
「あっ、取ってくれるんだ」
「どうぞ」
 もう一個取ってです、トトの前に差し出してきました。
「この柿をね」
「有り難う、柿以外もあるしね」
「色々な果物がね」
「色々楽しめるね」
「お弁当の木もあるわよ」
 ここで、です。ドロシーが柿を食べているトトに言ってきました。
「そちらの木もね」
「あっ、そうだね」
 トトはその木にも気付きました。
「色々な木があるね」
「お昼はこれにしましょう」
「お弁当をだね」
「皆で食べましょう」
「じゃあ」 
 ここで言ったのは恵梨香でした。
「お握りを」
「日本のファーストフードだね」
「そう、日本にいたらね」 
 恵梨香はにこりと笑ってトトに応えました。
「よく食べるの」
「恵梨香はオズの国でもよく食べるね」
「大好きだから」
 それでというのです。
「それでね」
「よくテーブル掛けに出してもらったりして」
「食べてるの」
 実際にというのです。
「美味しくね」
「美味しいんだね」
「とてもね」
「じゃあ僕もね」
 トトもお話を聞いて言いました。
「お握り頂くよ」
「そうするのね」
「うん、恵梨香とお話してたら食べたくなったよ」
 まさにというのです、そしてです。
 トトは恵梨香が取ってくれたお握りのお弁当も食べました、勿論恵梨香もお握りを食べます。
 その中で、です。こうも言ったのでした。
「お握りを食べると余計にね」
「余計に?」
「日本にいる感じがするよ」
 そうだというのです。
「何かね」
「そうなの」
「うん、柿だけじゃなくてね」
「まあお握りはね」
「日本の食べものだよね」
「皆から言われるわ」
 恵梨香はナターシャ達四人を見て答えます、勿論四人もお握りのお弁当を美味しく食べています。
「本当にね」
「実際にそうだよ」
「まあ海苔には最初抵抗があったよ」
 ジョージはその海苔に巻かれた鮭のお握りを食べています。 
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