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儚き想い、されど永遠の想い

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147部分:第十二話 公の場でその五


第十二話 公の場でその五

「ですが。先生に何かお考えがあることはです」
「それは確かですね」
「伊上先生に」
「そうだと思います。それでなのですが」
 ここまで話してだった。真理はだ。
 まずは喜久子にだ。あらためてこう話した。
「喜久子さんは」
「はい?」
「お見合いをされたそうですね」
「あっ、はい」
 喜久子はだ。真理のその話に応えてだ。そうして言うのだった。
「先週に。海軍の方と」
「海軍のですか」
「海軍中尉の方です」
 この当時海軍将校はまさにだ。良家に相応しい相手だと考えられていた。それだけの地位と名誉のある立場にあったのである。
「その方とです」
「そうなのですね」
「とても素敵な方でした」
 喜久子は頬を赤らめさせて述べた。
「私には勿体無いまでの」
 こうまで言う喜久子だった。
「とても立派な方です」
「まさに海軍に相応しい方なのですね」
「そうですね。そこまでの方です」
 そのだ。海軍にだというのだ。
「御人柄も素晴しくて」
「海軍の方も陸軍の方もそうですね」
 ここでだ。麻実子は陸軍のことも話した。
「軍の方はどなたも」
「そうですね。どなたも立派です」
 喜久子もだ。軍人達については笑顔でこう述べた。
「立派で。優秀な方ばかりです」
「そうした方でなければですね」
 真理もここで軍人について話した。
「軍人になれませんし」
「その方もそうです」
 麻実子は微笑んで話す。その伴侶となる相手のことをだ。
「何もかもが本当に立派な方で」
「麻実子さんはその方と幸せになられるのですね」
 真理は微笑んで彼女にこう話した。
「そうなられますね」
「そうなるようにしたいです」
 努力をする、これが麻実子の返答だった。
「是非共」
「そうですね。そうして」
「はい、幸せになることを目指します」
 これが真理の言葉だった。
「二人で」
「そうですよね。二人ですね」
 真理はだ。麻実子のその言葉にまた述べた。
「人は一人では幸せになるのには限りはありますね」
「あっ、そうですね」
「言われてみれば」 
 麻実子だけでなく喜久子もだ。真理の今の言葉に応える。
 ただその顔は少しきょとんとした顔になっていた。その顔での応えだった。
「一人で何かをしても限りがありますね」
「けれど二人ならですね」
「はい、二人なら」
 真理は二人にさらに話していく。気付かないうえで。
「その幸せは何処までも深く多く強いものになります」
「そうなるというのですね」
「真理さんは」
「はい」
 にこやかに二人に述べた。
「私はそう思います」
「だからこそ恋をするのはいい」
「結ばれるのはいいことなのですね」
「そうです。結ばれてもそれからも」
 それで終わらない。真理もさらに話す。
 
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