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オズのトト

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第一幕その六

「普通に行っていい時はね」
「履かないですか」
「そうなの」
「そうですか」
「まあ急ぐ時はね」
「急ぐんですね」
「そうしないといけないから」
 恵梨香にこうも言ったドロシーでした。
「もうすぐに都まで着くから」
「本当に速いですね」
 恵梨香はびっくりしました、実際にもう都の正門のところまで来ました。そして門番の人がです。
 ドロシー達を見てです、笑顔で挨拶をしてくれました。
「お帰りなさい」
「ちょっと外の世界に行ってたの」
 ドロシーがその門番さんに笑顔で言いました。
「それで今ね」
「帰って来られたんですね」
「帰る時にたまたま恵梨香達と会って」
 ドロシーからこのことをお話しました。
「それでなの」
「五人共一緒なんですね」
「そうなの」
 こうお話するのでした。
「それでなのよ」
「成程、よくある出会いですね」
「偶然だけれど必然の出会いね」
「そうですね」
「何というかね」 
 こうも言ったドロシーでした。
「ふとしたことで出会った様に見えて」
「その実は、ですよね」
「神様のお導きだった」
「そういうことはよくありますね」
「オズの国の神々のね」
「そしてその運命のお導きで」
「私達は出会ってね」
 そしてというのです。
「またオズの国で遊ぶわ」
「わかりました、では」
「ええ、今からね」
「どうぞお入り下さい」 
 こう言ってでした、門番の人は正門を開けてくれてそのうえでドロシー達を都の中に入れてくれました。
 そしてです、中に入ってでした。
 緑の文字通りエメラルドで輝いている都の中を進んででした、一行は王宮に戻りました。そしてです。
 王宮の中に入ってです、すぐにオズマに挨拶しました。
「只今」
「ずっと鏡で観てたわ」
 オズマがドロシー達に笑顔で応えました。
「これも神々のお導きね」
「本当にそうよね」
「じゃあ今からなのね」
「恵梨香達と遊んでいいわよね」
「ええ、どうぞ」
 オズマはドロシーににこりと笑って答えました。
「それじゃあね」
「ええ、今日はティータイムも挟んで晩御飯までね」
「この王宮で遊ぶのね」
「そうさせてもらうわ」
 こうドロシーに言いました。
「今からね」
「ええ、じゃあ私も政治が終わったらね」
「それからなのね」
「一緒に遊びましょう」
 こう言うのでした。
「今はモジャボロ達と一緒にお話をするから」
「政治のね」
「そうしてね」
「一緒に遊びましょう」
「そうしましょう」
 こうお話してそしてでした、オズマは一旦会議室に入ってです。そうして実際に政治に入りました。
 そしてドロシー達はといいますと。
 王宮に来ていたムシノスケ学長とお話をしました、ムシノスケは皆におほんと咳払いをしてから言いました。 
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