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シナリオA MerryChristmas

作者:ponde-ma-lion
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見舞い

【実験室】

 志希「お、来たね。これが試作トキメモZだよー」
 凛「うん、渡しておくよ」
 凛「……それと例の品は?」
 志希「ふふ~もちろんできてるよー♪名付けてホレビンC!」
 凛「ふふっこれで……」
 志希「そっちも約束のブツを渡してもらおうかー?」
 凛「はいはいちゃんと用意してあるよ」スッ
 志希「ありがとー!なかなか手に入らなかったから助かるよー☆」
 凛「お互い良い取引ができたみたいで良かったよ」
 凛「それで志希はお見舞い来ないの?」
 志希「うーん徹夜で研究してたから眠くなっちゃった」
 志希「ふぁ…。志希ちゃんは寝てから行くよー……」
 凛「そう、じゃあまたね」
 志希「いってらっしゃーい」



【????】

 仮面をつけたサンタ「また会ったね、凛ちゃん!」
 凛「アンタは……」
 サンタ「102号室は見つかったかい?」
 凛「………Pの病室はそこじゃないけど」
 サンタ「その様子じゃまだみたいだねヒントは「裏庭」だよ」
 サンタ「じゃ私は先に行ってPとパーティーの準備をしてるよ今夜は盛り上がろうゼ!」
 凛「ちょっと待ってよアンタPが襲われたのと何か関係あるんじゃっ!」
 サンタ「メリークリスマス!」タッタッタッタッ
 凛「あっちょっと、………また逃げられた」



【病室】

 清良「ごめんなさいPさん、もう少しこうして居たかったんですけど次のお仕事が……」
 P「あっ、すいません。気にせず行ってきて下さい」
 清良「はい、行ってきます。帰ったらまたお話ししましょうね」
 P「ええ、楽しみにしてます」
 清良「………ちひろさん、もうこのままでもいいんじゃないでしょうか」
 ちひろ「社交辞令じゃないですかね」
 清良「顔に入れて欲しいって書いてあった気がしたんですけど」
 ちひろ「ちょうどいいから頭見てもらったらどうですか?」
 清良「そうですね幸せボケしちゃってるかもしれません」
 ちひろ「そんな生やさしい物じゃないと思いますけど」
 清良「それじゃあ行ってきます」
 ちひろ「はい、いってらっしゃい」

 ちひろ「それじゃこっちも雇用契約の再確認を」
 P「お断りしますって言いましたよね?」
 ちひろ「許されるわけないと言ったはずですが」
 P「そんなのおかしいでしょ!弁護士を呼べ!」
 ちひろ「じゃあ聞きますけど、あなたは記憶を失った状態でどう生活していくつもりですか?」
 P「それは……実家とかを頼って……」
 ちひろ「どうしてこんな非常事態にご両親が居ないと思います?」
 P「………………」
 ちひろ「夫婦で世界一周旅行に行ってるからです」
 P「思ってたより酷い理由に涙が出そう」
 ちひろ「一応連絡してみましたけど出ませんでした」
 P「追い打ちヤメロォッ!」
 ちひろ「Pさんの携帯でも試したんですけど着信拒否されてるみたいですね」
 P「死体を蹴るのは楽しいですか?」
 ちひろ「まあかなり」
 P「お前は人間じゃねえッ!」
 ちひろ「記憶を失っても似たようなツッコミするんですね」



【扉】ガラガラッ


 楓「………」


 ちひろ「あ、楓さ」
 ちひろ「って酒臭ッ!」
 P「あの今度は一体」
 楓「Pさん」
 P「え、はい?」
 楓「結婚しましょう」
 P「」
 楓「指輪はめますね」スッ

【おでん】ニュルッ

 楓「こんにゃく指輪です」
 ちひろ「しらたきですよそれ」
 楓「あら間違えちゃいました」
 P「そんなことより結構熱いんですけど」
 楓「アツアツですから」
 P「そういう意味じゃなくて」
 ちひろ「既に清良さんが似たようなことしてましたけど」
 楓「」
 P「なんでショック受けてるんですか」

 ちひろ「というか楓さん仕事は?」
 楓「おでんわはしておきました」
 ちひろ「どいつもこいつも狂ってやがる……!」
 P「その筆頭じゃないですか」
 ちひろ「筆頭って言うならこんなアイドルたちを束ねてたPさんだと思うんですけど」
 P「誉めてるんですか貶してるんですか」
 ちひろ「人間としてはヤベー奴だったなーって」
 P「辞めちゃってもいいかなあ人生」
 ちひろ「お前は逃げる。でもアイドルからは逃げられない」
 P「!?」

 楓「まさに残酷な天使のテーゼですね」
 P「悪魔の間違いでしょ」
 ちひろ「褒めてもスタドリしか出ませんよ」
 P「褒めてないし、いらないです」
 P「というかその名前を聞いただけで嫌な汗が吹き出たんですけど何なんですかそれ?」
 ちひろ「いやですねただの栄養ドリンクですよ」
 P「今更のようにさっきの言葉が染みて来ました」
 ちひろ「代金はちゃんと頂くので安心ですね」
 P「信用できるものがなくなったぞ」


「帰ったよ」


 ちひろ「あ、凛ちゃんおかえりなさい。それで例の物は?」
 凛「はい」スッ
 ちひろ「ありがとうございます、それじゃあこれは後でお医者様に渡しておきますね」
 P「それは?」
 ちひろ「Pさんの記憶を取り戻すことができるかもしれないアロマですよ」
 P「そんなものがあるんですか!」
 ちひろ「いえあなたの担当アイドルが特別に造ってくれたんです」
 P「秘密結社か何かですか?」
 ちひろ「知る人ぞ知る大手プロダクションですよ」
 P「陰謀論じみたものを感じるんですけど」
 ちひろ「インボウって……セクハラですかPさん」
 P「こっちの台詞だよ」
 
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