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オズのジュリア=ジャム

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第八幕その十一

「とてもね」
「そうね、それじゃあね」
「今日も元気に歩いていこうね」
「そうしましょう、そろそろね」
「ううん、かなり近付いてきたね」
「人魚の国にね」
 目指すその国にというのです。
「オズの国の海にある」
「そうだね、いよいよだね」
「今回の冒険はかなりの距離があったけれど」
 何しろオズの国の端にある海に向かうのです、真ん中のエメラルドの都から。
「それでもね」
「歩いていってね」
「ようやくね」
「辿り着くのがあと少しになってきたわ」
「そうね、それじゃあ」
「うん、行こうね」
「今日もね」
 人魚の国に向かってです。
「そうしていきましょう」
「そうだね、人魚の国に行ったら」 
 目指すその国にです。
「真珠を見せてもらおうね」
「そうしましょう」
 ジュリアも応えました。
「是非ね」
「そういえばオズの国は」
 ここで神宝が言うことはといいますと。
「ずっと海がなかったですね」
「ええ、昔はもっと狭かったからね」
「そうでしたね」
「この大陸の中央にあってね」
 オズの国はかつてはそうでした。
「そして死の砂漠に囲まれていてね」
「周りの国々はその外にあって」
「今は周りの国々もオズの国になくて」
「別の国々だったのよ」
 オズの国とはです。
「同じ不思議の国でもね」
「それが死の砂漠が大陸の岸に行って」
「大陸全てがオズの国になったのよ」
「周りの国々もですよね」
 ジョージはそうした国々のお話をしました。
「オズの国に入ったんですね」
「そうよ、リンキティンク王の国もそうよね」
「あっ、そうでしたね」
 カルロスはかつて行ったリンキティンク王の国を思い出しました、オズマと一緒に行って楽しく遊んだあの国のことを。
「あの国も昔はオズの国の外にありましたね」
「そうでしょ、そして海もね」
 大陸自体を囲んでいるこの場所もです。
「オズの国に面している様になったのよ」
「そして海の国々もですね」
 今度はナターシャが言ってきました。
「オズの国に入ったんですね」
「そうよ、人魚の国もね」
 ジュリアはナターシャにもお話しました。
「オズの国に入ったのよ」
「大陸と海の国が全部オズの国に入ったんですね」 
 最後に恵梨香が言いました。
「海もまた」
「そうなの、だから今はオズの国も海に面しているのよ」
 そうなったというのです。
「領海でもあるわね」
「そしてその海にね」
 まさにとです、モジャボロが五人に言いました。
「僕達は今から行くんだよ」
「そうなりますね」
「じゃあ今からですね」
「オズの国の海に行きますね」
「そうなりますね」
「今から」
「そうだよ、じゃあ行こうね」
 是非にと言ってです、そしてでした。
 一行はさらに東に進むのでした、マンチキンの国の黄色い煉瓦の道を歩いていって。旅の道は確実に海に近付いていました。 
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