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オズのジュリア=ジャム

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第三幕その六

「楽しませてもらうよ」
「そうだよね」
「それが僕達の楽しみ方だから」
 食事やそうした時にです。
「楽しませてね」
「そうさせてもらうよ」
「そのことも待ってるんだ」
 ジャック達はというのです。
「今からね」
「そう言われると責任重大かな」
「いやいや、見せてもらうだけだから」
「そkまではなんだ」
「気にしなくていいよ」
 責任を感じるまではというのです。
「別にね」
「リラックスしてだね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「舐めるのを見せてね」
「じゃあいつも通りかな」
「そうだね」
 こうしたこともお話しました、そしてです。
 皆は谷を越えてさらに進んでいく中でお空にあるものを見ました、それは何かといいますと。
 凄く大きな生きものでした、それはムササビでしたが。
 そのムササビを見てです、ジュリアは目を瞬かせて言いました。
「あれっ、おかしいわね」
「おかしいっていいますと」
「ムササビは夜行性なのに」
「あっ、そういえばそうでしたね」
 神宝も言われてこのことを思い出しました。
「ムササビは夜行性でしたね」
「そうよ、今はお昼なのに」
「どうしてお昼に飛んでるんでしょうか」
「それが不思議ね」
「おおいムササビ君」
 モジャボロがムササビに尋ねました、その飛んでいる彼に。
「君はどうして飛んでるんだい?」
「あれっ、モジャボロさん?」
「そうだよ」
「かかしさん達もいるね」
 ムササビは下にいる皆も見ました。
「またどうしてここに」
「人魚の国まで向かっているんだ」
「ああ、そうなんだ」
「それで君はどうして今飛んでるんだい?」
 モジャボロは自分達の上を滑空するムササビにこうも尋ねました。
「君は夜行性だよね」
「うん、そうだよ」
「じゃあどうして今飛んでいるのかな」
「それはね」
 ここで、でした。ムササビは。
 皆の前に降りました、そして後ろ足で立ちつつ皆にお話しました。
「実は探しものをしていてね」
「探しもの?」
「うん、この辺りに凄く美味しい果物が実る木があるって聞いて」
「果物の?」
「最近寝る前に探しているんだ」
「そうだったんだ」
「うん、けれどね」
 ムササビは難しいお顔で言うのでした。
「その果物が何かわからないんだ」
「わからなくて探していたいんだ」
「そうなんだ」
「果物っていっても」
 ここでジュリアが言いました。 
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