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白き竜の少年 リメイク前

作者:刃牙
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演習の結果

 
前書き
ハルマのヒロインか。どうしようかな? 

 
ハルマはカナの言葉に状況を整理する。鈴は二つ。そして、取れなかった一人はアカデミーへ逆戻り。三人で取りに行く。カナとリンの言葉を整理すれば必然と答えが見えてきた

「なるほど。鈴が二つしかないのは仲間割れを起こす為に仕組んだのか」

「そういうこと。相手は上忍よ。でも、三人で行けば取れるかもしれない」

「分かった。じゃあ、やろう」

「ハルマ。前衛は最初はオレとカナで行くぜ」

個々のスタイルで言えばカナとレツが前衛、ハルマが後衛の方が良いだろう。ハルマは近距離と中距離が得意なタイプだから前衛にも回れる。補助する為の術も多いので、臨機応変な対応が出来る筈だ

「ああ。じゃあ、やるか」




三人でリンの前に立つ

「今度は皆で来たんだね」

「こいつとサシでやってた時みたいに手加減しない方がいいぞ!リン先生‼︎」

まず向かっていくのはレツだ。カナは精神を集中させ、眼に力を込める。目の周りにはアザが浮かぶ

「白眼!」

カナの一族 日向家は白眼という血継限界をもつ。その眼はチャクラの流れ道 点穴をも見切れると言われ、写輪眼・輪廻眼と並ぶ三大瞳術に数えられている

「(もう白眼を開眼しているなんて!)」

カナも近接戦闘に加わり、攻撃が激しさを増す。剛と柔。二つの闘い方。レツの荒削りだが、スピードとパワーのある攻撃とカナの洗練された舞のような拳。カナの柔拳は、軽く触れただけで点穴を閉ざしたりと内部に作用するものだ

点穴を閉ざされるということはチャクラを練れなくされるということであり、リンはカナに気を張る必要がある。しかし、同時にレツの剛拳も気を付ける必要がある。カナのように洗練された訳ではなく、独学で身に付けたその荒削りな闘い方。しかし、それが却って次の一手を読むのが困難になっていた。二つの正反対の拳は二人のシンクロによって躱すのに集中する必要がある

そして、そこにオールラウンダーのハルマが参戦するとなれば状況は更に悪くなる。リンの手は二つしかないのだ。どんなに早く動かそうと怒涛の攻撃を捌くのには限界がある。ハルマがこちらへ迫るのを見てリンは脚にチャクラを込める

「(少し本気でやるよ!)」

足技でレツのバランスを崩し、カナの拳を躱す。そのまま一度距離を取り、レツに踵落としを放つ。それは十分に彼が躱すことの出来る速度で行われたが、問題はその威力。地面が割れ、一部が盛り上がる程の力に彼らは一度距離を取らざるを得ない

「なんて馬鹿力。あの顔でやることは恐ろしいとかどんなだよ!」

「レツ。うるさい。とりあえずあれをどうにかしないと取れないぞ。あっちは水遁もある。俺らは誰も土遁を使えないんだ。不利なのはこっちだぞ」

「おい!カナ。どんぐらい当たった?」

レツが問いかけるとカナの顔が苦くなる。あまり当てられなかったようだ

「全然。術は使えるだろうから不味いわね」

「本気で取りに掛かるぞ。まあ、とりあえずはそこからだ」




時間になり、目覚まし時計がなる。その時には三人共息を切らしていた。多少、怪我を負っているが大した怪我ではない。リンの腰に鈴が二つあって、それは誰も取ることが出来なかったことを示している

「残念ながら君達は鈴を取れなかったけど・・・・合格よ」

リンの言葉にレツは納得が行かないようで、彼女に問いかける

「何で?オレら取れなかったのに」

レツの疑問に、リンは柔らかく笑って答える

「皆で取りに来たでしょ?忍に必要なのはチームワーク。だから鈴を皆で取りに来た時点で合格にするつもりだったの。実力を見たくて続けたけどね」

「さて。今日はこれで終了!明日から任務があるから頑張ろう!」

リンの言葉に三人は笑顔を見せる。とりあえず正式に下忍となれたことに安堵したのだろう。しかし、まだ彼らは忍としての一歩を踏み出したばかりなのだ。大変なのはこれからである
 
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