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オズのジュリア=ジャム

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第一幕その十二

「楽しませてもらうわ」
「ううん、海ですか」
「オズの国の海も奇麗ですしね」
「その海で泳ぐと考えますと」
「それも楽しみですね」
「そうよね、じゃあね」
 それならというのでした。
「水着も持っていきましょう」
「はい、そうしましょう」
「そちらも」
「勿論旅道具も持って」
 折り畳み式のテントやテーブル掛け等をです。
「かかしさん達が来たらよ」
「その時にですね」
「出発ですね」
「そうしましょう、あとモジャボロさんにもお話しましょう」
 一緒に行くことになっているこの人にもというのです。
「そうしましょう」
「そういえばモジャボロさんは」
「王宮におられるのは聞いてますけれど」
「何処におられるんですか?」
「一体」
「実は昨日から図書館に入っていて」
 そしてというのです。
「お食事もあちらでだから」
「それでなんですか」
「今はですか」
「僕達もお会い出来ていないんですか」
「そうなんですね」
「ええ、けれど応急におられるから」 
 このことは間違いないからだというのです。
「安心してね」
「一緒に冒険に行けますね」
「そのことは大丈夫ですね」
「そうよ、だから安心してね」
 ジュリアは優しいお姉さんの笑顔で五人に言いました・
「あの人も一緒よ」
「それは何よりです」
「一緒に来てくれるのなら」
 五人もジュリアのお話を聞いて笑顔になりました。
「嬉しいです」
「モジャボロさんとご一緒ならそれだけで幸せになれますから」
「とても嬉しいです」
「ラブ=マグネットがなくても」
「あの人って普通に素晴らしい人で」
「一緒にいたくなりますよね」
「そう、あの人はいつもあの石を持ってるけれど」
 それでもというのです。
「あの石がなくてもなのよ」
「凄くいい人で」
「とても幸せな気持ちになれますね」
「一緒にいますと」
「それだけで」
「あの人は石はいらないかも知れないわ」
 ラブ=マグネット、それはというのです。
「私もそう思うわ」
「そうですよね」
「あの人位になりますと」
「あの石もいらないですね」
「そうも思いますね」
「そうよね、けれどあの石があると余計になのよ」
 普通にしていてもとても魅力的なモジャボロがというのです。
「魅力的になってね」
「もうこの世の誰もがですね」
「どんな生きものでもですね」
「引き寄せられてしまって」
「お友達になってしまいますね」
「それで多くの人を助けてきているから」 
 だからだというのです。
「あの人はいつもあの石を持っておられるのよ」
「それが人を助けることにもなるから」
「だからですか」
「そうよ」
 こう五人にお話するのでした。 
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