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星河の覇皇

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第六十三部第四章 閣議決定その二十七

「随分人気を集めています」
「いいことだな」
「はい、基地ごとにぬいぐるみがありまして」
 そのホッシー君のそれがというのだ。こうしたものを被って活動することも市民達との交流ということなのだ。
「それでなのです」
「ホッシー君も出ているか」
「そうです、あと基地ごとにエムブレムもありますが」
「そうしたもののステッカーもだな」
「配ったりしています」
「全ては市民に愛される連合軍にする為か」
「市民の軍隊が市民に愛されなけば」
 そうなってしまってはというのだった、ここで。
「意味がありませんので」
「軍隊も市民であるが故にだな」
「このことは警察も同じですね」
「中央警察だな」
「そうです、連合全体の警察である」
 内務省管轄の彼等もというのだ。
「あちらもそうしていますし」
「市民との交流も進めているな」
「愛する警察ですね」
「そうだな、市民の警察だからな」
「全てはそれに付きますね」
 中央政府も然りだった、このことは。
「市民ならば」
「市民に愛されなくてはな」
「なりません」 
 それ故にというのだ、こう話してだった。
 そしてだ、キロモトは八条は確かな声で告げた。
「では国防省で済む話は全てな」
「私にですね」
「一任する、多方は任せる」
「それでは」
 八条もキロモトに頷いて応えた。
「やらせて頂きます」
「その様にな」
「規律正しく市民に愛される連合軍を目指します」
「国民からの支持と評判からだな」
「まずはそこからです」
 実際にそうだというのだ、八条もまた。
「信頼があってこそです」
「市民の軍隊だな」
「軍隊、その主力はその国の出身であるべきというのは」
「国民軍だな」
「国民軍はその士気も違います」
 その国の為に戦うからだ、だから士気も高いのだ。
「ですから」
「連合もだな」
「このことは絶対です」
 それこそ、というのだ。
「外国人部隊、傭兵もそうですが」
「他国からの者だとな」
「どうしても士気が違います」
「国民軍故だな」
「そうです、揃えられるならばです」
 まさにだ、それならばというのだ。
「自国民であるべきです」
「自国民であることはな」
「まさにそこからなので」
「傭兵よりもいいな」
「それはもう出ていますね」
「既にな」
 このことは歴史からのことだった。
「三十年戦争でもそうだったな」
「あの戦争は傭兵達の問題点も出ました」
 そうした一面もあったのだ、この途方もなく無残な戦争には。 
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