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星河の覇皇

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第六十三部第四章 閣議決定その二十

「設立以来何人も」
「そういうことだな、ではどうしてもな」
「連合軍の訓練は緩やかになり」
「それでだな」
「どうしても連合軍は強くない軍隊になっています」
「正規軍はな」
「義勇軍は別です」
 もう一つの連合中央政府軍である彼等はというのだ。
「難民達から構成されていて連合市民ではないので」
「厳しい訓練をしてもだな」
「問題ありませんし」
「厳しい叱咤もだな」
「サハラの基準で行われます」
 平和な連合と違い、というのだ。
「そして軍規軍律もです」
「そちらもだな」
「正規軍並に徹底させていますし」
「規律がよくしかも精強か」
「それが義勇軍です」
 その彼等だというのだ。
「その彼等に前面に立ってもらい戦うことはです」
「連合軍の在り方だな」
「戦術です」
 他ならぬ連合軍のそれだというのだ。
「しかもサハラ難民は戦争を知っている方も多いので」
「おあつらえ向きだな」
「勤務時間もです」
 それもなのだった。
「正規軍以上にです」
「厳しくしているな」
「待遇はいいですが」
 正規軍以上に、という意味での待遇である。
「しかしです」
「訓練はだな」
「かなり厳しく激しいものです」
「そうか、海兵隊だな」
「実際に参考にしています」
 この場合はアメリカ海兵隊だ、かつてアメリカ軍においてその精強さを謳われたアメリカ軍第四の軍隊である。
「それで今後はです」
「今後はというと」
「今はサハラからの難民達で構成されていますが」
 しかしそれをというのだ。
「これを変えようと思っています」
「難民達からか」
「難民は数が限られています」
 連合全体で十億しかいない、そのうちの一億即ち成年男性で兵役可能な男性のかなりの割合を義勇軍に入れているのだ。
「しかもです」
「サハラの戦乱も終わるな」
「はい」
 これはもう確実と見ていた、彼等だけでなく連合全体でだ。
「そうなれば難民も帰るか」
「連合に帰化していくな」
「実際にこれまで多くの帰化市民も出ていますし」
「今後はだな」
「はい、今後はです」
「難民達がいなくなる」
「即ち義勇軍のなり手がです」
 その彼等がだ、なり手がいないと軍も成り立たない。
「ですから」
「難民達だけでなくか」
「そうです、連合市民ひいては」 
 さらにというのだ。 
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