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ドリトル先生と悩める画家

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第二幕その七

「それじゃあ」
「この美術館は彫刻もいいですから」
「そうなんですよね」
「では」
「はい、今度はですね」
「彫刻を観に行きましょう」
 こう言ってです、そしてでした。
 先生も動物の皆も今度は彫刻のコーナーに行きました、そうしてその人のことを今は視界から離してしまいました。
 それから彫刻も観て回りましたが。
 お昼の時にです、先生はお昼御飯に食堂でスパゲティを食べていましたが今も一緒にいる動物の皆がその先生に言ってきました。
「さっきの人だけれど」
「美術館にいた」
「あの人何かな」
「何ていうかね」
「悩んでる感じだったね」
「そうだったね」 
 先生も応えます、スパゲティはボロネーゼです、オリーブオイルと大蒜も効いていて量も普通のお店の二人分はあります。このスパゲティにパン、そしてサラダと鶏肉をからりと焼いたものが先生の今日のお昼です。デザートは無花果です。
「どうも」
「画家さんなのかな」
 ダブダブは考えてから言いました。
「やっぱり」
「そうじゃないかな」
 ジップはダブダブのその言葉に頷きました。
「だからああして絵をずっと観てたんじゃないかな」
「色々な絵を観ていたね」
 チーチーはこのことを言いました。
「本当にね」
「それもかなり悩んでいる感じだったね」
 ホワイティもこのことが気になっています、皆はそれぞれの御飯を食べていてホワイティはナッツをかじっています。
「苦しい感じで」
「スランプ?」
 トートーはふと思いました。
「あの人は」
「スランプで絵を観ていたのかな」
 老馬は自分の隣にいるトートーの言葉を受けました。
「いい絵が描けなくて」
「自分の思う様な絵とか」 
「そうした絵をかな」 
 オシツオサレツは芸術家という人達のことを考えました。
「描きたいのかな」
「けれど描けなくてなのかな」
「それで悩んでて美術館にいたのかな」
「そうかも知れないわね」
 チープサイドの家族は麦の粒を一粒一粒食べつつお話します。
「これだっていう絵が描けない」
「それで苦しんでるのかしら」
「妙に気になるわね」
 ガブガブは食べつつ考えるお顔になっています。
「あの人のことが」
「悩んでいるのならそれから解放されたらね」
 最後に言ったのはポリネシアでした。
「いいのだけれど」
「そうだね、芸術はね」
 この分野についてです、先生はこう言いました。
「僕は自分では描いたり造らないからね」
「そうそう、先生は芸術はそうだね」
「研究して論文を書いてるけれど」
「実際に描いたりとかはね」
「しないよね」
「うん、そうした絵心はないんだ」
 ご自身でも言います。 
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