| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

機動戦士ガンダム0091宇宙の念

作者:むらたく
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

宇宙編
月決戦編
  第44話 終結の園

 
前書き
この度、再び更新が遅れてしまい本当に申し訳ありません。
これからも少しずつ頑張っていく所存です。
拙い文章ではございますが、何卒支援よろしくお願いいたします。 

 
「機影!識別信号確認!フーバー少尉です」
報告を受け、目を光らせるカデッド。
「…少し頼む」

「着艦、着艦!!!くるゾォ!」
青いリゲルグがデッキに飛び込む。
「おかえりフーバー!大丈夫か?」
「はい、大丈夫です」
応えるなり、整備長を押しのけパイロットルームへと駆け込んでいくフーバー。
「メアリー!!!いるか⁉︎」
「⁉︎ちょ、ちょっと。ノックぐらいしてくださ…」
「来い。ここから早く逃げる」
フーバーはメアリーの手を引き寄せながら呟いた。
「え?逃げる…?」
「詳しいことは直ぐ話す。いいから来い!」
そこまで言ったとき、艦内に警報が鳴った。
『敵、接近。ドーベン・ウルフと思われる!迎撃用意!』
「ドーベン・ウルフ⁉︎直ぐ出ないと!」
「待て!あれは敵じゃない!」
「?何を言ってるんです?ドーベン・ウルフは敵でしょう⁉︎裏切り者の!!」
「本当の裏切り者はこの艦にいたんだ!艦長が」
「そこまでだ」
「⁉︎」
そこには、数人の佐官に囲まれこちらを見据えたガデッドがいた。
「フーバー少尉、君の言うことは周りの士気を下げる。動揺させる様な真似はやめて、素直に死にたまえ」
腰から取り出した自動小銃をこちらに構える。
明らかに憤りの念を露わにした顔でこちらを睨みつけていた。
「あの裏切り者に染まったか?君も裏切り者というのなら、ここで死ね」
引き金に手をかけたそのとき。
乾いた音が後ろで響いた。

「あたしの大切な人を、傷つけさせはしない」
「ぐっ⁉︎ウァァァアア!!」
血を吹き出したガデッドは、叫びながら後ろへ跳んだ。
周りの佐官は数人がガデッドを見、数人がこちらに構えた。
「おい、メアリー⁉︎」
メアリーは俺を強く引くと、前進しつつ弾を放った。
「うぐぁ!!!!!」
「ぐっぁぁ!!!!!」
無重力に流れた赤い血液が、球体となって漂う。
「隊長!はやくMSに!!」
メアリーは手すりから俺をデッキに向かい投げると、扉に踏みとどまった。
「うぐぁ…こいつ…!」
顔に手を当て血を流すガデッドが、メアリーに銃口を向ける。
「くっ!…弾切れ⁉︎」
「メアリー!!!」

ゆっくりと宙を流れてくる彼女。
胸からは大量の血が吹き出ていた。

「うわぁぁぁぁ!!!!!!」
フーバーは叫んだ。
火が入ったままのリゲルグに飛び乗ると、整備長を押しのけ機体をパイロットルームの自室へ突っ込ませた。
「うごぉっ⁉︎」
MSの腕にぐしゃりという感触が伝わる。
「うぉぉぁおお!!!」
機体を翻し、すかさずコックピットを蹴りメアリーを引き寄せる。
「メアリー、メアリー!!!しっかりしろ!!!」
半目を開けたまま虚ろなメアリー。
「隊…長」
ワイヤーを引き寄せコックピットに戻り、テーピングを施す。
「しっかりしろ、しっかりしろ!絶対死なない!死なせるものか!」
未だ状況の掴めていない整備長達を横目に、リゲルグのスラスタースロットルを開ける。
「少佐!!ガデッドは始末しました!!!はやく退きましょう!」
通信を入れながら大破しているカタパルトを出る。
すると目前の光景に、フーバーは呆然とした。
「ば…かな…」
ドーベン・ウルフと交戦していたのは灰色のズサ。
肩にはあのマーキングが記されていた。
「フーバーか⁉︎援護してくれ‼︎今駆けつけた!ジャックだ!!」
「ジャック…中尉?」
 
 

 
後書き
なるべく次回は早めに更新したいと思っています。
次回に続きます。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧