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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1679話

 OZが2つに割れたという話をしてから数日……俺の姿は、ピースミリオンにあった。
 この前の慣熟航行で必要になった物資の類も既に運び込まれ、ピースミリオンは現在D-120コロニーから少し離れた場所に移動中だった。
 ……別に再度パトロールに出た訳ではなく、資源衛星として使えそうな隕石の類がないのかというのの調査だ。
 正直、それは傭兵の仕事か? と思わないでもないのだが、連合軍の選択がOZに対する積極的な攻撃ではなく、OZ同士をぶつけ合わせて弱らせるというものである以上、今のシャドウミラーには何もやるべき事はない。
 また、デスサイズヘルとアルトロンガンダム、ウイングゼロの件もあって、今のシャドウミラーは戦力が減っている状態でもある。
 であれば、特に危険のない仕事という事で選んだのが、資源衛星の探索だった。
 勿論見つかった資源衛星は、連合軍に売りつける予定だ。
 もしくは、稀少金属の類があればシャドウミラーで使う可能性もある。
 ……もっとも、当然のように資源衛星として使えるような隕石がその辺に幾らでもある訳がない。
 である以上、このような仕事は半ばギャンブルに近くなるのは当然だった。

「いっそ、このピースミリオンを置いてあった、月の裏側に行くか? あそこには大量のスペースデブリがあったし、中には資源衛星として使えるような奴もあるだろ」
「あのね、それだと時間が掛かりすぎるでしょ」

 艦長席に座っている凛が、呆れたように言ってくる。

「けど、D-120コロニーの近くで資源衛星に使えるような隕石なんて、見つけるのは難しいぞ?」

 当然ながら、連合軍も資源の類は幾らでも欲しい。
 そうなれば、近場にあるスペースデブリからそれを得るのは当然であり、D-120コロニーの近くにあった有望な隕石は既に存在しない。
 勿論資源として使えないような隕石であれば幾らでもあるが、そんなのがあったところで対して意味はない。
 つまり、必要な資源衛星を得る為には、やっぱりある程度離れた位置まで行く必要があった訳だ。

「それでも、月の裏側まで行ってる時間がないのはアクセルも理解しているでしょ」
「まぁ、それはな」

 その理由は、当然のようにOZだ。
 トレーズ派と財団派に別れて争っているが、その戦いはそれなりに長引いているらしい。
 ただ、原作のように財団派が優勢になっているのだが。
 精鋭揃いのOZでも、MDを問題なく倒せるくらいの技量を持っている者はそう多くはない。
 一応指揮官機を狙うといった行為である程度抵抗しているようだが……ぶっちゃけ、指揮官機を撃破しても、MDは命令を変更したりはしない。
 結局指揮官を倒せても、MDによる攻撃でトレーズ派が受けるダメージは大きい。
 人数的にはトレーズ派と財団派は大体半分くら……若干財団派の方が多いくらいなので、一度の戦闘による被害はどう考えてもトレーズ派の方が多い。
 そうなれば、最終的に負けるのはトレーズ派だろう。
 トレーズ派の方でもそれは分かってるんだろうが……トレーズに対する忠誠心は、それだけ強いのか。
 今はまだトレーズ派の戦力がある程度残っているので、何とか拮抗状態になっている。
 だが、俺達シャドウミラーが月に向かっている間もそれが続くかどうかは……トレーズ派の人数による。
 正直なところ、俺としてはトレーズ派にもう少し頑張って欲しいんだけどな。
 ウイングゼロの完成までは、何とかトレーズ派に持ち堪えて欲しい。
 だからって、まさか連合軍に雇われている俺達シャドウミラーがOZに協力する訳には……うん? そうか。別にシャドウミラーが協力したと思われなければいいんだよな。
 サラマンダーはバルジを占拠した未知の戦力という役目があるから手を出す訳にもいかないが、幸い俺には自由に動かせる機体がまだ2機ある。
 ニーズヘッグは俺の切り札だから使う訳にはいかないが、それでもミロンガ改という機体があった。
 幸いと言うべきか、ミロンガ改は見た目にはMSにそっくりだし、個人で作ったカスタムMSという事にすれば……
 一応このW世界でもガンダムの開発者達が自力でガンダムを作ってるんだし、ミロンガ改もそういう系列にすれば、何とかなるだろう。……多分。
 またアンノウンMSが増えるが、ミロンガ改の場合はサラマンダーと違って戦闘機でもないんだし、大丈夫……だよな?
 ああ、でもゼクスにガウォークは見られてたんだったか。
 ただし、ミロンガ改を使う上で避けて通れないのはエナジーウイングを使えない事か。
 エナジーウイングはサラマンダーにも普通に使われている以上、ファイターやガウォークでもその姿を見る事は出来る。
 幾らMSに近いからといって、エナジーウイングを使ってしまえば一目でミロンガ改とサラマンダーの共通点に気が付かれるだろう。
 ……厄介だな。こうなるなら、エナジーウイングを使わない機体も用意しておくべきだったか?
 まぁ、今更考えても仕方がない。
 元々ミロンガ改は機動性と運動性に優れた機体だ。
 そうである以上。エナジーウイングを使わなくても、ある程度の……それこそMDをどうにかする程度の性能は楽に出せる。
 使える武器は、ビームマシンガンとビームサーベル、それと切り札のリミッター解除くらいか。
 S-11ミサイルは、補給と威力の面から出来るだけ隠しておく方がいい。
 まぁ、個人が作ったMSと考えれば、ガンダムのように強力な攻撃力を持っていないってのは説得力として考えられるか。

「アクセル? どうしたの?」
「いや……ちょっとな。後で話すよ」

 思いついた内容を説明しようにも、ここはピースミリオンのブリッジだ。
 そうである以上、俺と凛以外にも大勢の人物がおり、そのような相手には俺の秘密を言える訳もない。
 俺がどのような事を考えていたのかは、凛にも理解出来たのだろう。
 これ以上ここで話をするような真似はせず、無言で頷きを返す。
 出来ればすぐにでもこっちの話を聞きたかったのかもしれないが、残念ながら今はピースミリオンの移動中だ。
 簡単にこっちに話を聞くような真似が出来る筈もない。
 ……いや、やろうと思えば出来るんだろうけど。
 そもそもの話、現在ピースミリオンはステルスを使って移動中だ。
 つまり、余程の事がなければ敵に見つかるような心配はない。
 艦長の凛がいなくても、問題はないということになる。
 そんな訳で、話は一旦それで終わるのだった。





 そして、夜。
 副長役としてサリィをブリッジに残してきた俺達……俺、凛、綾子の色々と事情を知っているメンバーは、俺の部屋に集まっていた。
 紅茶とクッキーを用意し、早速今日のブリッジでの話になる。

「で? アクセルは結局何を思いついたの?」
「うん? また何かアクセルが考えついたのか? OZやバートン財団が可哀相になってくるな」

 綾子がご愁傷様とでも言いたげに俺に視線を向ける。

「別に今回の件にバートン財団は関係ないぞ」
「つまり、OZには関係がある、と?」
「そうなるな」
「具体的には、何をするつもりなの?」

 俺と綾子の会話に、紅茶を楽しんでいた凛がそう尋ねる。
 ちなみに紅茶は紅茶でも、缶紅茶だったりするのだが……それが凛には少し面白くないらしい。
 まぁ、凛は何気に紅茶派だしな。
 しかも俺のような似非紅茶派ではなく、本物の紅茶派。
 ネギとかユウキとか、そっち系。

「難しい話じゃない。今のままだとOZの内乱はトレーズ派の敗北で終わるのは間違いない」
「でしょうね」

 俺の言葉に凛が頷き、綾子もまた同意するように頷く。
 既に連合軍の中では、OZの内乱は最終的にMDを使っている財団派が勝利するというのは半ば既定事項だ。
 そうである以上、俺の意見に何を今更と思っているのだろう。

「そこで、だ。トレーズ派に少しテコ入れをしようと思ってな」
「テコ入れ?」
「ああ。トレーズ派に協力しようと思って」
「……ちょっと、サラマンダーを出そうなんて馬鹿な真似は考えてないわよね? ゼクスと戦ったんでしょ?」
「勿論そんな真似は考えていない。幸い、俺の空間倉庫にはニーズヘッグとサラマンダー以外もミロンガ改という機体がある」

 ちなみにサラマンダーだったが、予想外に情報は流れていない。
 ゼクスとの戦いでサラマンダーが姿を現した以上、間違いなく情報は広がるんだとばかり思ってたんだが……OZが予想以上に情報の封じ込めをしているらしい。
 まぁ、ゼクスがあそこに現れた以上、当然ノインも側にいた筈であり、そのノインであれば情報統制をするくらいの事は難しくはない。
 ゼクスのカリスマ性も思う存分発揮されただろうし。
 ……実際、OZにとっては炎獣というファンタジーの存在としか思えないような相手を前に、まさかそこに戦闘機が姿を現したというのは、出来るだけ自分達で囲っておきたい情報だろう。
 科学技術とファンタジーが共存しているというのは、色々とショックも大きかっただろうし。
 それに、戦闘機に手足が生え……しかもOZのエースパイロット、ライトニング・カウントを相手に実質的な勝利を収めたのだ。
 現状でも不利なOZにとって、どうしたってこの情報は広めたくない。
 それでも普通なら連合軍やバートン財団辺りの諜報員がどうにかして情報を入手するのだが……愛する男の為にノインが手を抜く筈もない。

「ミロンガ改、ね。その機体でトレーズ派に協力するの?」
「ああ。幸い、今の俺は色々とアリバイを作りやすい立場にある。……ただ、数日は行方不明になるけど、それは……」
「ま、何とかなるでしょ。何とかならなくても、こっちでどうにかするから、アクセルは自分の思うように動いてもいいわ」
「……悪いな」
「ふふっ、出来た恋人を持った事を喜ぶのね」
「む。あたしだってアクセルの為になら、何でもやるぞ」

 凛が俺に笑みと共にそう言ったのが面白くなかったのか、綾子もそんな凛に対抗するように言ってくる。

「ああ、分かっている。……じゃあ、そっちは頼む。俺は今から早速向こうに行くから」
「ちょっ、今から行くの? 急すぎない!?」
「善は急げって言うだろ」
「……戦いを長引かせようとしているのが善だとは、到底思えないんだけど」

 ジト目を向けてくる綾子。

「そうか? トレーズ派を……人間を助けてMDを破壊する。つまり、人の命を救うんだから、間違いなく善だと思わないか?」

 自分でも言ってる内容が色々と無茶なのは分かる。だが、それでも人の命を助けるという意味では間違っていない。
 ……まぁ、助けられた方が妙な暴走して、結局周辺に大きな被害を出さないとも限らないんだが。
 ともあれ、今は夜だ。
 今からピースミリオンを脱出すれば、少なくても明日の朝までの時間は稼げる。

「アクセルがその気になったら、何を言っても無駄でしょ。それにアクセルなんだから、怪我をするなんて事はないだろうし。……でも、私達の所に帰ってきてよ?」

 そう告げ、凛が俺に唇を重ねる。
 微かに紅茶の味がする唇。
 続いて綾子とも唇を重ね……こちらも紅茶の味がした。
 もっとも、唇や舌の感触がそれぞれ違う為だろう。同じ紅茶の味であっても、微妙に違っているのは面白い。

「じゃ、行ってくる」

 2人との短くも熱いキスを終え、俺はそのまま影のゲートに身体を沈み込ませるのだった。





「お、やってるな」

 ピースミリオンから生身で抜け出し、そのまま宇宙空間を遊泳して距離を取り、スペースデブリの裏側でニーズヘッグを取り出し、システムXNで転移。
 その後、ミロンガ改に乗って周囲を移動しながらトレーズ派と財団派の戦いを捜していたのだが……その戦いの現場に、ようやく到着したのだ。
 尚、俺がピースミリオンを脱出してから、既に半日近くが経っている。
 半日で戦闘が行われている場所を見つけ出したのは、早いのか遅いのか……
 ともあれ、俺は現在の自分の状況を確認する。
 音声を変換する仮面を被り、外見からでは俺をアクセルだと認識するのは難しいだろう。
 もし地上に降りる事になっても、今の俺は年齢をいつもの20代から10代半ばに変えている。
 この状況で俺をアクセル・アルマーだと認識出来るような奴がいたら、その相手は色々な意味で凄い相手だと言える。
 さて、早速戦闘に参加するか。
 出来ればASRSを使って一気に攻撃を仕掛けたいところだが、それだとトレーズ派が俺を味方だと認識しないかもしれない。
 いや、EフィールドとG・テリトリーがある以上、トレーズ派に攻撃されても問題はないんだけどな。
 それでも、俺はトレーズ派の仲間だと向こうに印象づけておくのは重要だろう。
 ……行くか。
 そう判断し、オープンチャンネルを響かせ、大声で告げる。

「俺はエンデュミオンの鷹、ムウ・ラ・フラガ。訳あって、トレーズ派に協力する!」 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1130
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1328 
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