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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1663話

 結局連合軍は、ドクトルS達の要望を呑んだ。
 ……まぁ、ここでドクトルS達の要望を呑まないという選択肢を選んだ場合、それは全ての戦力がシャドウミラーに合流する事になってしまうのだから、当然だろう。
 だが、勿論連合軍も全てにおいてやられっぱなしって訳じゃない。
 バートン財団についての情報はシャドウミラーに合流する者達からも聞き出すという事になり、ドクトルS達が乗ってきた2隻の軍艦についても、連合軍の所有となる事が決定した。
 勿論ドクトルS達が乗ってきた軍艦はかなり古い代物だったが、それでも使い道はある。
 何しろ、今の連合宇宙軍はMDを主戦力として、1人のパイロットに対して3機程度のMDで1小隊という扱いになっている。
 そのくらいであれば、古い軍艦であっても乗せる事は可能なのだから。
 もっとも、それだけ古い軍艦である以上、自動化もそれ程なされておらず、MSパイロット以外で多くの軍人が必要になるのだが。
 その辺りは……まぁ、連合軍なら人が結構余っているんだろうし、俺が気にするべき事じゃないだろう。
 寧ろ、俺としてはあのような軍艦を貰っても使い道がないので、持て余す事になる。
 そう考えれば、連合軍が引き取ってくれるのであれば大歓迎と言ってもいい。
 ……まぁ、ホワイトスターと行き来が出来るのなら、キブツに突っ込んで資源とする利用方法もない訳ではないのだが。
 ただ、わざわざそんな真似をしなくても連合軍で有効的に活用してくれるのであれば、その程度の譲歩はこっちにとっても全く問題なかった。
 今回の件で連合軍に対して多少なりとも貸しを作れたのだと考えると、寧ろ得をしたと言ってもいいだろう。
 もっとも、俺達が乗っていた軍艦にはそこまで人数はいない。
 多少なりとも余裕はあるが、それでも他に2隻の軍艦を操縦出来る程に余裕がある訳ではなかった。
 結局、何人かを監視という名目でそれぞれの艦に送り、取りあえずはピースミリオンが隠されている宙域に向かう事となる。
 そんな日から数日が経ち……

「運が良かったのか、悪かったのか……どっちだと思う?」

 隣に座り、こちらに体重を預けている綾子に尋ねてみるが……返ってきたのは苦笑だった。

「どうだろうね。アクセルの場合、一見すると不運に見えても、実は幸運だったり、その逆とか普通にありそうだから」

 映像モニタに映し出されている映画を見ながら、綾子がそう告げる。
 部屋の中で恋人と2人きり……そして1つのソファに2人で座って映画を見る。
 恋人同士の時間としては真っ当なものだろう。……まぁ、恋愛映画じゃなくてアクション映画なんだが。
 いや、別に綾子が恋愛映画を嫌っているという訳ではない。
 見た目に似合わず……という言葉を使うと拗ねてしまうが、何気に綾子は乙女っぽいところが多い。
 恋愛映画も、十分に見るのは好きだ。
 ……外見というか、他の者にとってみれば綾子は凜々しい系の美人であり、MSパイロットを……それもシャドウミラーのMSパイロットをやっている事もあって、武断的な性格をしているように見られる事が多い。
 いや、実際他の奴と接している時はそんな風に見えるんだから、別に無理にそうしている訳ではないんだろう。
 寧ろ、俺と一緒にいる時に女として……恋人としての自分を出しているという事で。

「ドクトルSを引き入れる事が出来たのは運が良かったし、その部下の科学者はその殆どがこっちに合流してきた。それに比べれば、軍艦を連合軍に渡す程度、どうという事もない、か」
「そうでしょうね。それより、そのドクトルSと話はしたの?」
「深いところまでは話してないけど、ある程度はな」

 そう告げながら、次に何の映画を見るか……と迷っていると、不意に部屋の通信機が着信の音を知らせてくる。
 ちっ、いいところだったのに……もう少し綾子と甘い一時を過ごしたかった。
 そう思いながらも、映画自体は終わっていたので、そういう意味では意外といいタイミングだったかもしれない。
 綾子に視線を向けると、返ってきたのはしょうがないといった笑み。
 まぁ、今の状況でゆっくりと甘い時間をすごせるだけの余裕がある訳じゃないしな。

「何かあったのか?」
『お忙しいところ、すいません』

 映像モニタに映し出された艦長が、申し訳なさそうに頭を下げる。

「いや、何かこれと言って忙しい用事があった訳じゃないしな。気にするな。それで、どうしたんだ?」

 まさか、綾子とイチャついてた……なんて事を口に出来る筈もなく、そう告げる。
 そもそも、俺達がここにいるには、あくまでもピースミリオンを入手する為だ。
 つまり一種の軍務な訳で……寧ろ、そんな中でイチャついていたから仕事を出来ませんでしたなんて事になれば、D-120コロニーに戻ったら凛に何て言われる事か。

『はい。実はそろそろ目的の宙域に到着するという事ですので』
「……そうか、もうそんな時間か。分かった、それで俺達はどうすればいいんだ?」
『まずないと思いますが、もしどこかの勢力が襲撃して来た時の為や、ピースミリオンを起動させる時に何らかのトラブルがあった時に備えて、MSで待機して貰いたいのですが』
「分かった」

 短く答えると、そのまま通信を切る。
 そんな俺と艦長の通信を聞いていた綾子は、不思議そうにこちらに視線を向けてくる。

「狙われたりする可能性が本当にあると思う?」
「どうだろうな。皆無……とは思わないけど」

 OZやバートン財団にとって、今の俺達というのは非常に狙いやすい存在なのは間違いない。
 少数精鋭で、ただでさえ数が少ない戦力を二分しているのだ。
 ましてや、俺達を乗せている宇宙船は軍艦ではあるが、かなりの老朽艦だ。
 その辺りを考えれば、攻撃を仕掛けてきてもおかしくはない。
 もっとも、ドクトルS達が合流した事により、軍艦が3隻に増えてはいるのだが。
 ……それでも、3隻全てが老朽艦なのは間違いないのを思えば、ここで攻撃を仕掛けないという選択肢は、一般的な軍事常識を理解している者であれば……
 いや、そもそもトールギスという機体に俺が乗ってる時点で常識云々といった問題じゃないか。

「それに、敵の襲撃以外にも色々とやるべき事はあるだろうしな」

 元々MSというのは作業用の機械から発達した代物だ。
 である以上、当然MSであっても色々と細かい作業が出来るのは間違いない。
 勿論、専門の機械には及ばないだろうが。

「そう? まぁ、アクセルがそう言うのなら仕方がないわね。……出来ればもう少しアクセルと一緒に映画を見たかったけど……」

 そう告げ、綾子はソファから立ち上がるのだった。





「へぇ……これは……」

 目の前に広がる光景に、俺の口からは思わずといった風に驚きの声が漏れる。
 だが、それも当然だろう。
 何しろ、視線の先にはピースミリオンが収められていると思われる建造物があったのだから。
 考えてみれば当然だが、幾らピースミリオンを月の裏側に隠したとはいえ、普通に宇宙空間に置いてあるだけでは誰かに見つかってしまう可能性が高い。
 そうならない為には、いわゆる暗礁宙域……スペースデブリの類が集まっている場所に隠すのが最善だった。
 だが、ピースミリオンをそのまま置いておけば、当然のようにスペースデブリによってピースミリオンの装甲が傷つく。
 バルジやリーブラに匹敵する大きさのピースミリオンなのだから、裸のまま置いておけば傷だらけになってしまうだろう。
 ましてや、ピースミリオンにはステルスはあっても、バリアの類はないんだし。
 もっとも、もしバリアの類があっても、バリアを起動させるにはピースミリオンを起動させておく必要があるのだから無茶だろうが。
 ピースミリオンを下手に損傷させない為には、それこそ何らかの建物でスペースデブリから守る必要が出てくる。
 そうして用意されたのが、現在トールギスの映像モニタに映し出されている光景だった。
 ただし、ピースミリオンを覆っている建物ではあっても、頑丈な建物という訳ではない。
 それこそ、簡易的な代物であり……トタンを張り巡らせたような、そんな印象だ。
 勿論、実際にはトタンとかじゃなくて、相応の材質を持った代物なんだろうが。
 ともあれ、傍から見る限りではそんな風に見えるのは事実だ。
 現在は俺達が乗ってきた軍艦から、その建物に向かって人が入っていくところだ。
 これからピースミリオンの中に乗り込み、起動し……となると、恐らく数時間程度では済まないだろう。
 それこそピースミリオンのような巨大な艦なのだから、起動するだけでも数日掛かると言われても驚きはない。
 いや、寧ろその程度で起動出来るのであれば、早いとすら言えるだろう。

「綾子、どうだ? そっちの方に何かおかしなところはあるか?」

 ピースミリオンを挟んで反対側にいる綾子に通信を送るも……

『何もないわね。少なくてもあたしから見た限りだと、何か異常があるようには見えないわ』

 そんな通信が戻ってくる。
 この辺りはピースミリオンが隠されていたのを見れば分かる通り、宇宙から見ても辺境と呼ぶに相応しい場所だ。
 そうである以上、基本的には何かが起こる可能性というのが少ないのだ。
 ……それこそ、俺が綾子に説明したように、OZやバートン財団が攻めてくるような事でもない限りは。

「そうか。ただ、一応油断はするなよ。もし何かあったら、すぐに報告してくれ」
『了解』

 短く言葉を交わし、通信が切れる。
 そうして再び俺の周囲は沈黙に包まれた。
 やるべき事は本当にないんだよな。
 もしかしたら、本当に万が一襲ってくる可能性はあるけど……その可能性は非常に小さいし。
 何となくやるべき事もない為、周囲の様子を窺いつつ空間倉庫の中から漫画を取り出す。
 以前買ったままにされており、まだ読んでいない本……いわゆる、積ん読という奴の1冊だ。
 もっとも、これはシリーズ物で、全30巻くらいの漫画なのだが。
 いわゆる、サッカーのスポ根漫画。
 サッカーの詳しいルールは知らないが、それでも読むのに問題はない。
 そもそも、スポーツを題材にした漫画で詳細なルールを知らないで読むという者は結構多い筈だ。
 地元で名前が知られていた選手が、スカウトされて都会の高校に推薦入学し、そこで頑張る。
 簡単に言えばよくある物語ではあるのだが、キャラ描写が上手く、見ていて引き込まれる。
 マネージャーがヒロイン……かと思いきや、実はヒロインは女子サッカーリーグで優勝争いに絡んでいるチームのエースがヒロインらしい。
 ……年上ヒロインってのは珍しいな。
 漫画とかでも年下ヒロインや同級生ヒロインは多いのだが、年上のヒロインというのはそんなに多くはない。
 ましてや、1歳や2歳ならともかく6歳年上というのは珍しいんじゃないだろうか。
 この漫画を買ったのはネギま世界だったか?
 一応全30巻となっているんだから、それなりに人気は高かったのだろう。
 昨今だと人気が低ければ30巻どころか、3巻程度で終わったりするし。
 漫画を読んでいると、不意に通信が入る。

『アクセル代表、少しいいですか?』
「ああ、構わないぞ。暇だし」

 漫画の本は向こうに見えないようにしているので、向こうもこっちが今まで何をしていたのかというのは、分からないだろう。

『ピースミリオンの外見は特に問題がないという事なので、これから起動の準備に入るそうです。一応移動出来るかどうかを確認した後、D-120コロニーまで移動し、向こうで艦の機能が正常かどうかを調べる事になりそうです』
「そうか。……まぁ、当然だろうな」
『ええ。ここだとしっかりとその辺りを調べる設備もありませんし』

 艦長の言う通り、その辺りをしっかりと調べるには専門の設備が必要となる。
 ……勿論、ここまで移動してきた軍艦にある設備で、それは不可能なのだろう。
 寧ろ、D-120コロニーで調べても、その辺りはしっかりと出来るかどうか……微妙なところだと言ってもいい。
 ピースミリオンは、他の軍艦に比べてあまりに規格外なのだ。
 だからこそ、今回のように最初に艦を動かす時には色々と面倒な手続きやら作業やらが必要となる。
 まぁ、それでも原作ではハワードとその部下達だけでしっかりと運用出来たのだから、いざとなれば宇宙を移動しながらでもその辺を調べる事は難しくないのだろう。
 当然専用の設備がある方が、圧倒的に早く出来上がるんだろうが。

「分かった。とにかくピースミリオンは出来るだけ早く動かせるようにしてくれ。こちらとしても、なるべく早く他のシャドウミラーの面子と合流したいんでな」

 そう告げると、通信を切り……再び時間を潰す意味も含めて漫画に集中するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1125
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1327 
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