| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのアン王女

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第九幕その八

「これが」
「そうなのね」
「シカゴではそうです」
「やっぱりお肉メインなのね」
「どうしても」
「鯉も美味しいのに」
「考えてみたら」
 ジョージは今食べている鯉のお刺身を見ました、そうして言うことは。
「このお刺身も」
「元々和食ね」
「天麩羅にしても」
 こちらもというのです。
「和食ですね」
「日系人の人達のものね」
「はい、そうです」
 見れば主食も御飯です、とはいってもアンがいるのでデザートの中には蜜柑や柿の他に林檎もあります。
「日系人のお料理ですね」
「日系人の人がもっと多いと」
「お魚もですね」
「よく食べられると思うわ」
「中国系の人もお魚を食べるけれど」
 それでもというのです。
「中国系はお肉の方が多いかな」
「特に豚肉だね」
 その中国人の神宝が答えました。
「お肉の中でもね」
「そうだよね、中華料理だと」
「考えてみたら日本でもね」  
 日本人の恵梨香が言うには。
「鯉というか川魚あまり食べなくなったし」
「外の世界の川魚は虫がいるから」
 カルロスはこのことを指摘しました。
「怖いしね」
「それに海があるから」
 ナターシャはそちらのお話もしました、オズの国にしても大陸全体が海に囲まれています。この国も海と縁が深いのです。
「そこでのお魚を食べるから」
「アメリカのお魚もそうなんだよね」
 ジョージもこう言います。
「鮭も海にいるし平目とか鰻もね」
「海ね」
「はい、海にいます」
 鮭は川にも来るけれどとです、ジョージはドロシーに答えました。
「鱒にしても」
「鰻もね」
「やっぱり海のお魚ですね」
「アメリカで食べるお魚も」
「ですから鯉は」
 どうしてもというのです。
「あまり、です」
「それは残念なことだ」
 カリフ王はお味噌汁も食べつつ言いました、そのお味噌汁もとても美味しいです。
「こんな美味しいものをあまり食べないとは」
「そうですね」
「多過ぎるのなら食べればいい」
 カリフ王はアメリカのお話を聞いてです、神宝達と同じことを言いました。
「その時は」
「そうですね」
「アメリカ人は食べる量は少ないのかい?」
「いえいえ、凄く多いですよ」
 ジョージはカリフ王にすぐに答えました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧